石垣市大浜出身の玉元玲菜さん(22)がこのほど、尚美学園大学芸術情報学部音楽表現学科(埼玉県川越市)を首席で卒業し、27日に千代田区のイイノホールで開かれる「第15回新人演奏会」(一般社団法人日本ピアノ調律師協会主催)に出演することになった。
同演奏会は関東の音楽大学の首席卒業者のみが出ることができ、玉元さんを含めて13人が出演する。玉元さんはリストの「オーベルマンの谷」を演奏するという。
玉元さんは大浜小学校、大浜中学校、八重山高校をへて、同大学に進学。幼いころから玉元さんを指導している同大学音楽表現学科の斎藤美土ピアノ講師は玉元さんの演奏について「力みがない。どのような曲もふくよかで美しい音を奏で、温かみのある音楽を聴かせてくれる」とたたえ、「聴く人を感動させる演奏家に成長してほしい」と期待している。
斎藤講師によると、同学科の白石隆生学科長も「感情的ではなく、音楽の構成力がしっかりしている」と褒めていたという。
玉元さんは「大学を代表し、皆の期待を背負っているので不安もあるが、4年間の集大成として楽しみながら演奏したい」と抱負。将来は音楽の教育者を目指しているといい、「島に帰ってきて、表現することの楽しさを伝えられる人になりたい」と意欲を語った。
母親の千恵美さん(48)は「首席と聞いた時はびっくりした。自分の決めた道を突き進み、頑張ってほしい」とエールを送った。