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日本「新たな戦前の始まり」

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■安倍政権の沖縄差別続く

 今年は依然として経済政策を隠れみのに安倍政権の強権が際立った。来年の参院選勝利で憲法改正を目指す安倍首相は、日本列島を覆った国民の「憲法違反」の声を一切無視して「安保関連法」を強行。戦後70年間、日本は戦争で誰一人として傷つけない、世界に誇る憲法9条の「平和国家」から「戦争する国」に安保政策を大転換した。 いわば戦後70年の節目の今年は、日本が再び戦前に戻った新たな「戦前の始まり」とも言える年になった。

 安倍政権の沖縄差別はとどまるところを知らず、辺野古新基地建設は異例の法廷闘争に入った。強大な国家権力を振りかざす安倍政権の不条理に屈したくない。与那国、宮古に続いて石垣でも自衛隊配備が具体化した。沖縄は基地負担軽減どころか、日米で「軍事要塞(ようさい)化」が進む。沖縄にだけ国防を負わせる差別はやめていただきたい。

 日本は戦後世代が9割近くになり先の大戦の風化が進む。私たちは本当の戦争やテロの怖さを知る努力をもっとするべきだ。そして戦争につながる軍事施設など一切を排除するべきだ。

■選挙対策でばらまき

 かつての最高指導者らは戦争を知らないために戦争に突き進んだ。安倍首相も戦後世代に加え軍事費を過去最大の5兆円超にまで増強するなど暴発が怖い。日本が戦争やテロに巻き込まれる恐れがあるため、来年の選挙はこうした安倍政権の暴走を有権者がどう判断するのかが最大の焦点になる。

 この暴走を止めるため若者グループのシールズや学者の会などの市民団体が「安保法制廃止と立憲主義回復を求める市民連合」を結成。これを受けて野党も統一候補擁立に乗り出した。

 しかし安倍政権も巧みだ。夏の参院選と沖縄の一連の選挙に勝利するには公明の協力が不可欠として軽減税率を1兆円まで譲歩。そしてTPPの農家支援や高齢者支援などを名目に巨額の税金を選挙対策にばらまいている。

 政治には与野党の緊張感とバランスが必要であり、いつまでも野党のふがいなさを責めるのでなく、巨大与党の横暴を止める切り替えが必要だ。

■自衛隊も住民投票すべき

 竹富町では長年の懸案である役場移転に関して住民投票で初めて町民の民意が示された。しかし石垣から西表移転にはあまりに課題が多く、加えて賛否の対立の溝も深く、川満町長の公約が選挙のためのポーズだったのか、その本気度は来年9月の選挙と移転への取り組みであらためて問われる。

 石垣市も新庁舎は、高台とするか現在地とするかは来年2月の住民投票に持ち込まれた。議会が第三者委員会の結論に疑義を示し議員提案で住民投票を決めたためだが、そういう経過からすると石垣の自衛隊配備も最終的には住民投票で決められるべきだ。

 それは過半数を握る与党が自衛隊誘致を決め、住民投票を否決する恐れがあるためだ。防衛省の身勝手な論理でこの「平和な観光の島」が、「対立の島」になるのは納得できない。

 その観光は今年、入域は若干落ち込んだが依然好調を持続した。子牛に至っては過去最高だ。申(さる)年の来年は今後を占う正念場だ。「雇用の質」改善で人手不足解消が進み、八重山経済の活性化が持続することを祈念したい。


今年最後のコンサート大盛況 結成25周年のBEGIN

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今年最後のコンサートで、25年間の感謝の気持ちを込めて歌うBEGIN=26日夕、沖縄コンベンションセンター劇場

 3月21日に結成25周年を迎えたBEGINの今年最後のコンサートが26日夕、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター劇場で行われ、子どもから大人まで幅広い年齢層の観客が思い思いにコンサートを楽しんだ。

 25周年記念コンサートは10月4日の埼玉県鴻巣市を皮切りに、来年3月20日の両国国技館まで全国24カ所で開催。

 ステージは2部構成で、デビュー曲の「恋しくて」から、現在CMソングで話題の「海の声」、ブラジルのリズム「マルシャ」に乗せた楽曲メドレーなど、メンバーらは25年の感謝の気持ち込めて熱唱、ステージと観客が一体となった。

 BEGINが中心となって行っている恒例の「うたの日コンサート」を来年6月25日に開催することも発表した。

 1月6日には、今年3月21日に石垣島で行われた記念コンサートの模様を収録したDVDとブルーレイが発売される。

横綱白鵬関が来島 正月は石垣島で家族と

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地元の人たちに出迎えられるようにして到着口を出る横綱白鵬(右)=29日夕、南ぬ島石垣空港

