石垣市長選(3月4日告示、同11日投開票)に出馬を予定している革新系前市議で新人の宮良操氏(61)と市議補選立候補予定者の花谷史郎氏(35)の総決起大会(後援会主催)が21日夜、市民会館大ホールで開催された。宮良氏は「島の将来は私たち市民が決めようではないか。われわれに与えられた最後の選挙。死に物狂いで頑張る」、花谷氏は「先人、先輩たちが築き上げた島にミサイル基地は置かせない」とそれぞれ決意、弁士らが「2人を当選させて市民による市民のための石垣市をつくろう」と声を張り上げた。
会場はピンク色のはちまきをした支持者で埋まり、宮良後援会共同代表の高嶺善伸氏が「市民の平和な生活を守る市長を選ぶのか、ミサイル基地配備は国の専権事項として国に丸投げの市長を選ぶのか。島の未来はわれわれ市民で決めよう」と呼び掛けて開会。
後援会共同代表の次呂久成崇県議は「日本一幸せあふれるまちをスローガンにした2期8年間の中山市政で、どれだけの市民が幸せを感じたのか。不安と不信感が増えているだけだ。それは、市民や地域の声を聞かない行政運営を行ってきたからだ。今求められるのは市民、地域の声をしっかり聞くリーダー。国の専権事項として(陸自配備)問題から目をそらすことではなく、日常生活を守るのが首長の専権事項。それができるのが宮良さんだ」と訴えた。
花谷後援会の島田長政会長は「史郎は10年前に父親の跡を継いで農業を始めた。ミサイル基地に地域が反対しても市長は聞く耳をもたない。史郎は地域の声を届けたいと立候補を決意した。この島をきな臭い島にしてはいけない。産業が伸びていく将来をつくるために2人を送り出してもらいたい」と述べた。
激励・応援団の声として障がい者、同級生、女子会、畜産農家、退職教員らがマイクを握り、「軍事にかかわるお金を子どもの教育・将来のために」「操君の政治家としての手腕、行動力は同級生が保証する」「私の夢は、山や海が豊かな島で優しい人たちと家族楽しく暮らすこと。2人に期待する」「われわれ一人一人の民主主義の戦いだ。子どもたちの未来が明るくなる決断を」と次々と声を上げた。
後援会事務局長の崎枝純夫市議が今後の行動に協力を求めた後、若者の会の内原英彦氏の音頭で「団結頑張ろう」を三唱した。
■地方自治を取り戻す―宮良操氏
皆さんの汗の結晶で第1次産業を含めた産業が発展してきた。市職員18年、市議会議員5期20年の経験で島づくりに深く携わってきた。新空港問題では政治の持つ大切さ、行政の持つ責任、住民が決める島のありようを学んだ。住民合意の政治が地方自治の原点。市民の未来、島の将来を子どもたちに残すため、私たちが決めよう。
中山市政2期8年を、議場から見てきた。子どもは島の宝、打ち上げ花火を1、2年やめれば、各学校のクーラーは設置できる。島の子どもたちは優秀で本島へ派遣に行く。私は市長給与を10%削減して未来のこどもたちに投資する。芸能が盛んなこの島で、若者の音楽創造を後押しして文化発信をサポートしたい。
130万人を突破した観光経済だが、豊かさが住民に伝わってない。ザル経済をチェックして島内で循環する社会を構築する。そのためには環境を守らないといけない。観光産業イコール環境産業でなければ島は壊れる。
そのためには平和だ。国の専権事項として住民投票条例も否決された。私が市長選挙に出馬して勝利するしかない。この島が標的の島になる。是が非でも発展可能な島にしたい。
私には唄と三線がある。香港や台湾、東京で三線を弾き、文化を発信できるトップセールスを展開する。
この選挙は私一人の選挙ではない。ミサイル基地が配備されれば私たちの思うような街づくりはできなくなる。今選挙は私たちに与えられた最後の選挙。皆さんの勇気と力が必要。皆さんと一緒に危機感を持って死に物狂いで戦っていく。