任期満了に伴う石垣市長選は11日、投開票が行われ、夜遅くには当落が判明する見通しだ。4日の告示以降、三つどもえの争いを展開してきた前市議で新人の宮良操氏(61)=社民、社大、共産、自由、民進推薦=、3期目を目指す現職の中山義隆氏(50)=自民、公明、維新、幸福推薦=、前自民県議で新人の砂川利勝氏(54)は運動最終日の10日夜、市街地での打ち上げ式に臨み、最後の訴えに声をからした。
今選挙は保守系現職に革新系新人、保守系新人が挑む構図。石垣島への陸上自衛隊配備計画や教育環境の整備手法などをめぐり現職2期8年の評価が問われる格好となった。
新人の宮良氏、砂川氏は具体例を挙げながら「住民の声がないがしろにされた」「対話もなく進められた」と現職を批判、中山氏は「観光を中心に経済が好調になった」と実績を強調してきた。
陸自配備計画では宮良氏は「島のどこにも受け入れない。国境地域は緩衝地となるべきだ」と明確に反対、中山氏は「市民の意見や要望を聞き、国と協議しながら最終判断を行う」と保留、砂川氏は「平得大俣を白紙に戻し、新たに決まる場所で住民投票を実施する」とした。
宮良氏は推薦政党や平和団体、労組などの支援を受け、「島の未来は市民が決める」として市政刷新をアピール、中山氏は自公の組織力を生かした選挙戦を展開、「日本一幸せあふれるまち石垣市の流れを止めるな」と継続をPR、自民党を除名された砂川氏は「自民党から市民党へ」を掲げ、「対話で創る島づくり」として政策の浸透を図ってきた。
投票は市内21カ所で午前7時から、一部を除き午後8時まで行われ、市総合体育館で午後9時から開票が始まる。当日有権者数は3万8640人(男1万9233人、女1万9407人)。