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郡内1164人が挑戦 全国学力テスト

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全国学力テストに臨む新川小学校の6年生たち=22日午前、同校

 小学6年生と中学3年生を対象にした文部科学省の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が22日、全国一斉に行われた。

 昨年に続き全員参加方式で行われ、郡内では八重山特別支援学校と対象学年の児童生徒がいない学校を除き、小学校30校の児童555人、中学校18校の生徒609人の計1164人がテストを受けた。

 このうち、新川小学校(漢那憲吉校長、児童425人)では、午前8時40分ごろに担任が問題用紙や解答用紙を児童らに配り、注意点を説明したあと、同50分から62人がテストに挑戦した。

 教科は国語と算数・数学の2教科で基礎知識を問う問題Aと応用力を試す問題Bに分けて実施。生活習慣や学習意欲などを見るアンケートも行った。

 今回から市町村教委が学校別に結果を公表することや、都道府県教委が市町村教委の同意を得て、市町村別や学校別の結果を明らかにすることが可能になったが、3市町教委は「個人が特定される可能性があるため」との理由で従来通り公表はしないことにしている。

 全国学力テストは2007年度から始まり、10、12年度は約3割の学校を選んで集計する抽出方式で行った。文科省は8月に都道府県別の平均正答率を公表する。


増収技術を確立 サヤインゲン

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節間伸長処理栽培が行われているわい性サヤインゲン(資料写真、県農林水産部提供)

 【那覇】県農林水産部(山城毅部長)は22日、県の戦略品目のサヤインゲンについて、わい性節間伸長処理栽培の増収技術が確立し、県内で本島南部地区を中心に62戸の農家が生産拡大に取り組んでいると発表した。

 新技術では10㌃当たり収量が従来の3倍余の3㌧以上が見込まれる。今後、県内農家(529戸・2010年統計)への新技術の普及で産地としての生産性向上が期待されている。

 増収技術はサヤインゲンの幼苗期に植物ホルモンのジベレリンを2回散布し、節間を伸ばして採光性を改善することで、効果が不安定だった従来の1回散布と比較して、収量が20%増加の安定した増収効果が得られる。

 県では「全国から沖縄のサヤインゲンがほしい」との要望も多いことから、県内農家へ新技術の普及定着を図ることで、今後の生産拡大につなげたいとしている。

 県内のこれまでのサヤインゲン栽培は、つる性品種を用いた平張り施設などでの露地栽培が主体だった。これだと10㌃当たりの収量が1㌧、新技術で栽培すると3㌧以上の収量が見込まれる。

 サヤインゲンは冬春期における県外出荷の主力品目で、市場からは出荷量の増加が強く望まれている。

 だが、生産量は1990年の4500㌧をピークに、農家の高齢化や収穫時期に大きな労力と時間が必要とされることから減少傾向にあり、市場価格が下落した2012年産は1960㌧に落ち込んだ。

災害用特設回線を整備 NTT西日本

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災害用特設電話の協定書に調印した兒玉光生支店長(右)と中山市長=22日午後、市役所庁議室

 NTT西日本沖縄支店(兒玉光生支店長)と石垣市は、災害時の避難場所に設置する「災害時特設電話」の設置・利用に関する締結書の調印式を22日午後、市役所庁義室で行い、中山義隆市長と兒玉支店長が協定書に調印した。これにより、災害発生時に市民への速やかな通信手段の確保と無料通話の提供が実現する。特設電話の回線は市内の学校や公共施設などの避難場所21カ所中、20カ所で整備が完了。残り1カ所は5月中に整備される。協定書の締結は県内41市町村中15番目。

 協定書には、自治体の防災計画に基づき、新規避難所の指定箇所に回線を整備。年1回の通話試験を実施することなどを盛り込んでいる。

 運用規定は市が災害や緊急時と判断した場合と限定的で、国内外への通話料金は同社が負担する。

 機能面では、無料優先固定電話として通常よりもつながりやすく、避難者の安否確認や緊急時の態勢構築、情報提供の確保に役立つ。同社の兒玉支店長は「災害時に通信が途絶えず確実に使用できる電話が重要。緊急時に活用してほしい」と話した。