 大相撲の横綱白鵬(30)が29日夕、南ぬ島石垣空港に突然姿を現し、帰省ラッシュや観光シーズンで混雑する空港内は一時、騒然となった。

 白鵬は東京から民間機の直行便で到着。ひときわ目立つ巨体に空港内にいた地元の人たちや観光客が気付き、到着口前に列をつくって、35回の幕内制覇を誇る横綱の来島を拍手で出迎えた。

 白鵬は出迎えたファンとハイタッチしたり、記念写真に応じたりするなどサービス精神も旺盛。孫と一緒に白鵬と携帯写真に収まった根原憲永さんは「(体が)大きくてとにかくすごかった」と興奮気味に話した。

 白鵬を市内のホテルに送迎するタクシー会社の乗務員は「詳しい日程は分からないが、家族で来島して正月を石垣島で過ごすのだろう。お相撲さんの乗車は初めてなので緊張する」と話した。

23年ぶり優勝を祝う 波照間公民館で盛大に祝賀会

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優勝の喜びを分かち合った波照間公民館の祝賀会=28日、波照間農村集落センター

 【波照間】波照間公民館(東迎一博館長)は28日、波照間農村集落センターで第41回八重山毎日駅伝競走大会の優勝祝賀会を開き、約40人が喜びを分かち合った。東迎館長は「大会当日の朝、『優勝旗は最西端の与那国から最南端へ渡る』と選手を激励した。(優勝は)監督をはじめ選手一人一人の島を愛する心のおかげ」と健闘をたたえた。

 同大会は6日に開かれ、波照間は初の完全優勝で23年ぶりの総合優勝を飾り、躍進賞も獲得した。

 祝賀会では選手が優勝旗と盾を手に入場すると、温かい拍手で迎えられた。東迎館長は3区を走った大仲孝選手から優勝旗を受け取り、大きく掲げてみせた。

 金嶺学監督は「優勝できたのは監督の力ではなく、島民と郷友会、選手の島を愛する心のおかげ。来年も波照間の力を集めて頑張るので支援をお願いしたい」とあいさつした。

 八重山郡陸上競技協会の西里幸晴会長は波照間の駅伝の歴史を振り返るとともに、今大会の経過報告を行い、「波照間の人たちは、正月に行う走ろう会や幼小中合同駅伝大会などを通じて、子どものころから走る喜びを感じている。継続は力なりという言葉を胸に、続けてほしい」と話した。(本比田里奈通信員)

期限はあすまで プレミアムクーポン

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「石垣島ゆいまーるプレミアムクーポン」の利用期限が31日に迫っている。写真は販売初日に行われた購入手続き=7月1日、石垣市特産品振興センター

 石垣市のプレミアム商品券事業で発行した電子クーポン「石垣島ゆいまーるプレミアムクーポン」の利用期限が31日に迫っている。総額2億6400万円分を発行し、15日現在で2億5080万円が利用されており、利用率は95・0%。来年1月1日以降は利用できないため、市から同事業を受託している市商工会では「利用期間が残り数日しかないので使い切ってほしい」(平田睦事務局長)として年内の利用を呼びかけている。

 同クーポンは消費者の購入金額に20%上乗せしたクーポンを発行し、消費喚起につなげようと7月1日にスタートした。消費者がどの店舗でどのような商品を購入したのかデータ化できる電子クーポンの特性を生かし、市商工会では「年明けにはデータの検証も行っていきたい」としている。

 年明けからクーポンは利用できなくなるが、平田事務局長は「(100円で1ポイントたまる)ゆいまーるポイントは引き続き使える。同事業でゆいまーるWAONカードも発行しており、ゆいまーるWAONの利用に応じたふるさと納税寄付金も市に入ってくる」と述べ、他の地域のプレミアム商品券事業との違いを強調した。

なでしこ石垣で強化合宿 サッカー女子全体は初

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サッカーパークあかんまを視察するサッカー女子日本代表の佐々木則夫監督(右2人目)=29日午後

 サッカー女子日本代表(なでしこジャパン)の佐々木則夫監督は29日午後、サッカーパークあかんまを視察し、来年1月18~26日の9日間にわたってあかんまで強化合宿を行うことを明らかにした。合宿は来年2月に大阪で開幕するリオデジャネイロ五輪のアジア最終予選に向けた強化が目的。なでしこはエースの澤穂希(37)が代表引退を表明。精神的支柱が不在のなか、合宿を通して最終予選を勝ち抜くメンバー20人を絞り込んでいく。

