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開発と環境保全、重い課題

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 ■白保リゾート混迷か

 白保集落北方で計画されている4階建て、年間10万人の宿泊利用を見込むリゾートホテル開発が、地元公民館や関連団体、世界自然保護基金(WWF)ジャパンの反対により混迷に陥りそうな気配だ。

 反対理由として▽下水道未整備地域で汚水排水によりアオサンゴ群落など周辺海域への影響▽海抜以下の計画地で地下浸透による汚水処理の周辺への影響▽ウミガメ産卵への影響ーが懸念されるとしている。

 開発許可申請はすでに石垣市の事前審査を経て沖縄県が審査中。地元の明確な意思表示はどう反映されるだろうか。

 石垣市は市条例に基づき、開発について不同意の意見を付したという。開発と環境保全は、いずれも重い課題である。市政には地域の懸念に寄り添う姿勢が求められる。

 ■ゴルフ場2計画の違い

 現職市議の逮捕という前代未聞の展開となった伊原間牧場におけるゴルフ場開発計画について考える。

 民有地70㌶、市有地76㌶を含むゴルフ場開発構想について、石垣市は公有財産管理計画において、伊原間牧場を経済的利用や自然環境を保全する区域として難色を示していた。

 伊原間牧場は平久保、久宇良と並んで三大牧場と呼ばれ、地域の農家が牧野組合を組織し、牛馬を放牧してきた歴史的背景がある。

 市有地を管理する上で、計画に基づき市が難色を示したのは理解できる。公費を投入し、団体営草地開発整備事業で基盤整備を進めてきた経緯もある。

 ゴルフ場開発によって、観光名所の玉取崎展望台からの景観が人工構造物で阻害される。牛馬が草をはむ風景こそ望ましい。これもよく理解できる。

 疑問があるのは、もうひとつの開発計画である。なぜ、前勢岳北方におけるゴルフ場・リゾートホテル開発計画は容認されるのか。

 土地利用計画上、伊原間牧場も前勢岳北も農振農用地。外山田を含む前勢岳北も、県肉用牛生産供給公社が八重山の畜産振興のために公費を投入して整備した農地である。市有地も含んでいる。

 公社はその歴史的使命を終えたとして廃止された。が、基盤整備済みの農振農用地がどうして農家ではなく企業に転売されたか。周辺の自然環境保全はもとより、ラムサール条約登録湿地・名蔵アンパルへの影響はないのか。そもそもなぜ、石垣市はこのゴルフ場計画について、当初から積極的に支援しているのか。

 計画の詳細が明らかでない時点で、中山市長自身が「庁内横断的に迅速に処理し、ハードルがクリアできるよう協力する」と明言。2016年度施政方針では「整備に向けて必要な協力をしてまいります」と記し、市が政策として推進することを明示している。

 ゴルフ場整備が不要だとは考えない。将来の八重山を高品質のリゾート地とするためには必要不可欠である。地元の競技人口も多い。だからこそ、なぜ前勢岳北容認なのか。市民の財産である市有地を借地させるのか。果たして環境保全は可能か。市民に対して丁寧に説明してほしい。

 ■川平公民館の懸念は

 その一方で、川平では公民館の反対要請にもかかわらず、石垣市は企業側の求めに応じリゾートホテル計画のための農振除外を認めた。景観保全のための建築物高さ制限にかかる要請にも、規制を廃止する意向だ。

 川平公民館の景観保全の考え方や、開発への懸念には寄り添っていない。まるで特定の開発案件が優遇されているように見えることを危惧する。説明が求められる。


小学生低学年の宿題には日記もある。「いえのひと」という…

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 小学生低学年の宿題には日記もある。「いえのひと」という保護者のコメント欄があり、子どもに求められると書いていたが、いつしか頼まれなくなり、妻にとって代わった▼私は「どんなところがたのしかったのかな。しりたいな」とか、「これはどういうこと?」などと記入していた▼イベントなどの取材でも、「楽しかった」「おもしろかった」と答える子どもたちに、「どんなところが」とさらに聞いて具体的な内容を引き出すのはいつものこと。それを日記でしたまで。アドバイスのつもりだった▼先日、「なんでいつもマーマーか。きょうはパーパーが書くよ」と無理を言うと、「口答えするようなことは書かないでよ」としぶしぶノートを出してくれた。「口答え」の言葉の使い方は間違っているが、私のコメントが日記にケチをつけていると思っていたのだろう。それでは書く意欲は削がれる▼そこで、前のページをぱらぱらめくると、日記の内容をありのままに受け入れ、評価するコメントが添えられていた。なるほど。ほめられたいのだ。聞くと、「そう」と即答▼子育てでは、ついつい注意が先になる。「子どもをまずほめてください」。教育講演会の取材などで何度も聞いてはいるが、身についていないことを思い知らされた。(比嘉盛友)