 中山市長は「災害時の連絡体制や市民の安否確認ができる」と協力に感謝した。

 市では、24日の「石垣市民防災の日」で実施される学校単位の避難訓練で通話試験を実施する方針。

 NTT西日本では、1995年の阪神・淡路大震災と2011年の東日本大震災で避難所の通信機能確保の必要性を教訓に実施。避難所を定めている各市町村を対象に協定を締結している。

「ナータジーカー」が復活 新川川なたつ橋近く

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ポンプを使って井戸から水をくみ上げる大工さん(右)と中山市長=22日夕、新川川なたつ橋西側

 石垣市がまちなか親水広場整備事業で整備した新川川なたつ橋西側の井戸「ナータジーカー」で22日夕、井戸水くみ上げ式が行われ、井戸に設置されたポンプから勢いよく水が出ると、式の参列者から「おー!」と歓声が上がった。

 同事業は市内にある井戸を復活させ、街中の観光スポットとしての利用や市民の憩いの場、災害時の水利用を図るのが目的。

 昨年7月30日から8月16日まで公募し、その中の9件から、復活の可能性や災害時に水利用ができることなどをクリアした5カ所を整備した。

 このほかの井戸は「カジヤーヌカー」(新川)、「キナヤヌカー」(登野城)、「まつむとぅ家」(同)、「大浜郵便局」(大浜)。

 ナータジーカーは、井戸主の大工昌慶さん(72)の祖先が約230年前に住民の飲料水用として掘った井戸といわれる。集落の西側にあったことから「インヌカー(西の井戸)」とも呼ばれ、市上水道ができるまで利用されていた。

 式では中山義隆市長が「夏の暑い時期には観光客や学校帰りの子どもたちに水を出して涼をとってもらいたい」とあいさつ。

 大工さんは「素晴らしいスポットができ、昔のような井戸端会議が復活するのではないかと楽しみにしている」と話した。

 井戸水は水質検査が行われておらず、利用は飲料以外となる。

竹富町単独の採択容認 県教育委員会

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 竹富町が地区協議会の答申と異なる中学公民の教科書を使用し、教科書無償措置法に違反していると文部科学相から是正要求を受けた件で県教育委員会の諸見里明教育長は22日、文部科学省を訪れ、町が八重山採択地区協議会から分離し、単独で教科書を採択することを認める方針を伝えた。これに慶田盛安三教育長は「町教委の意向をくんでくれてありがたい」と述べ、単独採択に向けて県教委と連携していく考えを示した。

 文科省を訪問後、会見した諸見里教育長は、5月21日の県教育委員会までに結論を出すとして、「採択は単独、検討は地区共同で行う方式もある。県も支援する」と述べた。

 教科書無償措置法の改正で、市町村単位での教科書採択が可能になり、竹富町教委は石垣市など3市町でつくる八重山採択地区協議会からの分離を県教委に要望していた。

 町に是正要求している文科省の前川喜平初等中等教育局長は、あらためて一体で法定協議会の設置を町に指導するよう要請。諸見里教育長は「一体が望ましいという思いはあるが、町が分離を望むなら尊重する」と伝えたという。

 諸見里教育長は「今のような混乱した現状に早く決着をつけたい」と語り、同省に違法確認訴訟を行わないよう要望したことを明らかにした。

 

【改正教科書無償措置法】

 現行法は教科書採択地区を市郡単位とし、八重山地区は石垣市、竹富町、与那国町の3市町で八重山地区協議会を形成した。しかし、竹富町が協議会が答申した育鵬社版ではなく東京書籍版を独自に採択し、使用している。改正法では、採択地区を市町村単位に変更し、それぞれ単独で協議会が設置できるようになる。

