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復帰45年の5月に思うこと

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 ■ますます増大する基地負担

 昭和の日、憲法記念日、子どもの日などのゴールデンウイークを終えて5月も中旬に入った。そして15日は沖縄が日本本土に復帰して45年の節目だ。5月はこのあと母の日があり、消費者月間、愛鳥週間、ごみ減量・リサイクル推進週間など行事がめじろ押しだ。

 沖縄は本土復帰45年で社会基盤は大きく整備されたが、一方で基地負担は復帰当時の53%から70%余に増大。さらに県民の反対を押し切って新たに辺野古新基地も建設工事が着手された。

 沖縄は米軍のほかに自衛隊も陸海空合わせて6000人余が配備されているが、昨年の与那国に加えて宮古、石垣にも新たに陸自の配備が計画され、「日本防衛の盾」として日米で軍事要塞(ようさい)化が進められている。 先月29日には新基地反対に加えて前日に1年忌を迎えた米軍属女性暴行殺人事件の追悼も掲げて県民集会を開き、決意を新たにした。確かに沖縄は安倍政権からどんな不条理な差別を受けても決して屈してはならないし、石垣もミサイル攻撃の標的になる自衛隊配備は断固拒絶すべきだ。5日は子どもの日、14日は母の日だが、子どもたちの安全・安心が揺らいでいる。

 ■沖縄を標的の共謀罪

 ところで今の日本は「安倍一強」のおごりが際立ってきた。辺野古新基地強行や共謀罪の強引な審議もそうだが、北朝鮮脅威への対処を名目に安全保障関連法に基づく自衛隊初の米艦防護や米軍との共同訓練、敵基地攻撃や巡航ミサイル導入、地上型イージス導入検討のほか教育勅語容認、政権を挙げての森友隠し、今村復興相の失言、2020年施行の憲法改正発言などだ。

 安倍政権の誕生以降メディアには戦争のきな臭さを漂わせるニュースが後を絶たないが、共謀罪もその一つだ。 監視社会になり、特に沖縄の基地反対運動が標的になりそうな共謀罪は、かつての治安維持法を思わせる危険な法案として過去3回も廃案になっているが、今回は名称をテロ等準備罪に変えて今国会に提案された。最終的には恐らく安保関連法などと同様、数の力で強行採決されることになるだろう。

 初の米艦防護も、南スーダンPKOの駆け付け警護と同様、安保関連法適用のために北朝鮮脅威を利用したとされるが、実施の過程は秘密にされ、国民に説明はない。しかし日米一体の戦時体制がこのように実績を重ね、後戻りできない状況に進んでいる。

 ■懸命に森友学園の疑惑隠し

 2020年施行に初めて踏み込んだ憲法改正発言は、「機は熟した」と唐突に出てきたものだが、機は全く熟しておらず、これこそ「安倍一強」のおごりというものだろう。

 自民党の総裁任期は2021年9月まで延長されたが、安倍一強を止めないとあと4年の間にこの国はどういう国になるのだろうか。着実に「戦争国家」に向かっており、非常に不安だ。

 森友学園の問題も、国有地売買の交渉記録が廃棄され、関係者の証人喚問も拒否するなど、政権挙げて「真相隠し」している印象だ。沈黙を続ける首相夫人も証人喚問し、説明させるべきだ。懸命に真相隠しをする権力のおごりを許すべきでない。


沖縄本島から朗報がもたらされた。在沖与那国郷友会…

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 沖縄本島から朗報がもたらされた。在沖与那国郷友会(兼島和子会長)が、15年ぶりに在沖八重山郷友会連合会(喜舎場信夫会長)に再加入し、活動していくことになった▼那覇支局時代、取材のたびに与那国が加盟していないことに違和感を覚え、双方の関係者に話を聞いたことがある。あとで長老の方から活動をめぐり見解の相違があった事や、当時は雪解けの状況ではないことを聞き、案じていただけに関係者の努力で解決したことをうれしく思う▼とりわけ喜舎場会長と兼島会長だからこそ、解決への道筋ができたのではないかとひそかに思っている。郷友会の継承活動に対するお二人の並々ならぬ思いと行動力を、取材のたびに拝見してきただけにその感が強い▼兼島会長は与那国郷友会初の女性会長。「敬老をいたわり、後輩を導き、同輩を助け合い、連合会とともに楽しく活動していきたい」との言葉。これはまさしく、異郷の地で郷友会組織を立ち上げた大先輩たちが、苦難を乗り越え、喜びも悲しみも共に分かち合ってきた原点につながる▼「島を離れても故郷のことが気になるよ」とは本島の郷友からよく聞く言葉である。郷友会は故郷の「心」を分かち合う場とも言われる▼与那国の再加入で「八重山はひとつ」が実現した連合会の今後の活動に注目したい。(鬚川修)