神の森をしっかり守ろう

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 ▽…樹木の専門家チームが7日から市内で行っている御嶽の根腐病調査で、真乙姥御嶽の樹木にはキノコが確認された。全体の2%の樹木にキノコが生えれば、残りも確実に感染するらしい。李春子リーダーは深刻な感染状況に「神様の森がこんなになるなんて」と涙。まん延を防ぐには感染した根の除去と土の消毒が急務だが、簡単なことではない。八重山は神の森を守れるか。

 ▽…石垣市ひとり親家庭福祉会は8日、善意ある寄付に対し感謝を伝えた。前里和江会長によると、市内のひとり親家庭は1000世帯あり、福祉会加入世帯数は100世帯。中でも、父子家庭が増えているという。同福祉会では、今後もひとり親世帯の子どもらがいきいきと輝けるよう支援を続ける。今回受けた寄付は、そんな子どもにとってうれしいクリスマスプレゼントとなるだろう。

 ▽…毎年12月に行われる石垣島写真研究会の写真展。毎回それぞれの会員がテーマに沿って写真を出展しているが、なかには那覇の町をテーマに30年も撮り続けている会員も。大森一也会長は「今はスマホがあればどこでも画像を見ることができる。しかし同じものを見ても、環境や空間で感じ方が変わってくる。実際に見て感じてもらいたい」と呼び掛け。

干川氏が受賞報告 日本サンゴ礁学会

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漢那政弘副市長に受賞を報告する干川明氏(左)=8日午後、市役所

 赤土流出を防ごうとサトウキビの株出し栽培の普及活動を行っている石西礁湖サンゴ礁基金理事の干川明氏(70)が、日本サンゴ礁学会からサンゴ礁保全奨励賞を受賞した。8日午後、市役所を訪れ、漢那政弘副市長に受賞を報告した。

 干川氏は、11月25日に東京工業大学で開かれた日本サンゴ学会第20回大会で「さとうきび株出し栽培による赤土流出防止活動」と題した論文を発表。7年間にわたる株出し普及活動の功績が認められた。

 干川氏は横浜市出身。40年前に石垣島に移住、農業を始める。畑から流れる赤土を見て「何とかしよう」と思い立ち、活動を続けている。受賞に「陸でやってきたことが、海で評価された。サンゴは水質がよければ回復する。畑から出る水をきれいにすればサンゴを守ることができる」と話した。

 干川氏によるとサトウキビの株出しは、夏植えに比べ約10分1に赤土の流出を抑えられるが、収量減につながるため農家の理解を得られないケースも。このため、同基金を通して全国から寄付を募り、農家に対し株管理機の作業料支援を実施。石垣市や石垣島製糖などの株管理機の貸し出しにつながっている。

鳩間小中改築など12議案上程 竹富町議会

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鳩間小中学校校舎改築工事請負契約の一部変更を求める議案など12件が上程された竹富町議会12月定例会=8日午後、町役場議場

 竹富町議会(新博文議長)の12月定例会が8日午後に開会し、当局は9月定例会で議決された鳩間小中学校校舎改築工事請負契約(建築・設備)の一部変更を求める議案など計12件を上程した。会期は15日までの8日間。一般質問は13日からの3日間となる。

 一部変更案で当局側は、同校舎改築の契約額を建築工事で3525万円増額の3億9284万円、設備工事で1308万円増額の7065万円をそれぞれ計上。

 9月定例で議決された随意契約に建築工事で必要とされる現場管理費、一般管理費などの諸経費が含まれていなかったためで、書類手続き上のチェックに不手際が生じたものとみられる。

 同校舎改築工事をめぐっては、6月定例会で工事見直しと入札不調などを理由に事業費を減額補正、7月の臨時会で再び計上したが、8月末の指名競争入札が建築・設備工事ともに不調となるなど当局側の姿勢が疑問視されている。工期もずれ込む見通し。今定例会で説明を求められそうだ。