 石垣島ではこれまで、代表メンバーの大儀見優季や熊谷紗希、永里亜紗乃などが合宿してきたが女子代表全体では初めて。

 4大会連続5度目の五輪出場を目指すなでしこは最終予選で、北朝鮮とオーストラリア、中国、韓国、ベトナムと総当りで2枠の出場権を争う。

 佐々木監督はU|22サッカー男子日本代表の強化合宿を視察するとともに、ピッチの状況などを確認。地元側と協力体制についても調整した。

 佐々木監督は「向こう(本土)は寒いが、石垣島は多少の強い風や曇りでも暖かい。合宿の3分の1で体づくりを行い、後半には45分のゲームができるようにしたい」と話し、ピッチについては「イメージ通り」と述べた。

 来年2月13日からは中城村でも強化合宿を予定している。

 なでしこの強化合宿受け入れについて、八重山サッカー協会の比嘉信裕会長(53)は「思い切り練習してもらえるよう、(23日から行われている)U—22男子日本代表と同じ態勢で受け入れを万全にしたい。八重山も女子サッカーが人気。これをきっかけに女子の競技人口が増えてほしい。日本代表の合宿地に選ばれることは、Jリーグキャンプの誘致にも期待が持てる」と歓迎した。

18万5000人に スタークルーズことしの乗客数

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ことし初寄港したスタークルーズ社のスーパースターアクエリアス号と島内観光に繰り出す台湾人観光客=3月16日午前、石垣港F岸壁。30日でことしの寄港を終える

 外航クルーズ船のことしの石垣寄港は30日のスタークルーズ社の「スーパースターアクエリアス号」で終了する。市観光文化課によると、台湾人旅行客がメーンとなるア号の寄港はことし、前年より15回多い72回で、乗客も10万1741人多い約18万5000人(速報値)となり、過去最高を記録する見通しだ。石垣市観光交流協会の高嶺良晴会長は「ことしは国内観光客が停滞するなか、外国人観光客が補ってくれた。冬場の入域に貢献している」と振り返った。

 同課によるとア号はことし、中国大陸への運航が取りやめになったことなどから、石垣への寄港を例年より1カ月早い3月16日にスタート。最終寄港も10月末から2カ月間延長し、初めて年末まで実施した。

 来年は1月27日に初寄港し、12月28日まで59回の寄港を予定している。

 ス社と同社以外を合わせたことしの外航クルーズ船の寄港は過去最多の84回となり、県内では那覇の115回に次いで2番目。来島客数は19万8000人(速報値)となる見込み。

 来年の外航クルーズ船の寄港回数はことしをさらに上回る138回で、中国人観光客も来島する見通し。新たな客層の来島に伴い、市内の観光業界からは観光消費額の増加に期待する声が出ている。

 高嶺会長は「受け入れ態勢を充実させ、新たな客層に対応し、韓国や欧州を中心にした誘客活動を展開したい」と述べた。

 市は30日午後0時30分から同港でア号の最終寄港に合わせた歓迎セレモニーを行う。

水産加工品の新たな土産品に期待

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 ▽…石垣市水産加工施設は来年2月までに加工に必要な機材、機器が導入され、本格的に稼働することになった。目玉は、無添加無着色のレトルト版ツナフレーク。味付けには地元のハーブソルトを使う。包装デザインにも凝った。レトルト版だと、常温保存が可能なため、水産加工品の新たな土産品になる可能性も大。

 ▽…5年余にわたり、宮良の海岸清掃を行っている知念留美子さんと知人の藤井明子さん。活動をよく思わない人たちから心ない嫌がらせを受けたこともあったようだが、二人とも「やめたいと思ったことはない」ときっぱり。芯の通った強さと年齢を感じさせないバイタリティーにあふれている。ごみを捨てるのは簡単だが、きれいにしている人がいることを忘れてはいけない。

 ▽…毎年年末に行われるバレーボール年納め会では毎回、大会のテーマを漢字1文字で表しており、舞台にはこれまでに記された「絆」「道」「郷」の文字が並んだ。閉会式では高校生や成人者が1人ずつ自己紹介。夜は成人者を囲み、市内の飲食店で激励会を開くという。島仲信秀実行委員長は「バレーの指導から離れて子どもたちと接することはなくなったが、ここで知り合える」と笑顔で話した。


サッカー交流大会開催

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新春サッカー交流大会をPRする右から平良寛朗さん、伊礼巧さん、村山信幹代表、知念晃平さん、三澤悠一郞さん=30日夕、本社

