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川平地区変更案を否決 市都市計画審議会

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川平・観音堂景観地区の変更議案について審議する委員ら=24日午前、石垣港ターミナル2階検査室

 石垣市都市計画審議会(会長・黒嶋克史石垣市商工会長、委員14人)は24日、中山義隆市長から14日付で諮問のあった川平、観音堂両地区を対象とする石垣市都市計画景観地区の変更2議案を、石垣港ターミナル検査室で審議し、無記名投票で川平地区変更を否決、観音堂地区変更を可決した。審議会は近く中山市長に答申する。市が答申内容を覆す可能性は極めて低く、答申通り川平を除く観音堂地区で変更手続き(県知事協議)を進めていくことになりそうだ。

 審議会には12人が出席、議案2件を同時に審議した。黒嶋会長を除く11人で無記名投票を行った結果、川平地区は賛成5票、反対6票、観音堂地区はそれぞれ6票、5票となり、両議案とも1票差で可否が決まった。

 審議で市議委員の井上美智子氏は「川平地域の人は川平全体の風景を守りたいと言っている。一番大事なのは地域の声だが、変更案は住民の要望を聞いていない。行政としてあり得ない。地域の人が反対し、提訴までしているのに変更するのか」と反対意見を述べた。

 大石行英氏は「東日本大震災で価値観は変わった。命を守るための防災減災の視点を失ってはならない。国際観光都市は、安心安全の担保が最低限の条件。防災減災のモデル都市をつくるため変更案は妥当。観光立市を目指す以上、守るところを守り、利活用すべきところは利活用するという視点は正しい」と賛成した。

 現状の宿泊施設について事務局の都市建設課は「ピーク時には1カ月で2万6000室不足している。滞在日数が現況2・92泊で、これに3泊以上の目標を設定しているので明らかに不足している。足りていない部分を解消するのが今回の変更案」と説明した。

 約1時間の審議後、黒嶋会長が「決をとらないといけない」として最後の意見を求めたところ、井上氏から「川平は裁判も起こしている。景観形成審議会でももっと審議すべきだと言っている。まだ意見を言っていない人もいる。採決をとるのは信じられない」と異論が出たが、黒嶋会長は「半永久的に議論することはできない」として打ち切り、市議委員の友寄永三氏から「賛成反対があるので無記名でお願いしたい」との提案を受け無記名投票を実施した。

 審議に先立ち、両景観地区を車中から視察したほか、今回新たに設定される川平眺望保全地区を川平展望台から確認した。


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