開会中の竹富町議会(西大舛髙旬議長)は18日、一般質問に入り、西大舛、宮良用範、島仲秀憲、東迎一博氏の4氏が登壇。西大舛氏が質問する際には新田長男副議長が議事を進行した。このうち、4月から常駐医師が不在となる黒島診療所への対応について、川満栄長町長は「県外在住の医師から前向きに検討したいという返事をいただいており、誠意を尽くして折衝を進めていきたい」と、早期の常駐医確保に意欲を示した。島仲氏の質問に答えた。
同診療所は、現在の常駐医師が家庭の事情で3月中で任期を終えるため、4月から医師不在となることが懸念されている。常駐医は退職までの期間、年休を取り、すでに黒島を離れており、與那覇忠健康づくり課長は「年休期間は県の代診事業で地域医療振興協会に代診をお願いしている」と述べ、医師不在の影響を最小限に留める考えを示した。
文科省から是正要求を受けた件で慶田盛安三教育長は「私たちは決して間違ったことをしているとは思っていない」と答弁。3市町教委の協議による一本化については「一本化すればそれで終わるが、あり得る話ではない」今後の対応については「24日の教育委員会で検討したい」と東迎氏の質問に答えた。
教科書問題では、東迎氏が「国の圧力に屈せず毅然(きぜん)とした態度で臨んでほしい」と慶田盛教育長を激励する一方、西大舛氏は「法治国家としてこれで良いのか。教育委員も不在で町長の任命責任は」と川満町長を非難する声も上がった。
また、昨年12月の定例会で教育委員の同意案件が上程されず、委員5人のうち1人欠員となっていることに島仲氏は「間接的に聞いた話だが、副町長の人事案とリンクしているのか」とただしたが、川満町長は「答弁は差し控えたい」と答弁を避けた。
これに島仲氏は「答弁を差し控える理由は」「その人物が教育委員に適当ではないという判断で上程しなかったのか」「教育行政への政治介入ではないか」と指摘。川満町長は「提案権は町長にあり、いろいろな角度から報告をいただいて調整している」と答えた。
教育委員の人事案をめぐる川満町長の答弁に野党系町議らは「なぜ地元の声を聴かないのか」「意味が分からない」と声を荒らげる場面もあった。