![28人が出場し12年ぶりに開催された第16回竹富町デンサ節大会。中央は一般の部最優秀の大浜もえさん=24日夜、中野わいわいホール 28人が出場し12年ぶりに開催された第16回竹富町デンサ節大会。中央は一般の部最優秀の大浜もえさん=24日夜、中野わいわいホール]()
【西表】第16回「竹富町デンサ節大会」(主催・町民俗芸能連合保存会)が24日夜、中野わいわいホールで開催された。12年ぶりに復活した大会には、町内各島々地域の公民館と学校、役場の代表28人が八重山で広く歌い親しまれている教訓歌「デンサ節」を切々と歌い上げた。表彰対象の一般の部では大浜もえさん(42)=大原公民館=、児童生徒による子どもの部は島仲美好さん(13)=黒島中学校2年=がそれぞれ最優秀賞に輝いた。会場に訪れた400人以上の聴衆は、老若男女が響かせる感情豊かな歌声に耳を傾けていた。
デンサ節は1768年ごろに故・宮良里賢氏が作詞作曲した教訓歌。デンサ節を後世に正しく継承発展させるとともに地域活性化を図る目的で、町と町教育委員会も共催して大会を開催していたが、2005年9月の第15回大会を最後に途絶えていた。
一般の部は役場の職員を含む21人、子どもの部は7人が出場。それぞれ歌詞に思いを込めて独唱し、第1回大会に最優秀賞となった銘里政子さん(81)=上原=も円熟の歌声を披露して聴衆から大きな指笛と拍手を受けた。
各地区から選出された7人の審査委員が声量や声質、発音などを審査し、受賞者を決めた。審査の間には地域住民らが舞踊を披露した。
同保存会の冨里保雄会長は「12年ぶりの開催に深く感謝したい。デンサ節は沖縄県の三大教訓歌の一つ。今後も多くの人に愛唱され、子々孫々に歌い継がれることを祈念したい」とあいさつ。西大舛髙旬町長が祝辞を述べた。
故・里賢氏の子孫、宮良里芳さん(77)=登野城=も招かれ、「多くの人のおかげで12年ぶりに開催できた。里賢氏も喜んでいると思う。デンサ節の心が末永く引き継がれるよう願いたい」と期待した。
町教育委員会の大田綾子教育長も自作の歌詞を歌い上げ、前鹿川健一副町長も舞台に立った。
今後の大会は、同保存会が既に継続して開催する方針を示している。来年は、未開催地となっている鳩間島を予定し、以降は西表島に会場を固定して開く考えだ。
その他の受賞者は次の皆さん。
【一般】
▽優秀賞=野底忠▽優良賞=砂川延也▽努力賞=島仲亜希▽奨励賞=大城茂智
【子ども】
▽優秀賞=狩俣幸奈▽優良賞=松原空飛▽努力賞=仲新城颯大▽奨励賞=古見光▽特別賞=仲底美弥、仲新城瑛斗