八重山古典民謡保存会(糸洌長章会長)は2日、小中学生を対象に八重山古典民謡初心者体験教室「子ども民謡ワークショップ」を県立石垣青少年の家で開催した。八重山古典民謡コンクールで奨励普及賞対象の挑戦者が減少していることを受け、将来を見据え人材の育成・確保を図ろうと初めて企画。定員(20~30人程度)を上回る32人が受講した。9日に第2回が行われる。
受講生は小学生29人、中学生3人。糸洌会長は、子どもたちに「三絃勘所(かんどころ)図」を示しながら指の位置など基本を説明、弾き方を教えた。2人に保存会会員1人が付き、丁寧に分かりやすく指導した。受講者は次回「チューリップ」など簡単な曲にチャレンジする。
八島小3年の新城陽菜さん(9)は「お母さんからこんなことがあるよと言われて参加した。じいちゃんが三線を弾いているので、私もやりたいと思った」と意欲的だった。
糸洌会長は「10年後、20年後に地元で八重山民謡を歌う人が少なくなるのではないかと心配しており、それを打開するために初めて取り組んだ。子どものころから八重山民謡に親しんでもらいたい。八重山民謡は方言で歌われるので、方言も少しずつ勉強しながら歌の稽古に励んでほしい」と激励した。