【香港】香港で特産品の販路拡大を目指す石垣市は11日、九龍のショッピングモールPlazaHollywood(プラザハリウッド)で「石垣島観光物産フェア」を初めて開催し、市内業者が販売する特産品と観光商品をPRした。同フェアは「沖縄まつりin香港2017」(県など主催)のなかで石垣市ブースを設置。地元16業者が出品した。12日まで行われる。市は、香港市場で新規販路開拓の可能性を探り、将来的に南ぬ島石垣空港を関税法に基づいて貨物の輸出が可能な税関空港の指定を目指す考えだ。
観光物産フェアでは、地元業者と八重山漁協が加工品や泡盛、化粧品など50品目を出品。食品は試食コーナーを設けて多くの人々でにぎわった。
出品にかかる現地への輸送費や手続きなどは市の香港市場プロモーション事業を活用。事業者は商品を香港用の翻訳ラベルに変えて販売した。
㈲ゆいまーる牧場の牛肉を購入した50代の香港人女性は「日本の和牛は人気だが、石垣島にもおいしい肉があることは知らなかった」と喜んだ。
別の30代女性は「石垣は香港のLCCが就航してCMなどで知った。今回の販売品は香港にないものばかり。試食で味を知れるのはうれしい」と話した。
八重山観光をPRするブースには石垣島の自然を体感できるVR(ヴァーチャル・リアリティー)体験を行い、若者や家族連れが楽しんだ。石垣市公認キャラクター「ぱいーぐる」らが八重山諸島をPR。特設ステージでは、石垣島出身のアーティスト「やなわらばー」や八重山モンキーの「YOSHITOO!」さんがライブを披露した。
VR体験を行った30代女性は「とても海がきれいで自然が多い。10月に初めて石垣島と小浜島に旅行に行く。直行便の運航で利便性が高まった」と話した。
出品した十五番地の平野啓文代表は「予想以上に感触は良い。試食を通して販売につながる。スムーズにコミュニケーションができればより商品を紹介できる」と好感触を語る。
市担当者は「現地のバイヤーも訪れて香港での直接取引に可能性が広がった。香港のスーパーなどにも特産品を送り出すきっかけを創出したい」と期待した。