 新成人の地元サッカー経験者で構成する「1995年度成人者八重山サッカー部OB」(村山信幹代表)は来年1月3日午前8時30分からサッカーパークあかんまで「新春サッカー交流大会」を開催する。

 地元でサッカーをしていた成人者が地域への恩返しをしようと企画。小学6年生から25歳までのサッカー愛好家約120人が参加。小学6年生から中学2年生までのクラスと中学3年から社会人までのクラスで争う。チームは各年代の混合。

 村山代表(20)は「サッカーを通して各年代が交流を深め、次の成人者が継続できる大会にしたい。当日参加も可能なので多くの子どもたちに参加してほしい」と呼びかけた。

 問い合わせは村山代表(090―7587―9113)。

通常の約4倍のごみ搬入

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ごみ搬入の順番を待つ車両の列=30日午後、一般廃棄物最終処分場

 家庭や事業所で年末の大掃除が行われているため、石垣市のクリーンセンターと一般廃棄物最終処分場では28日からごみの搬入量が増えている。委託業者によると、30日は同センターに車両382台分(97.51㌧)、最終処分場に463台分(98.92㌧)のごみが搬入され、通常の約4倍となった。

 両センター・処分場で30日午後、搬入の順番を待つ車両が30台以上並んだ。年内最終日の31日はさらに混雑するという。

 31日の受け入れは午前8時30分から午後4時まで。

 市のごみ収集は粗大ごみを除き、31日まで通常通り、新年は1月4日から行われる。

「ごみを捨てないで」 宮良の知念、藤井さん

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宮良の海岸を清掃して5年余りになるという知念留美子さん(右)と知人の藤井明子さん=29日午後、石垣市宮良

 「みんなが安心して座れる浜にしたい」―。5年余にわたり、宮良の海岸の清掃や見回りを毎日行っている知念留美子さん(57)=石垣市宮良=。3年ほど前からは知人の藤井明子さん(66)=同=も加わり、協力しながら活動を行っている。大の海好きという2人は「ごみを捨てないでほしい。きれいにしている人の気持ちになってほしい」と呼びかけている。

 知念さんによると、以前、周辺住民と一緒に海岸を清掃する動きがあったが長続きせず、2010年ごろから1人で活動を開始。1日に2回程度、約2㌔の海岸線を行き来し、ごみを拾い集めているほか、夜は中高校生がたむろしないよう見回りもしているという。

 木が生え、外側から見えにくくなっている場所にたまったごみや、漂着ごみなどを回収。中国や韓国など近隣諸国のものとみられるペットボトルや、発泡スチロール、ロープなどが多いという。

 バーベキュー後の食べ物や空き缶、ゴザなどが放置されていることもあり、知念さんは「同じ人たちが2回も片付けずに帰っていることが分かった時は許せなかった。何かをするのはいいが、ごみはちゃんと持ち帰ってほしい」と話す。

 肥料袋に犬の死骸が入れられ、捨てられていたことも。藤井さんは「本当にやめてほしい。最後まで責任を持つのが飼い主の役目。ちゃんと埋めて成仏させてほしい」と訴える。

 当初はごみの山だったという海岸。29日の清掃では、ポツポツと落ちているごみを拾う程度までに減少している。知念さんは「汚かったころと今の海を子どもたちが見て、ごみを捨てないようにしようという気持ちを持ってくれたらうれしい」と期待している。

きょう大みそか

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八重山そばの生産がピーク。ゆであがった麺を冷ます作業に追われるスタッフ=30日午前5時50分ごろ、金城製麺所

 31日の大みそかを前に、石垣市内の製麺所では八重山そばの生産がピークを迎え、年間を通して一番の書き入れ時を迎えている。

 1972年創業の金城製麺所(金城ハツ子代表)=美崎町=では、スタッフを増やして作業を行っており、29日までに島外への発送を終え、年末は30日早朝から31日夕ごろにかけてフル稼働。通常は1袋450㌘入りを1日に1500袋作っているが、この時期は1日に5000~6000袋になるという。

 作業場では、ゆであがった麺を従業員らが冷ましながら計量。機械を使って袋詰めし、配達員が市内の飲食店やスーパーなどに出荷していた。営業担当の金城秀信さん(39)は「多くの人が八重山そばを食べて、幸せな年末年始を迎えてほしい」と話した。

クルーズ船年内最後の寄港 スーパースターアクエリアス号

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ウィングキッズリーダーズ(左)の踊りで最終寄港の歓迎を受けたスーパースターアクエリアス号の乗船客=30日午後、石垣港F岸壁

