【那覇】第40回県少年の主張大会(県青少年育成県民会議など主催)が26日、宜野湾市民会館で県内6地区から12人の代表が参加して行われた結果、八重山地区代表で石垣第二中3年の知念粋加(きよか)さん(14)が八重山からは9年ぶりとなる最優秀賞に選ばれた。知念さんは、テープ審査で九州代表に選ばれれば11月11日、東京で開かれる全国大会に出場する。
大会では、学校生活や社会とのかかわり、性差別などを題材に中学生として日ごろ感じていることを訴えた。
3歳のころ病気が原因で左耳の聴力を失った知念さんは「違いを乗り越えて」と題して成長するにしたがい直面した日常での苦悩や孤独感について発表した。
母親の寄り添う気持ちや「人の苦しみや悲しみを分かってあげられる人になってほしい」という言葉に背中を押され、「耳の不自由さを受け入れ、ありのままの自分で生きていこうと思った」と当時の心境を振り返った。
「私も誰かの支えになりたくさんの人の笑顔を引き出せる人になりたい」と介護士になる夢を追う知念さんは、「偏見を持たず理解し、支え合うことでハンディを抱えている人は楽になる」と強調した。
最後は、自身と同様にハンディがある人に向け「片方の耳が聞こえない自分を支えてくれる人が周りにいる。だれかの支えがあれば乗り越えられる。みなさんも人との違いを乗り越えて一歩踏み出してみませんか」と呼び掛けた。
表彰式終了後、知念さんは「ハンディを抱えている人に少しでも力になれるよう全国を目指し、訴えたい」と話した。