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台湾人観光〜団体から個人へ

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台北から中華航空便で到着した観光客=2日午後、南ぬ島石垣空港

 南ぬ島石垣空港が開港して1年。台北石垣間の航空路線が2日に再開し、台湾からの観光客が八重山を訪れるシーズンが幕を開けた。これに合わせて「台湾人限定」を売りにした台湾資本の宿泊施設が石垣市内にオープン。中華航空沖縄支店の担当者によると「台湾の海外旅行商品は団体ツアーから個人客向けへと変化し、需要も高い」と、台湾人観光が変化しつつあることを説明する。7日には、台湾からのクルーズ船が寄港予定。(砂川孫優記者)

 

 「50分で南国の島」

 

 台北石垣便は、中華航空と復興航空の2社がそれぞれ週2便4往復運航。桃園国際空港から石垣向けに送客する。

 中華航空の担当者は「石垣島は台湾から約50分で行ける南国の島としてイメージが定着。海や自然、石垣牛というブランドが強く、台湾での認知度も高い」と分析する。

 

 新たな戦略

 

 今回の運航再開を狙い、台湾国内で大型リゾート施設などを経営する台湾企業が1日、石垣市内にコテージ型の宿泊施設をオープン。台湾で石垣向けの旅行商品を売り込むだけでなく、台湾からやってくる観光客を自社施設で受け入れる戦略を取っている。

 市内のホテル関係者の男性(54)は「これまでにない独自のやり方で、新しい海外観光の形。台湾資本の宿泊施設が石垣島への参入は初めてではないか」と語った。

 台湾で日本語を学び、宿泊施設のスタッフとして台湾企業から派遣されている女性は「私たちの特徴は、スタッフが通訳を兼任してゲストに帯同すること。言葉の壁という利用客の不便さと不安を解消できることがメリット」と話してくれた。

 

 個人旅行に人気

 

 同コテージが狙うのは、団体ツアーではなく、少人数で楽しむタイプの観光客。

 中華航空の担当者は「台湾人旅行者はこれまで、団体ツアーを利用することが多かったが、カップルや家族連れなどの少人数で旅行するケースが増加。旅行会社も個人向けの旅行商品を開発し、その人気に火が付いた。おかげで石垣路線の搭乗率も好調」と喜ぶ。

 コテージスタッフの女性は「施設の利用客は、台湾国内の富裕層が多い。団体ツアーと違い、個別で自由に動いて観光できるのがメリット。地元の人々と競合するという考えは全くない」と語る。


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