 また「地方教育行政法で教委に採択権がある」とする竹富町教委と国の主張が対立していることなどを踏まえ、改正法では協議会の協議結果に基づき、同一の教科書を採択すると明確化しており、採択地区分割の是非は県教委が判断する。

業界が「SOS」

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▽…クルーズ船が寄港するたびに出没する「白タク」。過去にも島内では白タクが運行していたが、時代の流れとともに姿を消した。当時を知る年配のタクシー乗務員は「懐かしい」と語るが、「今の時代はそうは言っていられない。営業妨害」と厳しく指摘。利用する台湾人観光客に罪はないが、タクシー関係者は黙って見過ごせない。業界から関係機関への「SOS」は届いていますか?

 ▽…登野城小学校で開かれた人間関係ワークセミナー。冒頭、浦崎喬校長はある児童とキャッチボールをし、「勇気を出して相手にボールを投げると返ってくる。あいさつも一緒。届くように投げないと届かないよ」と児童らに呼びかけた。さらに自分の好きなものとして、どこの指ともくっつく親指を挙げ、「一人でいるのではなく、いろんな人と向き合える人になってね」と語りかけた。

 ▽…石垣市に続いて竹富町とも災害時特設電話の設置・利用に関する協定を締結したNTT西日本沖縄支店。災害時でもつながりやすい電話回線を避難所に設置するものだが、災害発生後に設置するには大がかりな作業が必要となるため、災害時に備えて各地域で整備していくという。災害は突然起こるものだけに、平時の備えが肝心。

さまざまな感情学ぶ 登小で人間関係セミナー

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登野城小学校の人間関係ワークセミナーで、プレートに書かれている感情を抱いた瞬間を発表する児童と講師の八巻香織さん(正面)=23日午前、同校

 人間関係の基礎知識や感情との付き合い方などを学んでもらおうと、登野城小学校(浦崎喬校長、児童525人)は23日午前、「特定非営利活動法人TEENS POST」の八巻香織代表理事を招き、5年生96人を対象に人間関係ワークセミナーを開いた。

 はじめに、犬のキャラクターとさまざまな星をめぐりながら寂しさや悲しさ、不安、怒りなどの感情を知っていく内容のDVDを鑑賞。

 その後、八巻代表理事が用意したプレートの中から児童が好きなものを選び、その中に書かれている感情を抱いた瞬間を発表した。

 八巻代表理事はかわいがっていた犬が死んでしまった経験を紹介し、「とても悲しかった。悲しい気持ちがたまると心がとても小さくなったり、残酷になったりする。悲しみを知っていると、他の人の気持ちが分かってあげられるようになる」と強調。

 また、八巻代表理事は「感情は世界中の誰もが持っている。正しい、間違いはない。心の中にあるものということを覚えておいてほしい」と呼びかけた。

カヌーで環境学ぶ 宮良川

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八重山農林高校グリーンライフ科のカヌー体験学習で、カヌーに乗り込む生徒たち=23日午前、宮良川(同校提供)

 地域のグリーンツーリズムを体験し、自然環境や地域産業を守ろうと八重山農林高校(渡久山修校長)グリーンライフ科の2年生30人が23日、宮良川でカヌーを体験した。

 生徒たちは石垣島観光の上平友希事業部長からパドルの使い方やこぎ方などを教わった後、午前11時すぎにカヌーに乗り込み、上流に向けてスタートした。

 途中、以前はなかったという赤土が堆積している場所でカヌーを降り、赤土が堆積した理由やごみの漂着などについて話を聞いたり、実際に赤土を触ったりした。

 カヌーは初めてという譜久島蓮君(17)は「赤土が流れてきていることを知ることができ、いい体験ができた。ごみを捨てないようにしようと思った」、嵩原翼君(16)は「カヌーは楽しかったが、赤土がたまって汚くなっているのを見て悲しかった。海岸清掃などに参加していければと思う」とそれぞれ感想。

