「甲子園に一番近づいた日」「次は夏がある」−。八重山高校のグラウンドには「朗報」を待ちわびる父母会(仲山久紀会長)や野球部OB会(宮城弘会長)の役員らが詰め掛けた。選考から漏れた”落選“の報に一瞬、言葉を失ったが、気持ちを切り替えて練習を開始するナインに「私たちが応援する」と気を取り直した。
又吉海智捕手の父・清真さん(53)は「島の子はそう簡単に気持ちが折れない」とナインを信頼。川満拓也・龍馬兄弟の母・妙子さん(46)は「保護者は応援することしかできない。これからもトレーニングを積んで」、妹の凜杏(りあん)さん(7)も「夏は甲子園に連れていって」と期待した。
兼松宏幸の父・宏吏三(39)は「もう決まったことなので前を向くしかない。保護者も子どもたちもそう思っている」と前を見つめ、仲山会長は「気持ちを切り替え、絶対、夏は実力でとる」と決意した。
野球部OB会の宮城会長は「甲子園はやはり厳しい。OB会として今後も支援していく」と約束した。
1988年7月の全国高校野球沖縄大会で準優勝したときの主将でOB会副会長の下地寛正さん(45)は「きょうが甲子園に一番近づいた日。昨年10月の九州大会から長い間、わくわくどきどきさせてもらった。夏に期待したい」と感謝。
副会長の前野尚史さん(48)は「選手はとことん落ち込み、夏にはい上がってきてほしい」とエールを送った。