子どもの笑顔、愛くるしい姿は見ていて心が和むのば万国共通だろう▼本紙の6日付10面、石垣島まつり写真特集に掲載された「八重山地域の郵便局」の演技で、大人顔負けのダンスを見せる男の子のかわいらしい写真を目にして、爽やかな気持ちで一日のスタートを切った読者も多かったのではないだろうか▼すくすくと育つ子どもの姿は、はたから見ていてもうれしいもの。ところがである。県八重山福祉事務所によると、管内の2016年度の児童虐待相談件数が、前年を12件上回る30件に増えていることが明らかになった▼相談の中で特に親が子どもの目の前で配偶者や親族らに暴力を振るうことで心理的虐待を与える「面前DV」が増加しているという。いつの時代も親は、いとしいわが子の誕生を喜び、健やかな成長を願ってきたはずではないか。家庭内でどのような事情があるにせよ、親の身勝手な虐待は許されるものではない▼子どもは親の思うようにはなかなかしてくれないが、親のするようにはする。だから子育てにおいては、親がいい手本を示すことが大切と言われる▼強い者が弱いものを痛めつける。人として最も恥ずべき行為。子どもには、夢や希望だってある。親や大人が未来へ大きな可能性を持つ子どもたちから笑顔を奪ってはならない。(鬚川修)
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