 上平事業部長は「こういう機会がなければなかなか行けない場所。実際に見て何かを感じ、忘れないようにしてほしい」と話した。


はえ縄絡むトラブル クロマグロ漁

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川上好久副知事に県内の離島と過疎地域が抱える問題について要請する県離島振興協議会会長の外間守吉与那国町長(右)=23日、県庁

 【那覇】県離島振興協議会・県過疎地域振興協議会(会長・外間守吉与那国町長)は23日、県庁で川上好久副知事に会い、県内の離島と過疎地域が抱える86項目(八重山12項目)の要請を行った。外間町長はこのなかで、日台漁業取り決めについて「日台漁業取り決めの(操業)時間帯が守られていない。今月、はえ縄が絡み合うなど漁民とのトラブルが発生している」とクロマグロ漁の現状を説明。同取り決めの特別水域と操業ルールの見直しを要望した。

 八重山を含む離島の医師確保や石油製品の本島並み価格維持なども要望した。

 川上副知事は「離島が元気にならないと沖縄は元気にならない。要望については、できる限り百パーセントに近い気持ちを持って頑張っていきたい」と述べた。

 要請には副会長の宮城光正北大東村長と前田政義伊是名村長も出席。2月の両協議会総会で可決した県内離島、過疎地域が抱える問題解決の実現を強く求めた。

全国ハーブサミット開催へ 石垣市で来年2月

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来年2月のハーブサミットに向けた取り組みを議論する実行委員会のメンバーら=23日午後、市役所第2会議室

 ハーブに関する講演やハーブの即売、料理レシピコンテストなどを行う「全国ハーブサミット・ハーブフェスティバル」が来年2月、石垣島で開催される見通しとなった。23日午後、市役所で開かれた第1回実行委員会(会長・中山義隆市長)が方向性を確認したもので、実行委ワーキングチーム長を務める嵩西洋子・民間非営利団体(NPO)ジャパンハーブソサエティ八重山支部長は「ハーブの活用を地域産業や経済効果につなげるためにも、このイベントを成功させましょう」と呼びかけた。

 同サミット・フェスは年1回開かれ、開催地の自治体が主催する。昨年は南城市で開かれ、石垣市は同市から開催の引き継ぎを受けて準備を進めていた。市では県の一括交付金や特用作物生産振興対策事業を活用することにしている。

 実行委員会は、八重山3市町や県、JAおきなわの職員ら18人で構成。この日の実行委員会では来年2月6日から3日間開催する方向で調整していくことを決め、今後、正式な開催日を決めた後、発表する。

 同サミット・フェスでは、全国の学識経験者がハーブに関する講演会やプレゼンテーションを予定。ハーブの即売会や料理レシピコンテストなどの催しも検討している。

 イベントの内容については、50人の有識者で構成するワーキングチームが具体化に向けた作業を進める。また、実行委に部会を設置し、全国からサミットに参加するツアーの準備や宿泊施設の受け入れ、プレイベントの検討などを行う。

 また、9月をめどに第2回実行委員会を開く予定。

 第1回実行委員会で中山市長は「サミットの開催で新たな産業を掘り起こし、町おこしにつなげたい」と述べた。

「白タク」が横行 タクシー業者、取り締まり求める声

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クルーズ船の寄港時に市は台湾語で白タクの乗車に注意を促す看板を設置

 台湾からのクルーズ船が寄港し、多くの外国人観光客が来島するなか、石垣港で台湾人観光客に対して旅客運送業の許認可を受けずに自家用車やレンタカーで有償運送を行う通称「白タク」が横行していることが23日までに分かった。八重山署でもこの事実は確認しているものの「現金の受け渡しが確認できないと立件できない」と対応に苦慮している。

 港で乗船客の乗車を待つタクシー乗務員からは「目の前で堂々と客を取っていく」と、その実態を示し「行政や八重山署の野放し状態にあきれている」と怒りをぶつける。市観光文化スポーツ局では「台湾人観光客に看板で周知している」と説明するが、状況は改善されていない。

