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サンゴの海を未来へ

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国際サンゴ礁年2018クローズ宣言をする環境省関係者や児童たち=16日、新川小学校体育館

 「つながる・広がる・支え合う」をキャッチフレーズにサンゴ礁の素晴らしさや大切さを知ってもらう取り組みを展開してきた国際サンゴ礁年2018のクロージングイベント~サンゴの海 つなぐ未来へ~(環境省、石垣市共催)が16日、新川小学校で行われた。1年間を振り返り、市内小学校児童によるサンゴ礁保全活動の報告やトークショーを通してサンゴ礁を守るため一人一人ができることについて考えた。最後は参加者約150人のクローズ宣言で国際サンゴ礁年2018が閉幕した。

 報告は新川、川平、野底、平久保、八島の各小学校から26人が舞台に上がり、サンゴ礁や海の生態系について学習した内容を発表。新川小学校はシュノーケリングでサンゴの様子を観察したり、砂浜に漂着したマイクロプラスチックや二酸化炭素の排出が及ぼす地球温暖化への影響を調査。サンゴ礁を守るサンゴガーディアンズスクールの活動も紹介した。

 トークショーに登壇した琉球大学名誉教授の土屋誠氏、気象予報士としてテレビなどで活躍する井田寛子氏は地球温暖化とサンゴ礁の関係について講話した。

 土屋氏は、サンゴ礁が与える生態系サービスについて▽漁師が活躍する場▽自然が作った防波堤▽自然を知り新しい発見のできる場▽地球環境の変化を教えてくれる—などを挙げ、環境省のサンゴ礁生態系保全行動計画、気候変動抑制に関する多国間の国際的な協定(パリ協定)について解説。「自然環境の健康について個々が考えて発信していこう」と呼び掛けた。

 井田氏は科学的に分析した2100年の天気予報を紹介。それによると、二酸化炭素(CO2)排出の影響で石垣島の最高気温は39・2度まで上昇。全国的に大雨や干ばつなど自然災害が各地で発生し、最大瞬間風速90㍍クラスの台風も発生するという。未来を見据えCO2を減らすために、節電や無駄なごみを出さないことを強調し、「月々の電気料などを書き留めることで目に見える形で成果が残せると思う」と話した。

 クローズ宣言では「1、2、サンゴー!」の掛け声でこれからのサンゴ保全活動の士気を高めた。

 また、会場内ではオフィシャルサポーターの企業がブースを出展し、クイズラリーを実施した。

 国際サンゴ礁年は、サンゴ礁生態系保全の国際協力の枠組みである、国際サンゴ礁イニシアチブ(ICRI)が定めた。2018年で3回目。活動の一環として、八重山では石垣島や西表島でサンゴカフェを10回開催した。


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