「史上初の7連覇に向けたスタート」と位置づけて臨んだ今大会。4年前に史上2チーム目の6連覇を達成したが、翌年、あと一歩で届かず、また一から再スタートとなった。
結果が出て「ほっとした」と語る田島政之監督(46)。与那国島では、防災無線で駅伝中継を町民1700人が聞いた。
選手の力を信頼していたが、最終16区、波照間エースの田島光に追い抜かれたときは、3年前に同区間のほぼ同じ場所で田島に抜かれて7連覇を逃したときの記憶がよみがえった。
しかし、今回は最後に走ることは分かっていた。そのために全員が少しでも貯金をと、タイムの短縮に努めた。
殊勲は、結婚や子育て期間を経て8年ぶりに大会に復帰した金井瑠都(38)。「全盛期の走り。大会前から誰よりも思いが強かった」とたたえる。
「走りたくてうずうずしていた」という金井。11区でその思いを爆発させた。2位でタスキを受けると、あらん限りの力を振りしぼって抜き去った。
「若手を育てないと。家族のサポートも力になった」と笑顔を見せた。