 (社)沖縄県ハイヤー・タクシー協会八重山支部(平良俊明支部長)によると、白タクは昨年9月ごろからクルーズ船が寄港する月、木曜日に行われ、運転手らは台湾語でコミュニケーションを取りながら港外で客引きして乗車させるという。八重山署にも相談したという平良支部長は「支部としても注意しているが辞めるそぶりはなく、逆に反発してくる。会社の売り上げに大きく影響するので何とかしてほしい」と訴える。 

 一方、白タク行為の疑いがある合同会社の代表社員は、本紙の取材に対し「現在、自家用車3台で運行している。(タクシー会社と)競争する意識はないので怒る理由が分からない。逆にこっちが地元に還元している立場」と憤りながらも有償運送を認めた。旅客運送業の認可については「担当ではないので分からない」と答えるにとどめた。

 沖縄県総合事務局陸上交通課によると「(白タクは)現金の収受を確認しないと立件は難しいが、疑いが高い場合は警察と連携して実態調査を行う。疑いのある合同会社は認可を受けてはいない」という。

 市観光文化スポーツ局では「白タクを利用しないよう台湾語表記の看板で周知している。八重山署とも相談しながら対処したい」と対応を検討する方針。

 同支部では、引き続き一刻も早い対応を行政と八重山署に求めるとしている。

4月の第4日曜日の27日は「サトウキビの日」

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 4月の第4日曜日の27日は「サトウキビの日」。県の基幹作物であるサトウキビの生産振興とキビ作農家の生産意欲を高めようと県が制定したものだ▼これに合わせキビ競作会の表彰式が24日にあり、県内の優良農家が表彰された。今年は、昨年夏の台風や干ばつ被害で競作会の基準値を満たせず、郡内から出品がなかったのは残念だが、奨励農家など2人が表彰された▼郡内の今期糖業は波照間製糖を除き、4工場で終了。生産量は合計で8万4981㌧。同製糖が見込む1万400㌧を加えても9万5000㌧台と、3期連続で10万㌧を割り込むのは確実だ▼キビ増産に向け、近年、推進されているのが1年1収が可能な春植え、株出し。特に株出しは、土壌害虫の駆除効果が高い「ベイト剤」の普及で、単収向上とともに面積が拡大傾向にある▼だが、その効果も適正な管理がなされた上でのこと。石垣島製糖の今期の平均単収は春植え3・68㌧に対し株出し3・74とわずかに高い。だが、いずれも夏植えの6・85㌧と比べ低く、台風、干ばつ被害を差し引いても手入れ不足は明らかだ▼「難儀した分がもうけ」と言われる糖業。機械化が進み以前と比べ労力が減った分、経費は増えた。せっかく作ったキビからもうけるためにも、適期肥培管理の大切さを再確認したい。(下野宏一)

万国共通

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 ▽…今年で13回目を迎える台琉ヨットレース。今回、初めて中国大陸籍の参加者も。近隣諸国との国際的なヨットレースは国内では珍しいといい、「これからも続けてほしい」と日本セーリング連盟の剃岩政次さん。大海原を駆け抜ける心意気は万国共通。セールに目いっぱい風を受け、明日は基隆に向けて出発する。

 ▽…明和大津波遭難者慰霊祭が市民防災の日の24日、宮良タフナー原に建立されている慰霊の塔で行われた。八重山の人口の約3割に当たる9313人が犠牲となった未曾有の大災害から243年目。市内の学校などでは津波避難訓練が行われ、どの経路で避難場所に逃げればいいのかを確認。先人の津波体験を無駄にしないためにも、常日ごろの備えがあれば、「憂い無し」だ。

 ▽…八島小学校とあまかわ幼稚園が合同で行った避難訓練では、園児の上履きが脱げるハプニングも。前三盛敦教頭によると、その園児は靴下のまま真栄里公園まで走ったといい、避難時に呼びかけている「おいしもち(おさない、いそいでにげる、しゃべらない、もどらない、ちかづかない)」をしっかり守った形に。戻って津波にのまれては意味がない。日ごろから意識を持つことが肝心だ。