 このほか、3億1610万4000円を減額し、総額73億1341万2000円とする一般会計補正予算案、町特別職の職員で常勤の者の給与・旅費に関する条例の一部改正案などを提出した。

御嶽の南根腐病が深刻 市内7カ所調査

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南根腐病の調査を行う研究者ら。中央の樹木クワノハエノキは同病に罹患し、根元が腐っている=8日午前、宮鳥御嶽

 「東アジアの『伝統の森』文化誌準備委員会」(李春子委員長)の樹木医や研究者のメンバー7人らが7日から4日間の日程で、郡内の御嶽で南根腐(みなみねぐされ)病被害の調査を行っている。8日午前までに石垣市内7カ所の御嶽で実施した結果、真乙姥と宮鳥、名蔵の3カ所で南根腐病による枯死樹木を確認した。李委員長は「被害は深刻。御嶽の森を守るために、土壌処理は喫緊の課題だ」と警鐘を鳴らしている。李委員長によると、御嶽での調査は県内初で、竹富町内でも行う。調査結果は10日午後6時半から、石垣市民会館中ホールで開催するシンポジウムで発表される。

 南根腐病とは、亜熱帯地域で広く分布する樹木病害。キノコの仲間「シマサルノコシカケ」の菌糸によって引き起こされる。罹患(りかん)すると葉の変色や落葉、枝枯れが起こり、多くの場合枯死する。感染した樹木の根が健康な根と接触したり、キノコの胞子が飛散したりして感染する。樹木内部に菌糸がまん延するとキノコが生える。

 真乙姥御嶽では、オオバアコウの北西にあるクワノハエノキに重度の南根腐病が確認され、イビ(神域)を挟んで東にあるクワノハエノキにはキノコが生えていた。台湾大学大学院の傅春旭植物病理学博士は「オオバアコウはまだ感染していないが、地中で根が接触すると感染してしまう。すぐに土壌処理するべきだ」と指摘。「罹患しているクワノハエノキは、次の台風が来たら折れてしまうだろう。折れた枝が人や家に落下するかもしれない。危険な状態だ」と危惧した。

 李委員長は「祈りの空間、祭りという生きた伝統継承の空間、そして地域固有の老木や巨木の保存という三つの観点から、御嶽の森はとても重要。行政と地域の人々が死守するべきだ」と話している。

 同病は1988年、石垣市内の熱帯農業研究センター沖縄支所の防風林で国内で初めて確認され、県内や奄美大島、小笠原諸島でも見つかっている。

 今回の調査は、同委が展開するトヨタ財団の2017年度国際助成プログラムの採用企画「山・川・里・海をつなぐ日・韓・台の『伝統の森』文化の保全と絆」の一環として行われている。

先週の本欄で90代の母親が「子どもたちが否と言って…

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 先週の本欄で90代の母親が「子どもたちが否と言って自転車へ乗せてくれない」の否(いな)をスマムニ(方言)で「んば」と表記したが、場合によるのではとの指摘が。自転車に乗せないなら「んば」でもいいが乗らないでなら「まな」では▼う~ん方言は奥深い。近年、絶滅が危惧されるとして琉球列島の方言の調査保存で宮古、八重山に国内外の研究者が来島し聞き取りを進めている▼私たちも聞き取り調査の60代話者を頼まれ応じているが、方言で暮らしている島々のお年寄りよりも上手に話す外国人研究者も多く録音録画を前にうまくしゃべれず冷や汗をかいている▼時々「えっ!そんな方言や言い方があるんですか。初めて耳にしました」と驚かされることも。普段は全くと言っていいほど話すことのない単語や言い回しが、彼らの巧みな聞きだし方や設問で飛び出したりする時だ。私たちにもあらためての気づきで、絶滅の恐れとは、こういう事なのかと合点している▼単語だけでなく面白い句や数詞遊びもある。「るくじゅうや にんよーりぃ、ななじゅうや つぅくよーりぃ、はちじゅうや ぴにぃつよーりぃ(60代は年々弱り、70代は月々弱り、80代は日々弱っていく)」▼高齢化社会を迎えても実感できる至言。(仲間清隆)

多彩な選曲に会場沸く

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 ▽…第64回八重山地区学校音楽発表会では各校が多彩な選曲で会場を沸かせた。人気曲をアレンジした野底小は「RPG~野底バージョン~」を全児童32人が伸び伸びと歌い上げて注目を集めた。発表会は小中校合わせて33演目で合唱と独唱、合唱奏などを披露。このうち5校が県学校音楽発表会に推薦された。歌をうたう喜びが発展して地域の郷土芸能を担う人材が生まれることにも期待だ。

