12月定例石垣市議会(知念辰憲議長)は15日、中山義隆市長の2015年度住民税(市・県民税)の課税・納税をめぐる崎枝純夫氏の一般質問で、「支払っていない」「適正に課税、納税されている」と激しい応酬が繰り広げられ、与野党双方からやじや怒号が飛び交うなど混乱に陥った。中傷するかのような発言もあり、双方が撤回と謝罪を求める異例の事態に。知念議長は「発言者と調整して整理する」とした。
崎枝氏は、情報公開制度で明らかになった中山市長の市県民税所得証明書を提示、「株式譲渡上場」覧の黒塗りの部分について「桁数にすれば億単位」と指摘、「株の損失を給与から控除するため控除制度に基づいて申請、所得割の還付を受けてゼロにした。だから均等割の5000円しか払っていない」と主張した。
知念永一郎総務部長は「何度も答弁するが、適正に課税、納税されている」と否定。中山市長は「株式所得でマイナスがあったから減免されたと勘違いしている。給与から納付されている。崎枝議員は印象操作をしようとしている」と反論した。
中山市長は発言の撤回と謝罪を求めたが、崎枝氏が「撤回しない。謝罪もしない」と突っぱねたため、知念議長に要求した。
一方、「払っていない」と主張し続ける崎枝氏に、中山市長は「(職務強要事件で)逮捕された3人と同じ社団法人の理事をしている崎枝純夫議員」との前置きを2度繰り返したほか、「来年の市長選の最終選考に残った議員。税の説明をしても分からない」と述べ、選考委員を務めている野党議員の名前も挙げてやゆするような発言も。
一般質問終了後、野党の宮良操氏は「質問とは関連のないわれわれを侮辱するもので、市長の姿勢としてあるまじき行為。議員の名誉を傷つけるものだ。削除を求める」と語気を荒らげた。