【那覇】県農林水産部(山城毅部長)は26日、竹富町を農林水産戦略品目「カボチャ」の拠点産地に認定し、県庁で山城部長が川満栄長町長に認定書を交付した。竹富町の拠点産地認定は2008年のパインアップルに続くもので、野菜の品目は今回が初めて。認定に川満町長は「西表東部地区の生産農家の地道な努力とJAの指導のたまもの。これを契機に行政もしっかりサポートし、カボチャの産地に取り組みたい」と決意を述べた。
竹富町では、JAおきなわ西表島カボチャ生産部会(山城富正会長、生産農家11戸)が、10.4㌶の作付面積で露地栽培。県外産の端境期で市場単価が最も高い2月下旬から4月下旬を中心に、高品質で食味の良い「こふき」を出荷している。
市場では、5玉が4800~5000円で取引され、県外市場での評価は高い。 同生産部会では今後、安定供給体制の構築と波照間島などでの生産拡大を検討し、竹富町産のブランド確立を目指すとしている。
認定書の交付で山城部長は「認定を契機に、積極的な生産振興で沖縄ブランドの確立に向けて、他地域の模範となるような取り組み強化をお願いしたい」と激励した。
生産者を代表して山城会長は「会員が技術を共用し、同じ味のカボチャを作る。消費者に安全安心の西表島のカボチャが食べたいと言われるように努力していきたい」と述べ、生産意欲を示した。
県は、農林水産戦略品目で組織力を持ち、定時・定量・定品質の安定出荷ができる地域を拠点産地に認定し、沖縄ブランドの生産振興を図っている。認定を受けると、県が各種事業の導入などの支援を行う。竹富町は、県内で76番目の拠点産地に認定された。