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4被告全員に有罪判決 那覇地裁

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 【那覇】伊原間地区でのゴルフ場建設計画をめぐり、市有地の貸し付けなどを求めて中山義隆石垣市長を脅迫したとして職務強要の罪に問われた前市議の今村重治と伊良皆高信ら4被告の判決公判が28日、那覇地方裁判所であり、柴田寿宏裁判長は全被告に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。被告側代理人の一人は、控訴するかどうかは今後協議して決めるとした。

 柴田裁判長は「市長に対して3カ月以上にわたり、ゴルフ場建設計画への協力を強制し続けており、強い意志に基づく犯行だ」と認定、前市議の両被告に対して「市議会議員でありながら犯行に及んだ責任がある」として今村被告に懲役1年6カ月(求刑1年6カ月)、執行猶予3年、伊良皆被告に懲役1年(同1年6カ月)、執行猶予3年を言い渡した。

 押川被告は懲役2年(同2年)、執行猶予5年、宮谷被告は懲役1年(同1年6カ月)、執行猶予3年とした。

 判決理由で柴田裁判長は「市有地貸し付けに協力させるために脅迫を企て、共謀のうえ職務強要の犯行に及んだ」と判示、「市長にとって不名誉な写真を材料にして暗に脅迫するという犯行態様は悪質だ。被告人らはいずれも公判で不合理な弁解をしており、反省しているとはいえない」と指摘した。

 判決などによると、被告らは市有地の貸し付けなどを受けられず、ゴルフ場建設計画が思うように進まなかったことから、中山市長が半裸の女性とともに写っている市議時代の写真を入手し、これを材料に共謀の上で脅迫、協力を強要したとされる。

 

 ■「適切に判断」と文書でコメント 中山市長

 「職務強要被告事件」の判決を受け、原告の中山義隆石垣市長は「適切に判断をいただいたものと思う。今回の件では、市民の皆さまにご心配をおかけしたが、今後とも職責を全うしていきたい」と文書でコメントを発表した。

 また、同文書で「職員には職務執行において、外部からの不当な圧力や職務強要に対しては毅然(きぜん)と対応するよう周知を図っていく」としている。


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