 ▽…4日から展開する「人権週間」の一環として、啓発講演会が開かれた。小浜島出身の平田大一氏は、自身の舞台出演経験を振り返り「心配する家族に大丈夫だよ」と伝えることができた不登校児童を紹介。現在、子どもたちの感動体験の機会が少ないと憂い、大人はその種まき作業を担うべきだと訴えた。「一流の島人」。それはともに支え合い、歩く道の先に見つかる社会性なのかもしれない。

 ▽…琉球大学主催の「トータル支援教室 in 八重山」。参加した子どもたちは「今日は楽しかった」とはしゃいでいた。終了後は保護者や支援員らの情報交換会も行われ、見守っていた保護者からは「休日に何を提案しても動かないが、ここに来るのを毎回楽しみにしている」「集団になじむより、集団に理解してもらうことが大切だと思い直した」との感想がもれた。

 


中学生人権作文コンテスト県大会 法務局石垣支局

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第37回全国中学生人権作文コンテスト沖縄県大会で入賞した受賞者ら=9日午後、石垣市民会館中ホール

 第37回全国中学生人権作文コンテスト沖縄県大会表彰伝達式・朗読会(主催・石垣市、八重山人権啓発活動地域ネットワーク協議会)が9日午後、石垣市民会館中ホールで行われ、優秀賞に輝いた山口奏空さん(船浦3年)と比屋定義文君(大浜1年)ら生徒8人に那覇地方法務局石垣支局の相良常支局長らから賞状が手渡された。

 コンテストは、人権尊重の大切さや基本的人権についての理解を深め、豊かな人権感覚を身に付けてもらうことを目的に、1981(昭和56)年度から実施。郡内からは13校359人の応募があった。

 朗読会では、優秀賞の山口さんがハンセン病を題材にした「瀬戸内の大島に想いを馳せて」、比屋定君が「言葉の力」をそれぞれ読み上げ、比屋定君は言葉といじめの関係性に言及し、「自分も周りも幸せになれる言葉を使っていきたい」と宣言した。

 奨励賞の前泊和希君(石垣第二3年)も「命は一つ」を朗読した。

 その他の表彰者は次の皆さん。

 ▽県大会奨励賞=「人権を奪わないために」兼島実希(石垣第二3年)、「一人一人が大切な存在」辻野愛瑠(大浜1年)▽石垣人権擁護委員協議会会長賞=「見方を変えると」新垣澪奈(石垣3年)、「障害者に対する考え方」宇根佑太(石垣第二3年)、「悪口の連鎖」大嶺凪(大浜3年)

菌床栽培シイタケも販売 八重農

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説明=草花の苗など多彩な農産物や加工品が販売されている八重農の創立80周年記念第36回農業祭=9日、同校

 八重山農林高校(山城聡校長)の創立80周年記念第36回農業祭が9日、同校で始まった。花と緑と食のまつり、運動会(即売会)と並ぶ三大行事で、3年に1度開催されている。大勢の市民が、同校ならではの農産物や加工品などを買ったり、食べたりしてにぎわった。10日まで。

 会場では野菜や草花、精肉加工品、木工品、パン、ケーキなどが販売されたほか、おもちゃ作りや子牛へのほ乳、ハーブの寄せ植えなどの体験コーナー、牛そばを提供する食堂コーナーなどがあり、来場者が思い思いに楽しんだ。

 このうちグリーンライフ科では、人工の培地に菌を植え付ける石垣島初の菌床栽培で収穫したシイタケ60袋を販売、開始15分程度で完売した。ピザ窯を活用したピザ作りコーナーもあり、親子連れに好評だった。

 体育館では各学科の活動を紹介する展示コーナーが設置され、ライフスキル科の鉢植え伝統野菜28品目や、植物スピーカーとして知られるグリーンライフ科の「カークリコ」などが関心を集めていた。

 同校グリーンライフ科2年の宇根底師人(かずと)君(17)は「シイタケは12月に入って生えたもので、農業祭で販売できて感動している。シイタケ以外にも低価格でおいしい野菜を売っている。特に中学生にいろんなものがあることを見てほしい」とPR。

