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教育長、副町長案を否決 与那国町議会最終本会議

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最終本会議で外間町長が提出した教育長同意の採決で挙手する与党議員(左)、賛成少数で否決となった=15日午前、町議会

 【与那国】外間守吉町長は15日、12月定例町議会(田里千代基議長)の最終本会議に、6月から不在が続いている教育長と新たな要職となる副町長の人事案件を提出した。教育長には9月定例会に続いて新里和男氏(72)、初めて上程した副町長に金城信浩氏(74)を提案したが、賛成少数で否決された。野党は、いずれかのポストに野党側が推す人物を登用するよう外間町長に水面下で求めたいたが、互いに譲らず折り合いはつかなかった。

 人事案提出前の一般質問で與那覇英作氏は、外間町長と全議員による協議で教育長と副町長を決めるよう要求したが、外間町長は「私と(考えが)相いれる方じゃないと難しい。町長選挙中に私の文句を言って誹謗(ひぼう)中傷した議員からの要望は紳士的ではない」と拒否した。

 これに與那覇氏は「自分さえ良ければいいという考えにしか感じられない。答弁にがっかりした」として質問を打ち切った。

 本会議終了後、與那覇氏は「町長選時の幹部で要職を固めることは容認できない」と反発を強め、外間町長も「(結果に)残念。人選は変わらないので来年3月議会にも再度、上程する」と強気の姿勢を崩さなかった。

 

 ■「私物化すべきでない」トップ不在で教育行政混迷

  町民、町長と議員の対立批判

 【与那国】教育長不在で教育行政が混迷を深めており、町民には「町長と議員は教育を前に進めるべきだ。私物化すべきではない」と批判の声が高まっている。

 6月16日に崎原用能前教育長が退任して以降、町は職務代理者に前教育委員長の尾辻美佐恵氏を非常勤で据えているが、常勤のトップ不在で事業の調整や決裁手続きなどに支障が出ている。

 11月下旬には、町学校校長教頭会と全公民館が外間町長に教育長の早期登用を求める要請を行っているが、まだ先は見えていない。

 庁内からは「互いに折り合えないので来年の町議選挙までこの状態は続く。島内外からこの問題に関する問い合わせは多く、教育委員会は疲弊している」との声が漏れる。

 教育行政に関心を持つ50代女性は「教育長は教育行政の象徴。政治が教育に介入しているように見える。このままでは与那国の教育は衰退する」と危機感をあらわにした。


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