冨名腰が砲丸で優勝 障がい者陸上大会

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障がい者の「チャレンジ陸上大会2014」の男子F37区分の砲丸投げで優勝、円盤投げで準優勝した冨名腰尚志。写真はバンナ公園で練習する冨名腰(2013年12月7日午後)

 障がい者の「チャレンジ陸上大会2014」(九州身体障害者陸上競技協会主催)が20日、熊本県の水前寺競技場で開催され、八重山から出場した冨名腰尚志(沖縄県身体障害者陸上競技協会)が男子F37区分の砲丸投げで7㍍84の自己新記録で栄冠を手にした。また同円盤投げでも自己記録となる21㍍38で準優勝に輝いた。

 周囲から注目されたかったという冨名腰は砲丸投げで「言い投げっぷり」と声を掛けられ、波に乗った。福岡から応援に駆け付けた兄・盛光さん(31)に、いいところをみせようとした投てきが自己新となった。

 円盤投げでは、優勝した秋山正輝(SUNCREST)のフォームを試合中に分析しながら、それをまねた最後の投てきで初めて21㍍越えを達成した。「これまでは10㍍そこそこだった。うまくいった」と笑った。

 冨名腰は「日本記録まで、あと1㍍20ぐらい」と目標を語り、9月に山口県で開催される2014ジャパンパラ陸上競技大会での上位入賞を目指す。

 F37区分は、脳性まひ(立位)の歩行または走りが可能な片まひ。

ピーチ、8月から運航休止へ 那覇—石垣線

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7月から石垣—那覇便の減便と運休を想定しているピーチ機=2013年6月14日、南ぬ島石垣空港

 格安航空会社(LCC)のピーチ・アビエーションが24日発表した2014年夏期(5〜10月)の運航計画の見直しで、現在、1日1往復している石垣−那覇路線を7月に一部減便し、8月以降、運休を想定していることが分かった。石垣−関西は対象外。同社広報によると、減便の確定は7・8月が5月中旬、9・10月が6月下旬となる見通し。

 減便理由について同社は、運航乗務員の病欠者が発生したことや予定した新規要員の確保が当初見通しを下回ったことを挙げている。同社は昨年6月14日に石垣−関西で運航を開始。9月13日からは石垣−那覇路線も開設し、現在それぞれ1日1往復運航している。 利用客数に応じて航空運賃が変動するシステムを採用。キャンペーン時には石垣−那覇で片道1000円を切る料金を設定するなど、低価格運賃を最大の売りにしてきた。

 7月以降、減便と運休が想定されていることに石垣市観光交流協会の宮平康弘会長は「観光客100万人を維持するためにはLCCの力が必要。安定的に路線を維持、拡大するために地元としてできることをやりたい」と述べた。


きょう台湾へ出港 台琉友好親善ヨットレース

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宮古石垣のレースを終え、健闘をたたえ合う第13回台琉友好親善国際ヨットレースの参加者ら=24日夜、南の美ら花ホテルミヤヒラ

 台湾や香港など国内外から14艇が出場する第13回台琉友好親善国際ヨットレース(同実行委員会主催)が始まり、23日に宮古島を出港したヨットが24日午後、石垣港に次々に到着した。同日夜には石垣市内のホテルで表彰式・交流会が行われ、出場者が健闘をたたえ合った。

 レースは25、26日に石垣から台湾・基隆に向かう253㌔(137マイル)、27日には基隆島を一周する10㌔(5・6マイル)で行われ、24日にゴールした宮古石垣間の144㌔(78マイル)を合わせた3レースの合計タイムで争われる。

 14艇が参加。宮古石垣間のレースはほどよい追い風の吹くまずまずの天候で行われ、10艇がゴールした。トップは「Tipsy Easy」(劉世傑キャプテン、香港)で、午後4時56分に石垣港にゴールした。

