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国内最古の人骨 里帰り

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日本人類学会会員の土肥直美博士が説明する白保4号の全身骨格。20日から29日まで展示される=19日午後、石垣市立八重山博物館

 白保竿根田原洞穴遺跡(しらほさおねたばるどうけついせき)で採取された国内最古、約2万7000年前の白保4号人骨全身骨格と復元した顔貌を一般公開する県立埋蔵文化財センター移動展「白保4号人骨」~蘇った国内最古の顔~が20日、石垣市立八重山博物館特別陳列室で始まる。29日まで。午前9時から午後5時。無料。21日にはギャラリートークが午前10時半、午後1時半、午後3時から3回予定されており、専門員が解説する。

 白保4号の全身骨格が公開されるのは国立科学博物館、同センターに次いで3カ所目。デジタル復元した頭骨に、粘土で肉付けして再現した顔貌は県内初公開。いずれも石垣島では初めて。

 全身骨格は移動展を終えた後、研究に使用されるため、長期にわたって公開される機会はなく、センターでは「ぜひこの機会に石垣島の人に見てもらいたい」と呼び掛けている。

 同遺跡は、新石垣空港建設工事に伴う分布調査で見つかった。少なくとも20人分の人骨片が発見され、中でも保存状態の良い人骨は白保1~4号と名付けられた。

 4号は、ほぼ全身の骨が残されており、旧石器人の遺体の葬り方まで明らかになった。頭骨、四肢骨、骨盤の特徴から男性で、30代から40歳前後と推定される。身長は165・2㌢で同じ旧石器時代の港川人1号の153㌢より高い。下顎に比べて上顎の歯が著しく摩耗しており、特殊な歯の使い方をしていた可能性があるという。

 このほか鳥や猫、イノシシの動物骨、土器、石英製石器、陶磁器、貝製品、象牙製品など遺物約60点も展示されている。


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