 同校出身で、長男の慶尚ちゃん(11カ月)と妹の吟香さん(10)、弟の慶典君(9)と訪れた喜友名美波さん(20)は「自分たちの時より販売物のバリエーションが増えていてすごい。もっと笑顔で接客できれば、より八重農らしさが出ていいと思う」とエールを送った。

 10日は午前10時から午後2時まで。

給付型奨学金、条件緩和へ 竹富町教委

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 竹富町教育委員会(仲田森和教育長)は、給付型奨学金「竹富町ふるさと応援奨学金奨学生」の条例と規則の見直しに着手する。給付型奨学金制度は郡内初の試みとして本年度から始まったが、希望者ゼロの実態が明らかとなり、「卒業後の据え置き期間の設定」「町内就職は厳しい」など給付条件の再検討を求める声が上がっていた。竹教委は、来年1月の定例会で素案をまとめ、3月定例会に上程、来年4月から実施したい考えだ。

 町内の人材確保を目的とする同制度は、大学などの卒業後に町内で就職することを条件に、奨学生に毎月5万円を給付するもの。本年度は3人枠を設け、保健師と幼稚園教諭を目指す学生に給付する予定だったが、希望者はなかった。

 去る6月定例会一般質問で竹教委が明らかにし、田代仁総務課長は「周知不足は否めない」などと答弁していた。周知徹底を図るため、年内をめどに町出身の全高校生に募集案内を配布するほか、公式ホームページでも応募を呼び掛ける。

 今回の見直しで竹教委は、給付対象の高校生と在学生、保護者らから寄せられた奨学金を希望しない理由などを基に、条件面の緩和に向けて検討していく。

 現在、2018年度の奨学生募集を行っているが、田代総務課長は「見直し後に受給対象者らへの影響はない」としている。

 同制度の条例案は昨年の9月定例会で上程されたが、規則に給付額や奨学生の資格、卒業後の職種が記されていないとの指摘を受けて取り下げ、11月臨時会で修正案が承認された経緯がある。

「人の質問の横取りはダメだ」

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 ▽…石垣市議会一般質問で、自衛隊配備問題を取り上げた長浜信夫氏は「反対署名について精査すると答弁したが、確定したか」と質問。これは事前の通告にはなかったため、中山義隆市長は「通告している福島議員のときに答える」と拒否。野党の一部から「これくらいいいじゃないか」との声もあったが、「人の質問の横取りはダメだ」ときっぱり。

 ▽…JAおきなわ家の光大会で最優秀賞を獲得した大道晴子さんの発表は「『畑には、行かなくていいから』という夫の言葉を信じ、結婚して45年たちました」という出だしで始まる。農業経験もなく、嫌々畑仕事をしていたが、今では一人前の牛飼いと自負しているという。「家の光」については「農業や料理、教育などほかの情報誌に負けていない」と評価する一方、「畜産の記事を増やしてほしい」と要望も忘れなかった。

 ▽…サッカーJ3のFC琉球に所属する選手たちが今年初めて石垣島にやってきた。今シーズンのFC琉球は過去最高の6位。県内のプロスポーツチームとして人気も高まり、所属選手は子どもたちの憧れにもなっている。離島でプロ選手を身近に感じられることは大きな刺激。公式試合の実現は不可能ではないだろう。来年はワールドカップイヤーだ。サッカー熱は高まっている。

かかりつけ医院の待合室で、時間を持て余し…

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 かかりつけ医院の待合室で、時間を持て余し手にした語源の本。特別国会の閉幕を連想した▼「丁寧」。元は中国の軍楽器。警戒や注意を促すときに鳴らされたため「注意深い」「念入り」、転じて「親切で礼儀正しい」意になった▼なるほど。「丁寧、真摯(しんし)な国会対応」を言ってた安倍総理は、警戒と注意を心がけ、官僚が作成した所信表明を読み、委員会質疑でも答弁書を棒読みしたんだな。先の通常国会では「1強」をかさに着て、逆ギレしたり、質問者を野次ったりしてたのに▼「腹心」。心は胸を表す。腹も胸も大事なところ。転じて「心の奥底、秘めた心を打ち明けられるような信頼する人」を言う。モリ・カケ問題では、生々しい価格交渉の音声データも暴かれたのに、官僚の詭弁(きべん)答弁がまかり通る。「総理の意向」メモも明らか。なのに夫人も、腹心の友の証人喚問も丁寧に拒否した▼「横紙破り」。和紙は縦にすき目がある。縦に裂くのは容易ながら横にはうまく裂けない。それを無理やり力まかせに破る「強引に意のままにことを進める人」をいう。答弁や態度が丁寧でも、横紙破りだ▼「駄目」はもと囲碁用語。白黒どちらの益にもならない目。転じて駄目になった。中央の手法をまねた陸自配備の「争点隠し」も「争点ずらし」もダメである。(慶田盛伸)