 表彰式・交流会では、宮古ヨットクラブの渡真利将博会長が「国や言葉の壁を乗り越えて、今後もレースを継続していきたい」とあいさつ。中山義隆石垣市長が「主催者や参加者皆さんの健闘を祈ります」と激励した。

明和大津波から243年

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明和大津波遭難者慰霊祭で犠牲者の冥福を祈る参列者ら=24日午後、石垣市宮良タフナー原にある慰霊の塔

 八重山の人口の約3割に当たる9313人が犠牲となった明和大津波から243年目を迎えた24日午後、石垣市宮良タフナー原にある大津波遭難者慰霊の塔で市主催の慰霊祭が行われ、地域住民や防災関係者ら約200人が参列して犠牲者の冥福を祈った。また、この日は「市民防災の日」で、市内の幼小中学校や介護施設などで津波避難訓練も行われた。27日には全島を網らした防災訓練が実施される。

 午後3時から行われた慰霊祭で、式辞を述べた中山義隆市長は「明和大津波を風化させることなく、後世に伝え、いつ発生するか分からない災害に迅速に対応できるように安心・安全なまちづくりに全力で取り組む」と決意。今後発生が予想されている南海トラフ巨大地震にも触れ、「津波避難ビルなどを有効に機能させ、常に災害に対する準備や心構えを市民に呼びかけていきたい」と述べた。

 慰霊祭では、一般参列者による献花が行われたほか、八島小6年の大道妃夏さんと白保中3年の新里恋さんら児童生徒代表が作文を朗読。このうち「大切な命を守るために」と題して作文を朗読した大道さんは「一人一人が地震津波への関心を高め、命を守る防災への取り組みを一つ一つ堤防のように積み上げていきたい」と誓いを新たにした。また、石垣市老人詩吟クラブが故牧野清さんの「慰霊の塔に寄す」と題した詩吟を奉納した。

 古文書によると、明和大津波は1771(明和8)年4月24日午前8時ごろ、石垣島の東南沖約40㌔を震源地とするマグニチュード8クラスの地震で発生。津波による犠牲者は宮古と八重山を合わせ約1万2000人に上ったとされている。

各地で津波避難訓練 市民防災の日

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避難訓練で真栄里公園に向けて走る八島小学校の児童ら=24日午前、同校近くの避難道路

 4月24日の「石垣市民防災の日」と市民防災週間(24日〜30日)に伴う「防災訓練」が24日、高齢者や障がい者が利用する社会福祉施設や学校、幼稚園、保育園、津波避難ビルなどで行われ、避難場所へのルートや防災マニュアルなどを確認した。訓練は津波に対する備えを強化し、万一の時に迅速に避難できるようにすることが目的。27日午前10時からは、地域の自主防災会や各字会、公民館、自治会を対象とした訓練が予定されている。

 学校・幼稚園では、13幼稚園、17小学校、9中学校(併置校含む)が避難訓練を行い、園児245人、小学生2448人、中学生1589人の計4282人が参加した。

 このうち、八島小学校(吉濱剛校長、児童271人)とあまかわ幼稚園(同園長、園児61人)は午前9時45分から訓練を開始。

 同校は昨年度の訓練で平真小に避難し、児童全員の到着に15分43秒を要している。八島小では、避難に時間がかかりすぎるとして、本年度は平真小より近い場所にある津波避難ビル「コンフォート真栄里」を避難場所に設定し、6年生40人が訓練を行った。同校によると、6年生は4分40秒で同ビル屋上への避難を終えた。

 5年生以下の児童は真栄里公園に避難した。

 訓練終了後、吉濱校長は「(4分40秒は)最上級生の記録。園児や小学生の安全確保や体力づくりが今後の課題だ」と強調。

 また、同校から津波避難ビルへ行くには国道390号バイパスがあり、災害時には交通信号に従わない車両が出るおそれがあることにも触れ、歩道橋の必要性を指摘した。

 6年生の小恋華(れんか)さんは「日ごろから防災を意識するようにはしている。本当に津波が来た時に焦らないように逃げる場所や経路をあらためて確認したい」と語った。

 この日は天候が悪く、へいしん幼稚園とまきら幼稚園が訓練を中止、新川小が延期を決めた。石垣小、野底小、みやまえ幼、みやとり幼、のそこ幼は30日に行う。

新病院建設で住民説明会 県病院事業局

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新県立八重山病院の概要などが説明された住民説明会=24日夜、市健康福祉センター