行楽シーズン、ハブに注意を

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 ▽…梅雨を前にハブ咬症注意報が発令された。5月~6月の2カ月間。八重山に分布するサキシマハブは、本島南部にも移入。県衛生環境研究所によると、サキシマハブはハブより毒性が弱く比較的おとなしいが、むやみに近寄ると攻撃されるという。これからの時期、活動が活発化するハブに注意が必要だ。

 ▽…石垣島で4月7~9日に撮影された「ナイナイのお見合い大作戦」。きょうのRBCで午後7時から3時間枠で放映される。大作戦には地元から男性18人、島外から女性60人余りが参加したが、どれくらいカップルが誕生したかは分かっていない。参加した当事者にも徹底したかん口令が敷かれているためだ。さて、どうなるか。

 ▽…竹富町民俗芸能連合保存会が開催を決めた第16回町デンサ節大会。実に12年ぶりの催しとなり、民謡ファンにとってうれしいニュースとなりそう。参加を希望する問い合わせが町にも寄せられ、外国人もいたというから関心も高そうだ。今大会の出場者は各公民館単位でこれから選ぶことになっているが、来年以降は公募にしても面白いかも。

憲法改正などに危機感

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5・15平和行進・平和とくらしを守る八重山地区集会について説明する川本正樹実行委員長(中)ら=9日夕、官公労共済会館内

 5・15平和行進・平和とくらしを守る八重山地区実行委員会の川本正樹委員長(連合沖縄八重山地域協議会議長)らが9日夕、官公労共済会館内で会見し、復帰記念日の15日に行う平和行進と集会の内容を発表した。川本委員長は「途中からでも参加してほしい」と呼び掛け、「米軍基地の整理縮小のほか、憲法改正や共謀罪にも危機感を持っており、アピールしていきたい」と述べた。

 平和行進は午後2時、白保小学校を出発。国道390号から南大浜線に入り、国道バイパスから730交差点、離島ターミナル前を通り、新栄公園までの約10㌔のコース。同公園で午後5時半ごろから集会を開き、集会アピールを行う予定だ。本島の平和行進実行委員長の山城博治平和センター議長も行進から加わる。昨年は約200人(主催者発表)が参加した。

 川本委員長は、共謀罪(テロ等準備罪)について「こういう集会もターゲットになるという解釈もできる。テロ防止は必要だが、結社や言論の自由を妨げてはならない。右傾化が懸念される」と話した。

 実行委員会は、県高校障害児学校教職員組合八重山支部、県教職員組合八重山支部、八重山地区労働組合協議会など4団体で構成される。

石垣市を甘藷の拠点産地へ 県農林水産部

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農林水産戦略品目拠点産地に認定された石垣市の中山義隆市長(前中)ら関係者=9日、県庁

 【那覇】県が生産拡大や付加価値を高めることが期待される品目の産地形成を推進するため認定する農林水産戦略品目拠点産地に石垣市が甘藷(かんしょ)を対象品目に選ばれた。県が沖縄21世紀農林水産業振興計画に基づき選定した。今後は、産地協議会を中心に生産者、市が産地育成に取り組むほか、県から産地指導や栽培技術問題解決、各種事業の導入などの支援が受けられる。

 9日、県庁で行われた認定証交付式には、中山義隆市長ら関係者が出席。島尻勝広農林水産部長から認定証を受けた。中山市長は「観光の伸びとともに需要が高まっている。全国各地に石垣島の紅芋が広がっていくことを期待している」と述べた。

 石垣市では、2007年に市かんしょ産地協議会を発足し生産者の組織強化や品種の選定などを実施。11年には、沖夢紫の普及拡大を目指し、菓子製造を手がける八重山南風堂㈱の呼び掛けで「第1回沖夢紫生産者親睦交流会」を開催した。ことし3月には、石垣市甘しょ生産組合を設立。生産者や行政、菓子メーカーなどが連携し紅芋の石垣島ブランド創設に向け取り組んできた。

 今回、市は県奨励品種の紅芋「沖夢紫」などの甘藷を対象品目とした拠点産地に認められ、市かんしょ産地協議会を中心に生産者、行政などが協力して栽培技術の向上・平準化、安定した供給態勢の構築を図り、産地育成を推進する。具体的な取り組みとしては▽沖夢紫を軸とした石垣島ブランドの発信▽栽培・出荷ルール統一による市場評価の獲得▽イベントなどでの産地PRや消費者との交流—を挙げる。

 市内の甘しょ生産は、15年までの過去5年間の平均で作付面積18㌶、10㌃当たりの単位収量(単収)1553㌔、生産量280㌧。生産量の8割は加工食品用として出荷されており、品種の約7割が「沖夢紫」。