プッシュバイクで激走 子どもたちが熱いレース

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OPENの部で入賞し笑顔をみせる子どもたち=10日、石垣市中央運動公園屋内練習場(八重山自転車競技連盟提供)

 幼児期のうちからバランス感覚を磨くことで運動好きな子どもを増やそうと、足で地面を蹴って進むプッシュバイクを活用した「第2回プッシュバイクOkinawa石垣島大会」(八重山自転車競技連盟主催、一般社団法人沖縄県サイクルスポーツセンター共催)が10日、市中央運動公園屋内練習場で開かれ、2歳~5歳、OPENまで年齢別5クラスで、60人の子どもたちが熱いレースを繰り広げた。

 出場した子どもたちは保護者らの声援を受けながら、コの字形のコースをゴールを目指し、懸命に地面を蹴った。

 各クラス1位には、サドル付きの自転車が贈られた。

 結果は次の通り。

 ▽OPENの部=①宮里ゆう②山田剛士③飯田真直

 ▽5歳の部=①仲松龍志②金城匠③前泊琉姫

 ▽4歳の部=①豊平陸②中村陽太③砂川颯太

 ▽3歳の部=①宮里りこ②狩俣利空③下地蓮士

 ▽2歳の部=①金城直②崎濵一稀③砂川心奏

大道さんが最優秀賞 家の光大会

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JAおきなわ家の光大会で最優秀賞に輝いた大道晴子さん=11日午後、同JA八重山支店

 【豊見城】総合家庭雑誌「家の光」の記事を活用した体験を発表する2017年度第62回JAおきなわ家の光大会(県農業協同組合主催)が7日、豊見城市立中央公民館であり、「『家の光』とボランティア活動」の演題で発表した八重山支店女性部の大道晴子さん(67)=石垣市白保=が最優秀賞に輝いた。大道さんは来年2月13日から15日にかけて横浜市で開かれる全国大会に県代表として派遣される。

 大会では、記事活用の具体性や成果、発表力などを100点満点で審査。10分以内で発表し、30秒ごとに減点する方式で行われた。県内5地区から代表5人が出場した。

 畜産業を営む大道さんは、同誌を約40年講読。大会では、家の光協会主催の読書ボランティア講座を受けて、地元小学校などで絵本の読み聞かせをして農業や命の大切さを伝えたり、同誌で紹介された記事を活用して「みそ玉」や米袋エコバッグなどを作ったりした体験を発表。「絵本の読み聞かせボランティア活動の輪を広げ、未来を担う子どもたち、いずれ私たちもお世話になる老人施設にも訪問し、絵本を通じて笑顔にしたい」と結んでいる。

 大道さんは「まさか自分が選ばれるとは思っていなかったので驚いたが、うれしかった。県大会ではタイムオーバーしてしまったので、全国ではそうならないように頑張りたい」と抱負を語った。

 JAおきなわ八重山地区本部の山城隆則本部長は「内容が非常によく、評価されたのではないかと思う。全国でも最優秀賞を目指して頑張ってほしい」と期待した。

 大会では「ハッピーマイライフ」体験文の部でJA全国女性組織協議会会長賞に選ばれた松井純子さん(61)=石垣市新川=が作品を朗読し、賞状を伝達された。


水道水一部供給されず 冨崎地区高台

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 新川冨崎地区の高台で、時間帯によって水道水の供給を受けられない世帯があることが11日、分かった。仲嶺忠師氏が市議会一般質問で明らかにした。水道部によると、同地区では、名蔵と阿香花の2カ所の配水池系統から給水を受けていたが、県道整備に伴って名蔵配水池の配水管が切り離された上、近年のホテル建設や住宅増で水需要が増えていることから、水圧が低下しているという。伊良部義一水道部長は、配水系統の変更を検討する意向を示した。早急な改善が求められそうだ。

