物置の録音テープ、レコード、ビデオ、古本の山を前に取捨選択で困っている。家人は、内容を確認していたら、いつものもったいないが始まるから、手あたり次第捨ててちょうだいと迫ってくる▼ただし、袋や何かが挟まった本は取り扱いに気をつけてとも。洗濯時に筆者のシャツやズボンのポケットからよく現金が出てくるので、その癖は他にも及んでいるのだろうとの見立てのようだ▼つべこべ言われても、仕方がないのを承知の上で物置に入った。奥にはスピーカー、録音機、プレーヤー、ビデオデッキも置いてあり、捨てるならこれらも一緒▼棚に父が残したオープンリールテープやレコードがあった。半世紀をゆうに経ている。はたして音が出るのかどうか、試してみた。古いアンプや録音機、プレーヤーの電源スイッチを入れた。動く、しかもスピーカーにつないだら音も出た。欲が出て一緒に置いてある他の機器も点検してみた。やっぱり、もったいない▼そこで選別作業を一時中断し素人なりの修繕に取りかかった。古いだけに余計いとおしく精も出る。こんな宝物を捨てたら罰が当たるにちがいない。ということで連日、大音量を浴びている▼おかげでいつもは、うるさく感じる選挙カーの音も心地よく、弁の誠実さ可否がよくわかる。言行一致に一票。(仲間清隆)
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