 市のかんしょ拠点産地育成計画では、20年までに生産農家60戸、作付面積35㌶、単収1500㌔、生産量525㌧を目標に掲げ、中山市長は「生産者、加工業者、販売業者、行政が連携しながら産地としての力を発揮し、生産量拡大やPR活動に取り組んでいきたい」と意気込んだ。

 島尻部長は「積極的な生産振興による沖縄ブランドの確立に向けて、これまで以上の取り組みの強化をお願いしたい。県としても事業の導入や栽培技術の普及など支援していきたい」と激励した。

与那国町長選3カ月切る 革新側の今後の動き注目

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与那国町長選、4期目を目指す外間守吉氏(右)と、自民公認を受けた町議会議長の糸数健一氏

 【与那国】8月1日告示、同6日投開票の町長選まで3カ月を切った。4期目を目指す外間守吉氏(67)は3月8日に自民公認を受け、町議会議長の糸数健一氏(63)は4月23日に後援会を立ち上げるなど、準備を進めている。保守分裂選挙が濃厚となる一方、現段階で革新側に表だった動きはない。保守同士の一騎打ちとなるか、革新側を加えた三つどもえとなるか、今後の動きに注目が集まりそうだ。

 陸上自衛隊与那国駐屯地開設後初めて行われる選挙となり、自衛隊に依存しない振興策、活性化策が問われてくる。争点は予定候補者の政策が出る段階で具体化するとみられるが、3期にわたる外間町政の評価に加え、革新側からは「海上自衛隊の誘致が争点になるのではないか」との見方も出ている。

 自民公認の外間陣営は11日、自宅隣で後援会の事務所開きを行う。後援会長には元町議会議長の新里和男氏、名誉顧問には与那国防衛協会長の金城信浩氏が就任した。

 糸数陣営は4月23日の夜、後援会を発足させた。会長に元町議会議長で町商工会長の崎原孫吉氏、副会長には海上自衛隊与那国協力会長の東崎原敏夫氏が就任している。

 両氏とも今後、支持者の意見や要望などを踏まえ、政策を詰めていくことにしている。

 町長選はこれまで保革が拮抗(きっこう)する形で争われ、1999年以降は保守系候補が5連勝。今回から全有権者の17%を占める”自衛隊票“が加わるため、保守が盤石になると見られている。革新側には「首長選ではもう勝てない」と諦めムードが漂っていたが、保守分裂選挙になれば「チャンスがある」と期待する。

 保守支持者には「革新は玉不足で擁立できないだろう」と楽観視する向きがある一方、「保守2人が接戦の状況になれば擁立してくるのではないか」と警戒する声も。

 革新陣営の関係者は「早い段階で擁立作業が表面化すると、切り崩されるおそれがあるので 水面下で動くしかない。保守分裂の状況を見極めながら対応することになるだろう」と話している。

子牛のセリ値が史上最高価格で推移し、…

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 子牛のセリ値が史上最高価格で推移し、肉用牛業界が活気づく中、業界にとってうれしいニュースが先月、本紙で報じられた▼4月12日から3日間、東京ビッグサイトの特設会場で開かれた「2017年食肉産業展・第2回銘柄食肉好感度コンテスト」でJA石垣牛が最優秀に輝いたという▼コンテストでは、申し込みのあった全国の銘柄牛の中から選抜された8銘柄で、指定された部位を規定の重さで焼き、3日間に試食してもらった一般消費者の投票で選ばれた▼試食は銘柄名を伏せて行われたため、味や食感など、肉自体の評価がストレートに結果として表れた。JAによると石垣牛は、肉の柔らかさ、旨みの部分で他の銘柄に大差をつけたという▼石垣牛は、需要に供給が追いつかず、流通はほぼ島内のみ。観光客を中心に人気を集め、島内では高く評価されてきたが、今回のコンテストの結果で、石垣牛ブランドが全国の消費者からお墨付きを得たことに。今後、評価のさらなる高まりが期待される▼JA石垣牛肥育部会の宮良出力部会長は「JAと部会員が一生懸命取り組んできたことが報われた。今後の肥育牛生産の励みになる」と、喜びを語っている。今後は需要に応える増頭とともに、品質維持のため肥育農家の技術の向上と平準化が必要だろう。(下野宏一)

食欲そそる香り漂う

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 ▽…「黒糖の日」にちなみ、ゆらてぃく市場で開かれたイベント。会場では、JAや竹富町の職員らが刈り取ったばかりのキビから圧搾した汁を根気よく煮詰め、熱々の黒糖をつくっていた。大鍋からは甘い香りが漂い、食欲をそそる。普段は工場で生産され、人の手による作業を見る機会は少ない。体感したことない方は、ぜひ来年に。