 スーパースターアクエリアス号は30日午後、年内最後となる石垣島への寄港を行い、台湾人観光客が中心の乗客約1200人が石垣島と竹富島観光を楽しんだ。寄港時の同港F岸壁では石垣市による歓迎アトラクションが開かれ、子ども演劇「ウィングキッズリーダーズ」が踊りを披露。観光客の受け入れ業者で構成する八重山21の会(兼島英樹会長)の会員が、のぼりや横断幕で歓迎した。

 今回のア号は台湾基隆と石垣島の往復運航で寄港。乗客はバス観光で市内の観光地や大型スーパーでの買い物などを楽しみ、個人客はレンタカーでの島内観光や中心市街地に繰り出した。同日午後10時に基隆に向けて出港した。

 クルーズ船乗客のバス観光を行う東運輸㈱の担当者は「来年の外航クルーズ船寄港は138回が予定され、バスの需要も増える。貸し切りバスの増車などで対応したい。寄港時期が修学旅行と重なるとバスの供給が難しくなる」と指摘した。

 市観光文化課の大嵩久美子課長は「増加する外国人観光客の来島には民間企業や団体と協力して解消する」と答えた。

八漁協管理で来月から運営開始 水産加工施設

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来年1月4月から八重山漁協が管理運営する石垣市水産加工施設。同年2月までに内部の機器類が完備される=30日午前、新川の石垣漁港

 石垣市が八重山漁協西側に整備した水産加工施設は、来年1月4日から八漁協の管理運営がスタートする。八漁協は同年2月末までに約4000万円の補助事業(国50%、石垣市20%、漁協30%)を導入して加工施設内に冷凍・冷蔵庫、加工に必要な機器類を完備、3月からの本格稼働に備える。レトルト版ツナフレークを目玉商品として売り出していく考えだ。

 加工施設はモズク、マグロ、ソデイカ、鮮魚など多種類の水産物を加工できる県内初の複合型で、ことし7月に完成した。来年2月末までに冷凍・冷蔵施設のほか、ガス回転釜やサイレントカッター、作業台、薫製質などの加工機材、真空包装機やバーコード印字機などの包装用機器を導入。施設内で使うフォークリフト2台など運搬機材も購入する。

 これにより、水産物の搬入から加工、出荷までの一連の作業を加工施設内で行うことができるようになり、作業効率の向上、加工品の量産体制の構築が可能となる。

 現在、加工施設の運営を担っている石垣市産地協議会(会長・中山義隆市長、6人)は加工施設の整備と並行して新商品開発を進め、特定非営利活動法人ジャパンハーブソサエティー八重山支部(嵩西洋子支部長)との共同で5種類のハーブ入り食塩を使ったレトルト版ツナフレークを完成させている。レトルト版は無添加、無着色で常温保存が可能。

 加工部門を担当する八漁協市場課の田中俊継係長は「(レトルト版ツナフレークを)石垣市特産品販売センター空港店やゆらてぃく市場に置き、付加価値の高い水産物のお土産にしていきたい」と意欲をみせる。

 伊良部幸吉代表理事専務は「水産加工施設で、水産物の加工の可能性が広がる。安心・安全な水産加工品の供給と付加価値の高い商品の開発に取り組み、漁業経営の安定を図りたい」と話している。

 水産加工施設の指定管理者は、市議会12月定例会で八漁協に決まった。期間は来年1月4日から2020年3月31日まで。

【新年号】3市町 重要な選択の年

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発展を遂げる石垣島。新庁舎建設位置の決定、自衛隊配備の是非など島の将来を左右する重要案件がめじろ押しだ=2015年12月21日撮影

 2016年は八重山3市町にとって将来を左右する重要な一年になる。いずれも新庁舎建設が動きだすほか、石垣市では自衛隊配備の是非が問われ、与那国町には沿岸監視部隊が配備されるからだ。

 市庁舎建設問題では、2月上旬に住民投票が行われ、市民は現地か旧空港跡地か、重大な選択を迫られる。結果は中山義隆市長の建設地決定に大きな影響を与える。

 自衛隊配備問題では、防衛省が開南交差点西側の市有地などを候補地に選定。今後、中山市長は受け入れの是非を決断しなければならない。

 注目の一つは、配備推進を求める請願。市議会で多数を占める与党が採択し、これを住民の意見として市長が容認する宮古島市方式を取るのではないかという懸念が出ているからだ。

