「中1ギャップ」の解消に向けて大浜小学校(浦崎喬校長)が大浜中学校区の5小学校の6年生と中学1年生を対象にこのほど行ったアンケートで、「中学校進学で楽しみにしていることがない(どちらかというとないを含む)」と答えた小学6年生が28%に上っていることが分かった。中学校進学に不安が「ある(どちらかというとある含む)」と「ない(同ない含む)」は50%ずつの半々となっており、結果をまとめた大浜小学校教務主任の兼松宏吏(あつし)教諭(42)は「『不安がある』と答えた中でも28%はさらに見通しが立っていない状況」と分析。小中連携を密にして不安を解消し、進学への期待感につなげていきたい考えだ。
アンケートはことし7月上旬、小学6年生約200人と中学1年生140人を対象に実施。9月上旬に大浜小で開かれた第2回合同交流研修会で結果が報告された。
中学校進学で不安に感じていることの内訳は「勉強」などの学習面や「先輩」「いじめ」「友達ができるか」など人間関係に関する回答が多く、進学したら困りそうだと思うことは「家庭学習」「校則」「先輩」「授業」などが挙がった。
一方、「中学校生活は楽しいか」の質問に「楽しい(どちらかというと楽しい含む)」と回答した中学1年生は83%に上り、学校生活を満喫している生徒が大半を占めている実態も明らかに。中学進学時に困ったことを問う質問では「校則」が最多で、「人間関係」「授業」「家庭学習」などが続く。
学習面では、中学校の中間・期末テスト前の休みに戸惑う生徒がいる状況を受けて、大浜小は本年度から、学期ごとに1回、全学年一斉にまとめのテストを行う「学校テスト」を実施。同テスト前の3日間程度はスポーツ少年団と相談して活動を停止し、各学級で補習したり、家庭学習に力を入れたりしているという。
研修会では、大浜中校区の小学6年生同士の交流学習の開催や、中学1年生が小学校に出向いて6年生にアドバイスする機会の創出などさまざまな提案があり、大浜小の浦崎校長は「(アドバイスは)中学生から直接受けることで親しみが出て、中学校をより身近に感じられる。非常に斬新でいいアイデアだ。いずれも今すぐには難しいが、今後の課題として取り組んでいきたい」と先を見据えている。