 ▽…2014年度から16年度までを第1期として実施した石垣市の下水道接続促進事業補助金制度が3年間延長された。5~10万円の補助が受けられるので、30万円を上限とする無利子の貸付金制度と併用すれば、経済的負担はかなり軽減される。単独浄化槽を設置している家庭からは生活雑排水が垂れ流しの状態になっている。ぜひ補助金制度の活用を。

 ▽…2006年、春と夏の甲子園に八重山から初出場を果たした八商工野球部。記念碑建立から10年。石垣市内に住む当時のメンバー5人のうち4人が参加し、3人が色塗りの作業をした。筆を持ち集中し色を塗る真剣なまなざしが、甲子園で一心に白球を追う姿と重なった。


有効求人が過去最高

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 八重山公共職業安定所(仲程通助所長)管内のことし1~3月期の有効求人倍率は、前年同期を0.21ポイント上回る過去最高の1.57倍となり、2014年12月から28カ月連続で1倍を超えた。このうち1月の単月期は1.63倍で最高値を更新した。好調な観光で拡大する求人に対し、求職者数の減少で労働市場が縮小傾向にある現状に仲程所長は「求人動向は今後も堅調に推移するが、減少する求職者にはUターン者や市が進める移住定住の施策で新たな労働力の呼び込みに期待している」と考えを示した。

 1~3月期の平均の月間有効求人数は1209人(前年同期比5.3%減)、同求職者数は771人(同18.0%減)。

 新規求人数は前年同期比204人(12.9%)減の1381人(月平均460人)に対し、新規求職者申込件数は同23件(2.9%)減の774件(同258件)だった。

 求人の主な産業別は、新規ホテルの開業などで宿泊・飲食サービス業が前年同期比124人(35.0%)増の478人となった。

 一方、医療・福祉で135人(37.3%)減の227人、建設業が47人(70.1%)減の20人、不動産業が44人(72.1%)減の17人、卸売り・小売業が32人(19.8%)減の130人、運輸業が26人(42.6%)減の35人、製造業が15人(21.7%)減の54人と続いた。

 同所によると、同月期の男女有効求職者数で女性が約6割を占めていることから、飽和状態にある求人に対して各事業所が女性雇用の掘り起こしとマッチングに期待感を示している。

 仲程所長は「企業側が労働条件の緩和を図り、各産業で女性の積極雇用に乗り出して労働力を確保してほしい。求人が大きく減ることはなく、景気の流れは現状を推移する」とみている。

候補地住民ら反対訴え 自衛隊配備計画

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県議会与党、社民・社大・結連合会派のメンバー(左側)に対し、自衛隊配備計画について意見を述べる住民ら=10日午後、川原公民館

 県議会与党、社民・社大・結連合会派の比嘉京子会派長や次呂久成崇氏らメンバー9人が10日、自衛隊配備計画について候補地周辺4地区の住民らと川原公民館で意見交換、平得大俣東の候補地を視察した。住民らは「米軍であれ自衛隊であれ、これ以上沖縄に基地を造らせないで」と訴えた。

 意見交換には住民や反対運動を展開する団体の代表らが出席。「ここは食糧の生産基地。農業振興に使うべきだ」「ミサイル基地が近くにあると人が住まなくなる」「配備して戦争がなくなるなら多少は我慢するが、余計に争いの元になる」「抑止力になるわけがない。戦争のリスクだけが高まる」「民意が通らず、なし崩しに進められる」などと声を上げた。

 30代の住民は「若い世代にとって戦争と言われても実感がない。自衛隊が配備されて、にらみ合いが起きた場合、観光客が来なくなるのではないかという懸念がある。経済的に大打撃を受けるというアプローチが若者には響くのではないか」と語った。

 比嘉会派長は「米国とも日本とも経済的結びつきのある中国が攻めてくるのか。仮想敵国をつくり、脅威をあおって軍備強化を図るのが安倍政権の戦略だ」と批判。崎山嗣幸幹事長は「知事を含めて配備反対を求めていかなければならないと思う」と述べた。

補助金制度を3年間延長 市下水道接続

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下水道接続率

 石垣市下水道課は、2014年度から16年度まで実施した下水道接続促進事業補助金制度を17年度から3年間延長した。最大5~10万円の補助で、過去3年間で約140件の利用があった。30万円を上限とする無利子の貸付金制度との併用も可能。同課は「広く活用してもらうことで、生活環境の向上を図り、きれいな海や川を守ることができる」として早めの接続を呼び掛けている。

