八重山地区の社会教育関係者が一堂に会し、研究協議や意見交換を行う2018年度八重山地区社会教育委員研修会(同委員連絡協議会主催)が7日、石垣市健康福祉センターで、2日間の日程で始まり、出席者26人が講演やワークショップなどを通して、社会教育活動の活性化に向けて必要な取り組みや、資質などを探っている。
初日の7日は「『活かそうみんなの学び、つなごう八重山の心』の実現に向けて」をテーマにしたワークショップのほか、琉球大学地域連携推進機構生涯学習推進部門教授の背戸博史氏が「社会教育の可能性」の演題で講演した。
ワークショップでは、同部門准教授の柴田聡史氏が目的や基本的な進め方などを説明した後、出席者が4~5人ずつの4グループに分かれて、各地域や機関、団体などの取り組みや課題、今後の活動展開などを協議。「社会教育団体はあるが、点でしかない。頑張っている団体が一堂に会して発表する場があれば。島々の輪ができたらいい」「学ぶ意欲を持つ人が学ぶ場をより多く持つことでつながりができ、何かに生かそうという意欲を起こす」「世代を超えた学びの場が大切」などの意見があった。
背戸氏は教育の基本構造や社会教育の射程などを説明した上で、社会教育委員活性化のポイントとして▽事務局担当者の意欲、力量▽同委員個人の意欲、力量▽教育委員会の態度—を挙げ、「課題意識とやる気があればいろんなことができる」と強調。
社会教育の可能性について「独りよがりな『理想論』や甘美な『べき論』になっていないか。時代に流され、活動が停滞していないか。一つ一つを対話によって検証しながら進むことが重要。社会教育の無限の可能性はその過程にこそある」と述べた。
2日目の8日は、全国社会教育研究大会参加報告や同協議会の会則などに関する研究討議が行われる。