日本国内では西表島と石垣島でのみ観測できる海草ウミショウブ(トチカガミ科)を守ろうと、野底小学校(安谷屋正史校長、児童33人)の5、6年生12人が12日午前、野底崎南の海岸入り口に、自ら作製した注意喚起の看板を設置した。
ウミショウブは浅い海に生息し、夏の大潮かつ干潮の昼に雄花が大量に開花し、白く小さな花が海面を漂うのは幻想的な光景。
ウミショウブの開花を見ようと海岸を訪れる観光客が増えたことから、児童らは2017年秋に注意喚起看板の文章やイラストの考案を始め、18年2月に完成させた。看板作製には県のジュニアサンゴレンジャー事業を活用した。
同校は自然学習の一環として2010年から、エコツアーふくみみ(大堀健司代表)の指導のもと、ウミショウブの観察を続けている。児童らは事前学習で蓄積データを分析し、開花時期を予想。雄花は例年7月に開花ピークを迎えることから、ことしは13、14日を開花ピークと見込んだが、両日は雄花がほぼないことを確認した。
初めて観察を行った5年の中西健一郎君(10)は「開花は見られなかったけど、がっかりはしない。何か原因があるはずなのでそれを調べたい」と探求心をのぞかせた。