 制度は、下水道につなぐ排水設備工事に対して補助するもので、合併処理浄化槽を設置している建物の場合で最大5万円、単独処理浄化槽か、くみ取り式便所を設置している建物の場合で最大10万円。期間はことし4月1日から20年3月末。17年度は計700万円を確保している。

 単独処理浄化槽の新設は浄化槽法の改正で2001年から禁止され、合併処理浄化槽の設置が原則義務づけられているが、下水道課によると、市内では禁止以前に設置された単独が多いという。単独だと台所や洗濯、風呂から出る生活雑排水が処理されずに放流されるため、生活衛生環境の悪化や川・海の水質汚濁の原因となっている。

 補助対象地区は供用開始済みの公共下水道石垣処理区、特定環境保全公共下水道の川平処理区、農業集落排水事業の宮良・白保・大浜・磯辺地区。

 接続率は、整備中の石垣処理区が50%台で推移、整備を終えている宮良、白保、大浜・磯辺では平均29%と低迷している。中でも石垣処理区は毎年、供用開始区域が拡大するため、接続率を上げるのに苦慮している実態がある。

 同課は補助金制度について「次回からは供用開始3年以内の区域を対象とすることを検討したい」としており、補助の区域と期間を限定することで同制度の利用を促進し、接続率向上につなげていく考えだ。

ここ数年、日本を礼賛する番組がブームだ。…

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 ここ数年、日本を礼賛する番組がブームだ。先日も所さんの「世界が驚いたニッポン、スゴーイですね日本視察団」があったし、どのテレビ局も日本の古き良き伝統文化や自然、匠の技、治安の良さ、老舗旅館のおもてなしなど「日本スゴーイ」であふれている▼これらの番組を見ていると、確かに日本のすごさを感じるが、一方で移民や難民の入国を制限して排他的▼さらに国民総非正規労働者、世界ワーストの子どもの貧困と教育予算、在日韓国人へのヘイトスピーチ、再び戦争国家に突き進む安倍一強と原発再稼働容認などの現状には「これで本当に日本はスゴーイと自画自賛していいのか」の疑問も感じる▼特にわが沖縄は米軍基地を無理強いされ、石垣、宮古など南西諸島の小さな島々もミサイルの標的になる軍事基地ができるのに、日本国民は再び「沖縄を日本防衛の盾」としてウチナーンチュの“叫び・悲鳴“を聞かぬふりであり、これもある意味日本人のすごさだろう▼このブームは「愛国心」を植え付ける戦前回帰の安倍政権の策略との勘繰りもあるが、石垣は空前の観光景気、国民は「日本スゲエ」に浮かれている間にこの国は“戦禍再び”のすごいことになりかねない▼眉に唾(つば)して日本も石垣もトップの危うさをしっかり見極めるべきだ。(上地義男)

貴重な公演に熱い視線

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 ▽…「左手のピアニスト」として全国で知られている舘野泉さんのコンサートが竹富小中学校で開かれた。観衆の児童生徒や地元住民は、演奏に熱い視線を注いだり、目を閉じて聴き入るなど、楽しみ方もそれぞれ。世界各国で忙しく動き回る舘野さんの八重山でのコンサートは今回が初めて。来場者にはとても貴重な機会になったはずだ。

 ▽…台湾と石垣を結ぶ高速貨客船「ナッチャン・レラ」が今秋の運航に向けて動き始めた。市や観光機関と調整を進め、石垣港への停泊や出入国手続き、宿泊などの受け入れ態勢を整えた。観光や経済界は同船が台湾人観光客の掘り起こしにつながると期待を寄せる。台湾と八重山の「ヒト、モノ、コト」をつなげるため、誘客プロモーションにも注目したい。ナッチャン・レラの動きを注視したい。

 ▽…八重農の家庭クラブ入会式。4月に入学したライフスキル科の1年生27人が加わり、会員は80人に。会では2、3年生で作った「さくらマドレーヌ」が贈られた。マドレーヌには塩漬けされた花びらがあしらわれたが、時間とともに花びら色がくすんでしまったという。仲桝会長は「作り立てはピンク色だったけど…」と残念そうに話した。

左手のピアニスト 舘野さん公演

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左手によるピアノ演奏で美しい旋律を披露した舘野泉さん(手前)=11日午後、竹富小中学校体育館

 【竹富】左手だけで演奏活動を続けているピアニストの舘野泉(たての・いずみ)さん(80)によるコンサートが11日午後、竹富小中学校体育館であった。会場には児童生徒だけでなく、多くの地元住民も訪れ、舘野さんが奏でる美しい旋律に聴き入っていた。舘野さんによるコンサートは八重山で初めて。

 舘野さんは、東京都と妻がいるフィンランドに拠点を置き、国内外で広く音楽活動を続けている。2002年にリサイタル中に脳出血で倒れ、後遺症で右半身にまひが残ったが、翌年の03年には活動を再開。「左手のピアニスト」として全国で知られている。