 市長は、何をもって市民の意見を集約するのか。島を二分する問題だけに慎重な対応が求められよう。

 竹富町では、住民投票で賛成が多数となった西表大原への役場移転作業が具体化する。ただ、海上交通ネットワークの構築、職員の通勤あるいは移住など課題は山積。一方、西表島以外の離島では移転に反対の意見が多数だ。

 8月下旬ごろには町長選がある。役場移転の流れに勢いをつけるのか、あるいは待ったをかけるのか、町民の審判が下る。

 与那国町では 沿岸監視部隊の駐屯施設の建設が進んでおり、3月末ごろに150人規模の隊員入隊式、5月ごろに施設の落成式が予定されている。

 町内には今も自衛隊配備反対の横断幕やのぼりが。昨年2月の住民投票では賛成派が多数を占めて表面的には決着したとはいえ、住民感情は複雑だ。しこりを残したまま、自衛隊はやってくる。

 確かに人口は増えるだろう。ただ、地元住民がこのまま減り続けていけば、本末転倒になりかねない。自衛隊に頼らない過疎化対策、地域振興策は今後も町の大きな課題だ。

 この一年、3市町は重要案件がめじろ押し。住民は、子や孫らに何を残すのか。行政任せにせず、地域の未来のために積極的にかかわらなければならない。


【新年号】広がりみせる特別栽培米

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県内2例目の認証を受けた自身の特栽米を手に笑顔をみせる生産者の通事浩大さん=2015年5月28日午前、市内白保

 農薬や化学肥料の使用回数、量を半分以下に抑え、一定の要件を満たして生産された水稲を県が認証する「特別栽培米」。石垣島では2015年に2人の水稲農家が認証され、16年には新たに2人が取り組む予定で、徐々に広がりをみせている。農薬を限りなく抑えた超早場米として付加価値がある特別栽培米の「石垣島産ひとめぼれ」は県外市場で高値で販売されるなど需要は高い。石垣島の気候に合ったブランド米の可能性を探った。

 

 県が示す「特別栽培農産物」の基準は、標準的に使用される農薬と化学合成肥料の窒素成分量などを半分以下に抑えるもので、使用農薬や肥料の記録、栽培計画、資格のある第三者の確認などで認証の適否を判断する。

 15年に県内で1、2例目の特栽米認証時には、農産物検査員で㈲山七(那覇市)の山田義哲代表取締役(62)が技術指導を行った。

 山田さんは、特栽米に取り組むメリットとして土作りによるコストカットを挙げる。牛ふんなどの半熟堆肥に加え、米ぬかやもみ殻、鳥骨粉など有機肥料を使用。県内2例目の認証を受けた通事浩大さん(27)=白保=のほ場では従来、10㌃当たり50㌔を投入していた化成肥料を30㌔に抑えた。

 一方、取り組み初年度は、土作りに試行錯誤するため、通常よりも収量が減少するが、山田さんは「取り組みを継続すれば収量は増える。現状のやり方を変えることに農家は抵抗するが、継続すれば結果はついてくる」と語る。

 ㈲山七では16年の販路として、特栽米の新米を求める東京銀座や福岡市のわしたショップなど首都圏を中心とした大手スーパーに加え、北海道や西日本の市場にも売り込んでいく考えもある。石垣島の特栽米が全国の食卓に並ぶ日は近い。

【訂正】本紙元旦号(1集7㌻)で「県内市場で高値販売」とあるのは、「県外市場で高値販売」の誤り。訂正しておわび致します。

【新年号】目指すは〝野鳥の森〟復活

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野鳥の森の復活に向け、清掃活動を行った大本小学校の児童たち=2015年11月30日午後、野鳥の森前

 総合的な学習の時間に野鳥観察などで使われていた大本小学校(漢那ひとみ校長、児童12人)の「野鳥の森」。9年ほど前から荒れて立ち入れなくなっていたが、昨年から復活に向けて児童や教職員らが動きだしている。その名も「野鳥の森復活大作戦」。野鳥の観察や保護のために何ができるのか。知恵を絞りながら取り組む児童たちの姿を追った。

 復活に向けた動きは昨年、当時4年生の当銘由羅君(10)に漢那校長が野鳥の森の話をしたのが始まり。もともと野鳥の保護に関心のあった当銘君は「野鳥の森に入り、自分たちの目で動植物を確認したい」という内容の手紙を漢那校長に送った。

 これを受けて復活への活動が活発化し、昨年10月には当銘君を中心に全児童が野鳥の観察や保護について意見交換。野鳥図鑑の作成など多彩なアイデアが生まれた。同11月末には子どもたちと教職員が一緒に森に入り、倒れている木などを片付ける作業も行った。森の中には沢もあり、カニの姿も。サガリバナも自生しているという。

