▽…樹勢に衰えが見られる平久保のヤエヤマシタンの土壌改良作業が4日、行われた。衰えの原因は、シロアリ被害や腐朽などだが、樹皮が人為的に剥がされている部分も見受けられた。樹木医の樋口純一郎さんによると、イカ釣りの疑似餌に使う人がいるという。ヤエヤマシタンは鮮血のような赤い樹液を出すことで知られ、「持って行った人は血みどろになったのでは」と樋口さん。貴重な国の財産を傷つけないでほしい。
▽…旧暦8月15日の中秋の名月の日に行う竹富の十五夜祭が3年ぶりに開催された。八重山でも独特で竹富では「男の節句」といわれ、男性中心で旗頭が披露され、恒例の綱引きが行われた。過去2年は悪天候で中止を余儀なくされただけに、就任3年目の上勢頭篤竹富公民館長も安堵(あんど)。旗頭の下で集うことしの観月は格別だろう。
▽…認知症サポーターを養成するキャラバン・メイトが八重山署で講習を行い、認知症の人の寸劇を演じた。署員は学びを生かしてアドリブで対応。認知症の人の自尊心を傷つけないよう、目を合わせてゆっくり質問するよう配慮していた。内原弘子主任介護専門員の「認知症になっても感情は残っている」との言葉に署員は「これからも認知症の人と対応する際は心したい」と気を引き締めた。