 コンサートで舘野さんは、演奏した楽曲や作曲者を紹介しながら国内外のクラシック曲5曲を披露。最後は、来場者が同校の校歌を披露し、舘野さんにプレゼントを贈った。

 演奏の合間には、児童生徒、地元住民と質問をやりとりし、左手だけの演奏には「リハビリも楽しかったし、悩んだこともない。左手だけで弾いていることを幸せに思う」と述べた。

 コンサート後、舘野さんは「子どもたちも集中して聴いてくれていた。みんなと音楽を楽しめた。音楽には喜怒哀楽があり、言葉以上のことを伝えている。聴く人がそれぞれ感じてほしい」とにこやかに話した。

 ピアノの経験があるという同校の属汐璃(さっか・しおり)さん(中学3年)は「左手だけで弾いている感じがしないので、驚いた。勉強になったし、自分自身も頑張っていきたい」と話した。

 同校の島仲信秀校長は「どんな境遇にあっても道は開ける。困難に立ち向かう姿勢を養ってほしい」と語った。

 コンサートは、舘野さんのマネージャーを務めている伊東美香さん(50)と同校との交流を通じて実現した。

レラ号 今秋から試験運航 基隆ー石垣間 週2便

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今秋から台湾と石垣間で試験運航するナッチャン・レラ=2016年5月14日夕、石垣港

 台湾ー石垣航路の運航を見合わせていた高速貨客船「ナッチャン・レラ」(1万712㌧、旅客定員774人)が、ことし秋から試験運航する計画が具体化してきた。台湾物流大手、華岡集団(ワゴングループ、台北市)と戦略的パートナーシップ提携を結び、県内で総合物流を手掛けるシンバネットワークの㈱あんしん(浦添市、安里享英会長)は、昨年5月14日に同船を石垣へ初入港させて以降、調整を続けてきた石垣港への停泊や出入国手続きなどの課題が解消されたとして試験運航に乗り出す。計画は台湾の基隆港をメーンに週2便の運航を予定している。

 あんしんは昨年の初入港後、クルーズ船の寄港で過密状態にある石垣港岸壁への停泊と出入国手続きなどを行うCIQ施設の確保が難しいとして年内運航を断念。市や関係機関と調整を続け、石垣港への停泊と出入国手続きなどを船内で行う事でまとまった。地元観光業界と宿泊場所などの受け入れ条件も整えた。

 運航計画によると、週2便で基隆港と石垣港を片道約3時間30分で結ぶ。台湾や八重山の旅行会社と連動して1便250~500人規模の団体や個人客用の3泊4日、4泊5日のツアー商品を創出。現地プロモーションで送客需要を掘り起こす考えだ。

 運賃は空路で台北と石垣を直行便運航している中華航空(本社・台北市)との競合を見据えて低価格帯を検討。

 当面は台湾からのインバウンドを中心に運航させ、冬場の閑散時期に向けて段階的な増便も視野に入れている。また、同船を新たなインフラとして、台湾からの人材交流による八重山の人手不足対策にも着手したい考えも示し、観光と雇用の両面で可能性を広げる狙いだ。

 華岡集団の芳本強執行役員は「試験運航はチャーターベースだが、航路の新たなモデルを構築したい。目標は1日1往復運航」と期待を膨らませる。

 安里会長は「課題をクリアして(運航の)スタートを決めた。台湾と八重山の観光業界と協力して島々の魅力をPRしたい」と意気込んだ。


透析患者増、対応困難に 郡内3医療機関

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人工透析患者の増加を受け、今後の対策について意見交換する医療関係者ら=11日夜、よなは医院

 末期腎不全に対する代替医療の人工透析(血液透析)を受ける患者が急増し、透析施設を有するよなは医院(与那覇朝樹院長、透析機器24台)、石垣島徳洲会病院(池原康一院長、同16台)、県立八重山病院(依光たみ枝院長、同14台)の3医療機関で対応が困難になっていることが11日、分かった。透析患者数は昨年末の159人からことし4月末時点で10人増の169人。安全に運用できる患者数166人を超えており、待機者が17人前後いることから今後も増加する見通し。与那覇院長は「透析運用能力の限界を超えている。このままでは島内で透析医療を受けられない人も出てくる」と危機感を募らせている。

 腎不全患者への人工透析は、体内の▽老廃物の除去▽電解質(ミネラル)の維持▽水分量の維持—を目的に行われ、一般的には週2~3回、1回の透析で4時間以上かけて血液を浄化する。透析患者の増加は、糖尿病による腎不全患者の増加、高齢者の増加などが要因。糖尿病患者には未治療、治療不足も多いという。

