市長選、市議補欠選が終わった。結果はご承知のとおり。地域の未来を誰に託すかだけでなく、陸上自衛隊配備にかかる判断は、結果として反対署名の数が分散し、よりわかりにくくなった印象が強い▼明確なのは自公の盤石な組織力と政府与党の地方自治への介入、争点はずし、期日前投票が名護同様の「勝利の方程式」であること。新人2氏の得票は明確な現職批判であることの2点▼勝因敗因は各陣営で分析されるだろうし、年末の県知事選に向け体制構築を急ぐはずだが、それぞれ対立がもたらした悩みは深い▼希望を見いだすのは若者世代。特に20代、30代の新しい動き。各陣営に若者がいた。誰に言われるでなく、それぞれ自ら考え、自らの判断のもとに行動した若者が増えたことを痛感した。SNSの活用やライブ動画の中継に目を見張り、笑顔の街頭活動や若者らしいさまざまなアイデアも好感をもてた▼安保法制審議のさい国会を取り囲んだシールズの若者らの行動が全国に共感を呼んだように、政治を、地域の将来を自らの問題として考え、自ら行動する石垣の若い世代はなかなかのものである。彼ら、彼女らが未来をつくる日がきっと来る▼選挙が終わればノーサイド。石垣市歌が歌う「市民もろとも手をつなぐ」市政であることを市民は注目している。(慶田盛伸)
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