 植物好きの漢那校長はすでに森の中の植物を写真に撮るなどして図鑑づくりの準備を進めており、「復活は自分自身の夢でもある。子どもたちの思いが詰まった〝夢の森〟にしていきたい」と意気込んでいる。

【新年号】長命草に次ぐ特産品〝クシティ〟

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緑のじゅうたんのようになったクシティ畑で摘み取り作業を行う米浜玉江さん=2015年12月16日、与那国空港南方

 昨年12月16日午前、与那国空港レストラン旅果報の入り口まで来ると、香草の香りが漂ってきた。香りの主はセリ科のクシティ(コリアンダー)。今期は、例年より遅く12月上旬から収穫が始まったばかり。店内では、レストランを経営する米浜玉江さん(67)らがこの日の朝、収穫したクシティを新聞紙の上に広げ、雑草を取って袋詰め作業を行っている最中だった。

■癖になる独特の風味

 「冬と言えばクシティ。クシティが出ると、冬が来たなーと感じる」と米浜さん。クシティの香りは冬の訪れを告げる風物詩、11月ごろから3月ごろにかけて食卓に上る。

 独特の風味があるため、好き嫌いがはっきり分かれる。嫌いな人は「カメムシのような風味がする」と苦虫をかみつぶしたように言う。

 それほど強烈だが、島産のクシティは、他地域で生産されるものより香りも味も強い。周囲を海に囲まれた断崖絶壁の孤島で潮風にさらされているためともいわれるが、定かではない。

 料理は、ツナを加えてあえ物にするのが基本。味付けはしょうゆと酢、あるいはドレッシング。実際に食べてみた。ツナの味とクシティの香りのバランスが絶妙。一口食べて好きになった。飲食店でお代わりをお願いしたところ、隣の男性から「俺は嫌いだけど、これは麻薬みたいなものだよ」と笑われた。

■勝負できる作物

 コリアンダーは地中海東部が原産で、エスニック料理には欠かせない食材。日本でも近年のエスニックブームで身近になったが、与那国島には戦前からある。出稼ぎなどで台湾に渡った人たちが持ち帰ってきたといわれ、それが島野菜として定着していった。

 栽培方法は種をまき、雑草を取り除くくらい。虫を寄せ付けないので防除剤もいらない。無農薬で栽培できるのが特徴だ。JAおきなわ八重山地区本部与那国支店野菜生産部会(本田哲也部会長)によると、兼業農家を含め3、4人が生産、出荷している。30㌃くらいではないかという。

 「島外にもっと出していきたいが、島内需要が半端じゃない」(本田部会長)というほど人気。「島の味」として島外に出る際にお土産として購入していく町民も多いという。

 町産業振興課主任主査の田島政之さん(43)は、長命草に次ぐ特産品と位置付けている。島外から引き合いもあり、東京のパクチー専門店で今年1月中旬から1カ月間、クシティなど与那国の特産品を展示販売する「クシティ祭り」が開催されることになっている。

 田島さんは「県内では糸満で与那国島から持ち出した種で栽培しているが、与那国産の匂いと味は出せない。種を持ち出されても同じものにならないので特産品として勝負できる作物、長命草と同じように適地適作の作物」と自信満々だ。「集落内の空き地などを利用して町民に栽培してもらうことも考えている」と話し、具体的な振興策を検討することにしている。

小浜小中学校 創立120周年 小浜島を明るく元気に!

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10年ぶりに復活した小浜小中学校の鼓笛隊=2015年12月10日、同校音楽室

 創立120周年を機に、昨年10年ぶりに復活した小浜小中学校(友利始夫校長、児童36人、生徒13人)の「鼓笛隊」。運動会や地域の「ちゅらさん祭」で演奏を披露し会場を活気づけた。おそろいの衣装を身に着け、元気いっぱい演奏する子どもたちの姿に、地域の人々から温かい大きな拍手が送られた。

 鼓笛隊が活動していた20年前の学校創立100周年。鼓笛隊のにぎやかな演奏が島に響き、子どもたちの元気な姿に地域住民の笑顔もあふれていた。

 鼓笛隊が途切れて10年。「鼓笛隊を復活させ、創立120周年を盛り上げよう」。全員が未経験者という手探り状態の中、鼓笛隊復活に向けた活動が始動した。

 鼓笛隊の編成は小学1、2年生がポンポンを手に校歌ダンス、3、4年生は鍵盤ハーモニカ。5、6年生は小太鼓や大太鼓、シンバル、ベルリラ(鉄琴の一種)、トリオ(太鼓の一種)、創立120周年の寄付金などで購入した電子キーボード。今回から編入した中学生はリコーダーを担当する。