 3施設には54台の透析機器があり、同時に透析できる能力は59人で1日最大収容能力は176人となっているが、安全に透析ができるのは166人という。

 よなは医院は今月末から透析機器を2台増やすとともに全自動化で効率化を図るとともに、8月以降の旅行透析の受け付けをストップ。新八重山病院は透析患者のベッド数を現在の14床から16床に増やすことにしているが、3施設全体では機器やスタッフが足りない状況に変わりないという。設備の導入は多大な費用がかかる上、各病院のスペースの問題から厳しい現状にある。

 観光目的の旅行透析は、よなは医院と徳洲会病院が行っており、昨年は230人を受け入れ、好調な観光で今後も増えそう。徳洲会は現段階では予約制限を行っていないが、よなは医院の予約制限によるしわ寄せが予想されることから、担当者は「状況をみながら対策を検討したい」としている。

 3施設持ち回りで2カ月に1度開催されている八重山透析連絡協議会が11日夜、よなは医院で開かれ、対策として▽観光目的の旅行透析の制限▽透析予備軍の早期紹介▽腎臓病の早期発見・早期治療▽透析スタッフの増員・応援の検討▽新八重山病院の透析室拡張(30床)▽腎移植の推進(臓器意思表示カードへの登録)—などを確認した。

 八重山病院での透析室拡張について依光院長は「厳しい面もあるが、地元から声を上げることが大事」と述べた。石垣市の前底正之市民保健部長は「予防は市町村の役割」と予防や啓発に取り組んでいく考えを示した。

憲法施行70年の分岐点

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 ■不誠実、拙速な改憲提案

 施行70年の日本国憲法が分岐点に立たされている。

 安倍首相が「2020年を新しい憲法施行の年にしたい」とし、自衛隊の存在を明記する条文を憲法9条に加えることが「国民的議論に値する」との考えを表明した。あまりに唐突で拙速すぎる提案だ。

 思い出してほしい。安倍首相は昨年夏の参院選挙で徹底した「争点隠し」で改憲を封印し、結果として改憲勢力3分の2を得た。国民にみせず知らさず、今、自らの提案で国会に議論の加速化を求める。不誠実である。

 自らの支持層へは改憲を熱く語り、国民の代表である国会審議ではまともに答えようとせず「新聞を熟読されたらいかが」と言い放つ。おごり以外の何ものでもない。

 唐突に出された「高等教育無償化」も、国民の賛同を得るための「すり替え」や「目くらまし」などと、施行年についても「五輪の政治利用」と批判を集めている。

 祖父の岸信介首相が成し得なかった改憲である。首相個人の政治的遺産(レガシー)づくりが目的ならこれを許してはならない。政治は国民のものである。

 ■現行憲法の理念実現が先

 国民主権、平和主義、基本的人権の尊重。憲法の基本理念は、戦後日本の礎を築き、平和国家としての歩みを導いた。

 9条についても長年の議論がある。だが、「9条のもとの自衛隊」であることによって平和主義と専守防衛政策が確立され、一人の戦死者も出さなかった。

 憲法は主権者国民が権力を律するためにある。国民の間から具体的な改正を求める声が湧き上がることが改憲の前提であり、それがあるかと言えばない。つまり民意は改憲を求めていない。機はまったく熟していない。

 そもそも国家のあり方を定める憲法である。議論は極めて慎重に、時間をかけて行うべきであり、期限を付すべきではない。

 安倍政権は、集団的自衛権行使容認、安保関連法制定に加え、「駆け付け警護」発動や朝鮮半島情勢に便乗した「米艦防護」行使で米軍・自衛隊の一体化を既成事実化した。

 求められているのは破壊された立憲主義と民主主義の再生だ。改憲より平和希求、地方自治の優先、生存権といった現行憲法の基本理念を実現することが先だろう。

 安倍首相はこれまで改憲すべき内容を国会の憲法審査会の議論に委ねる姿勢に徹してきた。その進捗(しんちょく)状況は衆院が4回、参院0回。9条に踏み込んだ議論は一度も行われず、遅々として進んでいない。 

 しかも先月20日の衆院審査会は、「国と地方のあり方」がテーマ。参考人4人全員が米軍基地負担が集中する沖縄について、自治権強化の重要性を指摘している。

 ■歯止め失う重大な懸念

 さらに政権与党内では、朝鮮半島情勢に便乗して巡航ミサイル・トマホークの導入を検討していると伝えられる。「敵基地攻撃能力」の保有である。

 専守防衛との整合を図るため「反撃能力」保有と説明するが、いかにも危うい。軍拡競争につながらないか。

 そのうえで、9条改正に踏み込めばもはや歯止めを失うのではないか。重大な懸念である。

 憲法改正は国会で3分の2以上の賛成を得て発議され、国民投票に付される。9条が長い間の議論でもあったことを思えば、賛否いずれにせよ日本社会の分断につながりかねない。

