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「支えあれば乗り越えられる」

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自身の障害について発表し、最優秀賞に輝いた石垣第二中学校3年の知念粋加さん=4日午後、市立図書館2階視聴覚室

 中学生が日常生活を通じて日ごろ感じていることを社会に訴える2018年度第33回県少年の主張八重山地区大会(八重山地区青少年育成市町民会議主催)が4日午後、石垣市立図書館2階視聴覚室であり、郡内の中学生8人が熱弁を振るった結果、石垣第二中学校3年の知念粋加(きよか)さんが最優秀賞に輝き、白保中学校3年の波照間千晴さんと与那国中学校2年の前盛希望(のぞむ)君が優秀賞に選ばれた。知念さんは9月26日に宜野湾市民会館大ホールで開かれる県大会に八重山地区代表として派遣される。

 大会は、少年の健全育成に対する一般の理解と協力を深める契機にするのが狙い。石垣市から5人、竹富町から2人、与那国町から1人の計8人が出場し、部活動や伝統行事、家族、友達関係、自身の障害など、身近な話題を発表した。

 「違いを乗り越えて」の演題で発表した知念さんは、3歳でかかった流行性耳下腺炎のウイルスが原因で左耳の聴力を失い、これまで感じてきた苦悩や、自身を支えた母親の言葉を紹介。その上で「私も誰かの支えになり、たくさんの人の笑顔を引き出せる人になりたい。どこか普通とは違っていても、誰かの支えがあればきっと乗り越えられる」と強調し、最後は声を詰まらせながら「皆さんも人との違いを乗り越えて、一歩踏み出してみませんか」と訴えた。

 審査は論旨(原稿)と論調(発表)各50点の計100点満点で行われ、大田綾子審査委員長は「ハンディを隠さず自分の言葉で発表し、共感を得ている。課題の見つけ方が素晴らしかった。原稿用紙の使い方が雑な人も見受けられた。誤字脱字がないよう気を付けてほしい」などと講評した。

 終了後、知念さんは「自分を支えてくれた人たちのことが頭に浮かんで涙がこみ上げてしまった」と振り返り、「世の中にはハンディを抱えている人がいることや、自分の思いを強く訴えたい」と県大会に向けて抱負を語った。

 最優秀賞と優秀賞を除く出場者は優良賞となった。優良賞は次の通り。

 大濵花音(大浜3年)、仲新城颯大(大原3年)、山下青海(西表3年)、奥松杏樹(伊原間3年)、江原野の花(名蔵2年)


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