 曲目は親しみのある「校歌」。慣れない楽器や歩きながらの演奏に苦戦しながらも、上級生や中学生が後輩たちをサポート。だんだんと形になっていった。

 児童会長の袴田涼介(小学6年)君は「足踏みや太鼓をたたくタイミングを合わせるのが難しく、楽器が重くて大変だったが、もっと上達して校歌以外の曲や他の楽器にも挑戦したい」と笑顔をみせた。

 生徒会長の片山隼(中学3年)君は「自分たちの手で鼓笛隊を復活させることができてよかった」と誇らしげな表情をみせ、「後輩たちにはこれからも引き継いで頑張ってほしい」とエールを送った。

 全体の指導を行っている石垣輝幸教諭(33)は「小学1年から中学3年生では体力や体格差もあり、なかなか一緒に取り組む機会は少ないが、鼓笛隊を通して児童生徒の絆が強まり、団結力が生まれる」と、全員で取り組む鼓笛隊の意義を語った。

 小浜公民館の大久英助館長は「子どもたちの演奏は地域を明るくし、元気を与えてくれる」と感謝。「ぜひカジマヤーのパレードでも鼓笛隊を披露してほしい」と要望した。

 14年前にキーボードを担当していた通事沙喜さん(26)は「鼓笛隊が途絶えたときは寂しかったが、復活して頑張る子どもたちの姿を見るとうれしいですね」と喜んだ。

 鼓笛隊が途切れた理由は、指導者の異動や児童数の減少などが挙げられている。今後は、特別な技術を持った指導者がいなくても継続していけるマニュアル作りや記録の保存、人数や状況に合わせた柔軟な鼓笛隊の編成などを考案していく必要がありそうだ。

15年ぶり活動再開 決意新た! 双葉子ども会

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初めての活動となった双葉公民館のオンプールで、エイサーを披露した双葉子ども会の子どもたち=2015年8月5日夕、同館

 昨年6月、15年ぶりに活動を再開した双葉子ども会(島袋珠ノ巴会長)。新川小と真喜良小学校区の子どもたち40人が仲良く活動し、豊年祭や敬老会などの公民館行事をはじめ、赤い羽根募金活動などに取り組んだ。1年目でうまくいかず、戸惑うこともあったようだが、両校区の児童や保護者同士の交流が深まるなど収穫も。公民館役員や子どもたち、保護者、指導者にこれまでを振り返ってもらい、今後の目標を聞いた。

 

■笑顔いっぱいの子ども会に 保護者会副会長 金城恵美さん

 双葉公民館のオンプールでエイサーを披露する子どもたちのために急ピッチで衣装を作るなど、戸惑いながらも懸命に子どもたちを支えてきた保護者たち。

 中心となって動いている保護者会副会長の金城恵美さん(50)は「役員も決まっている状態で募集がかかったと思っていた。不安がいっぱいだった」と当初を振り返る。

 引きこもり気味だった息子の達志君(新川小2年)を表に出し、いろんな人と関わらせたいと思ったのが入会のきっかけ。「今では外に出ることが多くなり、声を掛けられるようにもなった」と、成長を実感している。

 原田館長が子どもの主体性を重視していることについて「私もそう思う。子どもが中心になって決めたことに親が乗っかるという形がいいと思う」と賛同する。

 保護者の中で1番年上という金城さん。「若い母親や、人数が少なめの父親たちにも頑張ってもらいたい。笑顔いっぱいの楽しい子ども会にしていけるよう一緒に見守っていきたい」と決意を新たにしている。

 

■「困難に負けない子どもに」 双葉公民館 原田耕助館長

 「未知の世界に挑戦し、失敗をしても乗り越えられる子どもたちを育てたい」―。原田耕助館長の強い思いから再開に至った双葉子ども会。

 昨年は1年目ということもあり、試行錯誤の日々だった。原田館長は「スタートしたこと自体が大きな一歩だが、うまくいったかといえば30%くらい」と振り返る。

 交流を深めるバーベキュー大会では、保護者が材料の買い出しや調理などを行ったが、「それらをすべて子どもたちにさせてみたかった」と原田館長。

 子どもたちの主体性を重視しており、そのために今後していきたいこととして野外活動を挙げる。具体的には於茂登岳登山やキャンプなどを考えているといい、「子どもの時の体験は大人になっても引き出せる。精神的に強く困難に負けない子どもに育てたい」と意欲を語る。

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