 遠い、どこかの議論ではない。憲法適用45年の沖縄県民、私たち一人一人も背負わなければならない課題である。

ことしのゴールデンウイークは1、2日に休暇を…

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 ことしのゴールデンウイークは1、2日に休暇をとれば最大9連休だったが、果たしてどれだけの人がこの恩恵に浴したのだろうか。カレンダー通りの休みすら、とれなかった人も多かったはず▼日本の祝日は諸外国に比べて多く、個人的にはこの大型連休に否定的な見解を持っている。子どもにとってはおもしろくないかもしれないが、みんなで一斉に休みをとることって、おかしくないか▼飛行機のチケットも高くなり、行楽地は混み合う。なんでわざわざそんなときに。それよりも、連休分を有給休暇として与え、好きなときにまとめて休みをとるほうがよい。分散化され、混雑も解消できる▼まっ、それはさておき、本社の場合は4、5日が社休日だった。4日はゆっくりと自宅で過ごしていたが、妻の急な提案でアサリを採りに行った▼新川のアパートを午後6時すぎに車で出発。西部の海浜に着いたのは同7時ごろ。それから30分、家族4人でしゃがみ続けた。汁物にするくらいの量はとれた。持ち帰ってさっそく夕飯の1品に。三つ葉も入れたみそ汁。砂抜きがうまくいかず、少々残っていたが、味と香りは抜群。小学2年の次男はお代わりまでした▼サッとパッとで、こんな幸せ。これが島の良さ、とつくづく感じる休日だった。(比嘉盛友)

細かい作業が常勝の秘訣

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 ▽…第33回ゴーヤ品評会では、白保老人クラブの内原繁さん(85)が3連覇を達成した。土づくりを入念に行った上で植え付け、実がついてからは2時間おきに虫を捕るなど、細かい作業が常勝の秘訣(ひけつ)のよう。どんな料理が好きか尋ねたところ、「ゴーヤなら何でも好き」と大好物。だから愛情を注ぐことができるのかも。

 ▽…毎年恒例のあまかわ幼稚園のエーク作り。同幼稚園は東1、2組に校区がまたがっており、エーク製作は1年ごとに交代で行っている。ことしは東2組が50本寄贈した。宮良永秀園長は「ハーリーでは東1組と2組はライバル関係。エーク製作も負けじと毎年仕上がりが良くなっている」と話し、「ハーリー当日は会場で応援。どちらも平等に応援します」と気遣いも。

 ▽…5月15日の沖縄本土復帰45年に合わせた企画展「琉球政府・官公署看板展」が石垣市立八重山博物館ロビーで始まった。琉球政府時代に郡内の官公署名を記した看板が並び、復帰前の当時を知る貴重な資料だ。同館職員は「企画展の開催で、展示している看板の官公署で勤務していた先輩方が来館して、当時の話しを聞かせてほしい」と願う。ぜひとも諸先輩方の力をお借りしたい。

きょうから八重山盆栽展

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出展された盆栽を審査する新城審査委員長(左)と、本社の黒島社長=12日午後、市民会館展示ホール

 第32回八重山盆栽展(日本盆栽協会八重山支部、八重山毎日新聞社主催)が13日午前9時20分から2日間、石垣市民会館展示ホールで開かれるのを前に、出品作品の審査が12日午後、同ホールであり、入賞作品9点が決まった。金賞には平良和男さんのハマシタン、八重山毎日新聞社賞には上間雅之さんのハマシタンがそれぞれ選ばれた。表彰式は14日午後3時から同ホールで行われる。

 同盆栽展にはハマシタンやガジュマル、グミ、ハリツルマサキなど12樹種・計26点が展示(審査対象17点)されている。

 審査は委員長の新城弘志氏(82)=同支部顧問=と本社の黒島安隆社長が行い、根張りや幹の立ち上がり、枝配りなどを含めた全体のバランスを審査した。

 審査後、新城委員長は「代表格のハマシタンは肥培管理が良く、手入れが行き届いている。樹種が多く、昨年よりもレベルアップしている」と評価した。

 入賞者と作品は次の通り。

 ▽金賞=平良和男(ハマシタン)▽八重山毎日新聞社賞=上間雅之(同)▽銀賞=野原啓三(同)▽銅賞=東大濵賢哲(ガジュマル)、西泊宏信(八重山コクタン)▽奨励賞=嘉手川尚(三点飾り)、金城一雄(ハマシタン)、西銘秀敏(同)、川満明孝(ハリツルマサキ)

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