 仲嶺氏によると、新川の奈良佐、冨崎、皆野宿地区では2年ほど前から水圧が低下。特に市道観音堂線の山側では午後5時ごろから水圧が弱くなり、午後8時ごろには水が出ない世帯もあると指摘。

 答弁によると、住宅が高台にある市民から「水圧が時間帯によって低下する」との相談があり、ことし9月から12月にかけ給水栓に水圧測定器を設置して調査したところ、午前8時から午前10時、午後3時から午後9時までの時間帯に水圧が低下していることが判明した。

 仲嶺氏は「水道水が止まったことはないか」と質問、伊良部部長は「午後10時ごろ水が止まったとの連絡を受けている」と述べた。

 伊良部部長は「低地にリゾートホテルが集中しているため、ホテルの清掃時間帯、宿泊客がホテルに戻る時間帯に使用量が増加し、水圧低下の原因になっているものと考えられる」と説明、水圧を高める方法として名蔵配水池系統との接続を挙げた。

 同系統は、県道石垣港伊原間線の整備に伴い、石垣の塩工場前にボックスカルバートを敷設する際に切り離されたという。伊良部部長は「ボックスカルバートに配水管を添架することについて県八重山土木事務所と協議を進めている。許可が得られれば早急に設計、工事に着手したい」と答弁した。

 仲嶺氏はこの件に対する職員の対応を疑問視、「水が止まって大変だからと市民が相談に行ったら、職員が高架水槽をつけて対応したらどうかと発言している。誰が費用を出すのか。とんでもない発言だ」と追及した。伊良部部長は「当初の解決方法の一つとして説明した。他意はない。誤解を招いたのなら心からおわびしたい」と陳謝した。

尖閣の荒波沈静化へ

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 ■自衛隊配備必要なし

 「尖閣での衝突回避、日中が大筋合意」と去る6日、各メディアが一斉に報じた。外務省が「正式合意へ進展を得た」と発表したのだ。

 石垣市の行政区域である尖閣諸島周辺は通常でも波が高いが、2012年9月の国有化以降は領有権をめぐり特に波が荒く、石垣市からは4ー6隻の巡視船を繰り出し、連日中国公船とにらみ合う緊張状態が続いている。

 そのため常に偶発的衝突が懸念されてきたが、それが今回の日中「高級事務レベル海洋協議」で、偶発的衝突を回避する「海空連絡メカニズム」設置に大筋合意したというのだ。

 これにより日中間の最大の懸念だった尖閣をめぐる緊張関係が緩和に向けて大きく動き出し、さらに両国の関係改善も加速の見通しとなったのだ。望んでいたことだし大いに歓迎したい。

 石垣市では尖閣をめぐる自衛隊配備で対立と分断が深刻だが、日中の緊張関係が緩和され衝突の危険性が無くなれば、自衛隊配備の必要性も無くなるし、石垣市は関係改善加速と配備断念を国に求めるべきだ。

 ■日中が関係改善に動く

 今回大筋合意した「海空連絡メカニズム」とは、自衛隊と中国軍が接近時の連絡方法などをあらかじめ定め、衝突を防ぐ仕組みという。07年に体制整備で両国の協議が始まったが、その後意見が対立。尖閣で双方にらみ合いが続き、絶えず衝突の不安があった。

 それが今回の海洋協議で「同メカニズムの構築および運用開始に前向きな進展を得た」と言うのだ。同協議では東シナ海でのガス田共同開発でも意思疎通の強化で一致したという。

 これまで日中は安倍政権が中国脅威論をあおって激しく対立してきたが、来年が日中平和友好条約締結40年になることもあり、先月の日中首脳会談を機に双方が関係改善にかじを切り、今回の合意も中国側に、「尖閣をめぐり日本と衝突が起きれば同盟国の米国と戦争になり、中国に何の利益もない」との判断が働いたとの見方がある。

 ■抑止力は武力だけでない

 以前から指摘しているが、中国もたかが尖閣のために日米との戦争は望んでいないし、日中の緊張関係が緩和されれば石垣市に自衛隊配備の必要はない。中山市長は「標的の島」になる不安や市民同士の対立・分断を無くすためにも、親密な間柄の安倍首相らに中国との関係改善加速を訴え、自衛隊配備を断念・撤回すべきだ。

 抑止力は何も自衛隊などの武力だけではない。政治・経済・文化交流などで良好な関係を築くことも大きな抑止力だ。福州市には前市長の子息が県駐在員で赴任している。石垣市も県や浦添市、宜野湾市などと同様中国と交流提携し、関係改善を後押しすべきだ。

