3月定例石垣市議会(知念辰憲議長)は22日から一般質問の日程に入り、長浜信夫、仲嶺忠師、平良秀之、箕底用一の4氏が登壇した。
長浜氏が取り上げた八重山食肉センターへのハサップ(安全を確保する管理手法)導入について山田善博農林水産部長は「新年度内の導入に向け取り組みたい」と答弁した。
新川冨崎地区水道水供給不足問題を解消する手段の一つとして挙がっている名蔵配水池系統への接続について伊良部義一水道部長は「2月末で実施設計を完了した。5月末までには接続できるよう努力したい」と報告。
引き込み管の長さと口径にも要因があるとみられることから、配水管を敷設し、引き込み管の長さを短くして水圧を高める対応方針も示した。8月ごろの工事発注を予定している。
国際クルーズ船旅客ターミナル整備について安里行雄建設部長は「2020年度から建設できるよう取り組む」と平良氏に答えた。
箕底氏が取り上げた学校施設整備について宮良長克教育部長は「修繕に要する費用は約2億円。環境整備が十分にできていない状況」と答弁。
昨年12月現在、消防設備も小中学校25校のうち22校で不備欠陥があり、19校でいまだに改善されていないことも宇根規光消防長の答弁で判明した。
箕底氏は早急な予算措置を求めた。
【石垣市議会一般質問要旨】
▶男女混合名簿
長浜信夫氏=県教育庁は、性差にとらわれない混合名簿の導入を促している。
宮良長克教育部長=県教育庁の昨年10月の導入調査によると、本市では幼稚園78%、小学校30%、中学校33%。市でも周知を図っていきたい。
長浜氏=本市では男女参画条例が制定されている。混合名簿導入によって早い時期から男女共同参画の意識の向上が図られる。
▶高齢者配食サービス
仲嶺忠師氏=希望者が増加している。委託先の拡大は。
宮良亜子福祉部長=現在、対象者は65歳以上で非課税世帯の一人暮らしか高齢者のみの世帯。月曜から金曜までの週5日の夕食を300円で提供している。利用登録者は2月末で81人。28年4月の45人から36人増加した。今後、利用者数が増えていくものと思われるので、委託先拡大については需要動向を踏まえながら取り組んでいく。
仲嶺氏=高齢者介護施設は365日食事を提供し、栄養士もいる。委託を含めサービスの拡大はできないか。
宮良部長=大変有効。民間事業者の活用も視野に取り組んでいきたい。
▶県離島患者通院費助成制度
平良秀之氏=県予算を受け、離島住民すべてが対象となった。
前底正之市民保健部長 県が2分の1を助成している。
平良氏=2回の回数を緩和できないか。
前底部長=3回にできないか検討しているところ。早いうちに結論を出したい。
▶北西部人口減少対策
平良氏=高校通学に関する北西部のバス運行時間は。県のひとり親世帯の高校生を対象にしたバス通学費の補助事業がある。
大得英信企画部長=登校時間に合わせた運行は川平方面から2便、川原方面から1便。
宮良福祉部長=県は10月から来年3月までを実証期間として導入する。3分の1を差し引いた運賃で回数券が購入できる。
平良氏=登校に間に合わないので補助事業を活用できない。地域にいながら通学できるようにしなければならない。
大得部長=東バスと協議しながら可能性を追求したい。新年度に協議会を設置して議論を重ねたい。
▶法定外目的税
箕底用一氏=2年前の3月の施政方針で市長は検討するとしていたが、その後の取り組みは。
大得企画部長=現時点では作業フローや具体的な新税創設までには至ってない。真摯(しんし)に反省し、新年度にはスピード感をもって取り組みたい。
▶観光インフラ
箕底氏=離島ターミナル内の電光掲示板の必要性を認めているか。
安里行雄建設部長 器機に不具合が生じ、修理では回復できない状況になったことから撤去した。多額の費用がかかるため導入にいたってない。補助事業の活用など導入に向け検討する。
箕底氏=いくらかかるか。
玉城広文港湾課長=船舶運行情報に限らず航空、バス、気象、観光の情報を発信できるものを検討したが、初期投資に3000万円から5000万円かかる。安価で運用できるシステムを検討したい。
箕底氏=川平公園は、喫煙所がないので無法地帯となっている。
安里建設部長=地域からも要望がある。屋外の適切な場所で設置したい。