 県病院事業局は24日夜、石垣市健康福祉センター視聴覚室で「新県立八重山病院整備基本計画(素案)の住民説明会」を開き、新たに歯科口腔外科の設置を調整していることや一般病床の大部屋(6人部屋)を廃止し、個室および4人部屋にするなど新病院の姿を明らかにした。県が素案を公表するのは今回が初めて。5月にパブリックコメント(住民意見募集)を行い、6月から7月にかけて基本計画を策定する。説明会には市民30人余りが参加した。

 素案によると、新病院の建設場所は旧石垣空港跡地の駐機場(エプロン)部分。敷地面積は4万平方㍍で現病院(2万4320平方㍍)の約1・6倍。延べ床面積は2万3000平方㍍で現病院(1万5593平方㍍)の約1・4倍となっている。駐車場は300台収容(現病院200台)のスペースを整備する。

 病床数は上限350床で一般病床は1病棟当たり45床程度。このほか、感染症病床3床、結核病床6床、精神科病床は措置入院に対応して整備する。

 高度医療の重症対応は集中治療室を現在の4床から6床、ハイケアユニットは4床から8床に増床。このほか新生児集中治療室3床、新生児治療回復室を6床整備する。

 臨床研修部門も新設し、専門研修の充実や専門資格の取得支援を行い、専門性の高い医師や看護師などの養成や確保に取り組む。

 今月17日に非公開で開かれた関係者の意見交換会で出された夜間診療所の設置については、県や市町など関係機関で継続して協議することにしている。

 急患搬送用ヘリポートについては、新病院から300㍍以内に整備される予定だが、国有地のため、期限付きとなった場合、病院に併設して設置することも検討している。

 説明会では、参加者から「病床を上限の350床を確保し、医師と看護師の増員を図ってほしい」との意見が出された。

 八重山の医療を守る郡民の会の宮平康弘会長は「いよいよスタートラインに立った。来年4月に着工ということなので、議論をする時間が少ない中で、地元の意見を十分に反映した新病院を造ってほしい」と話した。

 県病院事業局の當銘健一統括官は「皆さんの意見やパブリックコメントを参考にするとともに、引き続き、理解と協力を求めていきたい」と述べた。

700頭の大台までもう少し

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 ▽…新八重山食肉センター完成後、初めてのJA石垣牛枝肉共励会が開かれた。記念すべきオープン最初の枝肉は高値で取引され、幸先いいスタート。これには畜産農家やJA関係者も目尻が下がった。肥育部会では石垣牛を1000頭まで増頭することを目標に掲げ、今年の出荷頭数は700頭を予定。大台までもう少し。地元や観光客への安定供給まであと「モォー」少しだ。

 ▽…八重山ビジターズビューロー(YVB)の調査で、三市町観光協会に加盟する民宿74施設のうち、半数近い34施設が外国人を受け入れたいと回答した。34施設で1186人の収容が可能というから、客室数が少ないわけではない。台湾からの観光客受け入れではホテルの予約が取れないことが課題となっており、YVBとしてはこれを民宿にも振り向けたいところ。

 ▽…石垣島地方気象台の防災気象情報等説明会が25日開かれ、昨年1年間の地震の発生状況などが説明された。体に感じない地震も含めると八重山では約7500回発生し、いつ大地震が起きてもおかしくはないという。周囲を海に囲まれた沖縄や八重山にとって、いかに迅速に避難できるかが助かるカギとなる。あすは市民防災訓練が行われるが、真剣な取り組みが必要だ。

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