 それを逆に中国だけでなく、台湾とも緊張関係を高める尖閣の字名変更を9月議会で明言した市長のタカ派的対応に懸念を示す市民も少なくない。

 中国の安倍政権への不信感は根強いが、それは首相の心がけ次第で関係改善が進むということだ。各国との関係が良好になれば5兆円超の軍事費も、230億円の海保の尖閣警備費もその他の支援に回せる。市長も自衛隊でなくそこを安倍政権に求めるべきだ。

高齢化社会の進展に伴い寝たきりや認知症になる…

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 高齢化社会の進展に伴い寝たきりや認知症になるお年寄りが増え、介護に携わる人のニーズがますます重要になっている▼一方で夜勤を含む過酷な労働条件、仕事量に見合った賃金がもらえないといった理由などから職場を去る人が後を絶たない。介護現場の崩壊が懸念される中、西表島に住む女性の方から先日、20年余務めた離島の介護職場に関する声(本紙8日付)が寄せられた▼全国的に見ても介護の現場は大変と聞いてはいたが、それが離島ともなるとなおさら過酷な現場である実態を知ることができた。現状打破に向け、離島の介護施設を「孤島」にしてはならないという女性の訴えは力強い▼女性が勤めた施設では、職員みんなが入所者を自分の親や祖父母であるような気持ちで接し介護をしていたという。これこそがお年寄りの尊厳を大切にする島の良さであり、その温かさに訪れる人は心を癒やされる▼生活の利便性のみなどを追求する時代を逆手にとり、島の特性を有利性とし生き心地のよい介護長寿の地域づくりはできないものだろうか。それには介護従事者の処遇改善は避けては通れない喫緊の課題でもある▼過酷と言われる国内の介護現場。八重山では、介護職が「感謝、感動、感激」の3K職場であると評価される先進地になることを期待したい。(鬚川修)

事務処理や見積もりの甘さ露呈

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 ▽…「質問内容から少し外れたことを話せばいい。それはうそにはならない」。新人時代、酔った代議士が得意げに話した言葉が思い浮かぶ。開会中の竹富町12月定例会では、工事請負契約の一部変更案が計4件上程され、事務処理や見積もりの甘さが露呈し、審議に時間を要している。不明確な答弁で休憩が重なるのも一因。議場内の答弁は「誰」を見据えた時間なのか、改めて考えさせられる。

 ▽…6月から「楽天IT学校」に取り組んできた八商工の校内予選が12日、同校であり、3年生28人が半年間の集大成となる宿泊プランを発表。講師を務めた楽天㈱の照屋亮氏によると、優勝した「酢CONBU」チームは事前審査の段階では上位3位にも入っていなかったという。プランがネットで販売されてからターゲットの心をつかみ、劇を取り入れたイメージしやすい発表で審査員からも高評価を得た。全国での活躍にも期待。

 ▽…ドッグ・イベント2017秋が開催され、多くの犬と愛犬家たちが、特設ドッグランで楽しく遊んだ。中に交通事故に遭い、その影響で下半身に障害の残る雌犬がいた。クリスマスをイメージした仮装で犬用の車いすで後ろ足を補助しながら歩行する姿に、来場者から写真撮影を求められ大人気。前足を使い自在に場内を回っていた。

調査委託費、再度否決 与那国町議会

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 【与那国】12月定例町議会(田里千代基議長)は12日、本会義でバナメイエビ養殖施設整備事業の調査委託費3000万円を追加する2017年度一般会計補正予算案を野党の反対多数で否決した。委託費は9月定例会でも上程されたが、野党がカットした経緯がある。

 同事業費は約36億円と試算されており、24億円を国庫、12億円を事業主体の与那国町漁協が負担する計画。民間のエビ養殖事業者が漁協と共同事業者となっている。

 県がことし6月に開いた同事業や経営改善計画などに関する意見交換の資料によると、同事業のリスクについて十分な協議・検討が行われておらず、組合員にも説明がない。例えば事業が継続できなくなった場合、漁協には国庫補助金24億円を返還する義務が発生するなど、漁協が破綻する可能性も否定できないという。

 野党の与那覇英作氏は「県の会議録でも、漁協は組合員にメリットだけ説明して、デメリットを説明していない。リスクがあまりにも大きすぎる」と述べた。

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