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役場移転で住民説明会 与那国町議会一般質問最終日

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 【与那国】12月定例与那国町議会(前西原武三議長)一般質問最終日は19日、田里千代基、金城信利、嵩西茂則の3氏が質問した。高台に新築移転する町役場庁舎建設に関連して外間守吉町長は、計画概要や用地選定までの経緯などについて住民説明会を行う考えを示した。時期は未定。庁舎建設を早期に進めるため、専従職員の配置にも言及。観光事業では、1日に視察したフランスの船会社ポナンの受け入れを手始めに八重山ビジターズビューローと連携してクルーズ観光を推進する考えだ。いずれも田里氏への答弁。

 町がふるさと納税を通した大型寄付を特別養護施設に限定して支出する方針に金城氏は「寄付者には感謝しているが、同じ納税者として行政に使途を限定した寄付は疑問。ふるさと納税で行政が寄付者の意向を聞いて事業執行するのは行政機能が疑われる」と指摘。

 これに小嶺長典企画財政課長は「ふるさと納税は寄付者が希望する町の4事業を選択するが、使途の特定はいかがなものかと思う。活用方法は町に任せてほしい」と述べた。

 最後に登壇した嵩西氏は、議員の兼業について野党議員の一人を”攻撃”。

 嵩西氏は「建築事務所登録時に某議員は兼職が認められない管理建築士の認可申請で議員職を隠した虚偽記載がある。工事現場に常駐義務がある現場代理人も兼ねており、兼職禁止をうたっている地自法92条に抵触する。地位の利用で違反行為の可能性が極めて高く、議員辞職勧告か議員自らの辞職を求めたい」と語気を強めた。

 答弁を求められた町側は「抵触するか各課と協議したい」と慎重な姿勢をみせたが、与野党議員は互いに暴言の応酬となり、与党議員の一人が野党議員の一人に向かい「きちがい」と発言して一時、議場は騒然とした。

 【12月与那国町議会一般質問最終日要旨】

 ▶企業誘致

 田里千代基氏=町による企業誘致の考え方は

 外間守吉町長=島の東側を考えている。政策に掲げている支店経済が可能になれば、企業への軽減措置や特区の整備なども考えている。

 ▶ふるさと納税

 田里氏=支出する月桃の里の今後は

 南風原弘明長寿福祉課長=人口減少と介護報酬の改定で経営が難しくなった。事業者の経営体制にも責任はある。支出後に残る500万円は月桃の里へどういう風に補助できるのか考えたい。

 外間町長=行政が支援できるか、他の自治体の事例を見ながらやりたい。

 ▶今後の畜産振興

 金城信利氏=畜産施設などの老朽化が著しい。町の畜産に対する方向性は

 外間町長=これまで一括交付金で母牛の買い付けなどのソフト面を支援してきたが、ハード面が検討されていない。

 金城氏=牛の資質改良が進み価格も高値で推移しているが、増頭につながっていない。過去には2000~3000頭だったが、500頭に減少している。

 外間町長=子牛があまりにも少ないので、行政側に提案してほしい。

 ▶比川小学校新築工事

 嵩西茂則氏=進捗(しんちょく)は。

 村本浩利町教育委員会総務課長=今年度は仮設校舎を校内一角に建て、既存の校舎解体後に本体工事へ入る。学校側と仮設校舎と新築する普通校舎の配置などが不十分だったなどの理由がある。年度内完成は間に合わない。

 ▶比川地区防災避難場所

 嵩西氏=地盤の低い比川地区で津波発生時などにおける私有地の避難所が常時、鎖がかかっていて入れない。

 上地常夫総務課長=所有者と町が協定を結んで鎖を外せるようにしたい。


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