竹富町の西大舛髙旬町長は、3日開会した町議会3月定例会で町長就任後初となる2017年度の施政方針演説を行った。「『決める行政、決める政治』を信念にスピード感を持って町政運営にまい進する」と決意を述べ、波照間空港の再開と船舶の大型化を見込んだ同島での地域住民主導による大型宿泊施設建設の実現可能性を探る調査など約100の事業を挙げた。
新規事業はほかに干立地区の避難場所の整備に向けた調査設計、浦内川上流とマリユドゥの滝を結ぶ遊歩道の整備、老朽化に伴う波照間小学校と鳩間小中学校校舎の改築、西表東部の公園整備、鳩間島留学施設の整備、西表祖納上村の土地利用計画策定に向けた調査など。主な継続事業では町住宅のリフォーム、船賃等の負担軽減、学校ICT環境の整備、世界自然遺産登録の推進、第2次海洋基本計画の策定などを盛り込んだ。
施政方針で西大舛町長は、組織再編などを目的とする「質の高い行政サービスの提供」など四つの基本目標と七つの基本政策を示し、「第20代町長として半年がすぎようとしている。町長に就任して多くの方々の考えを伺い、これらふるさとづくりへの思いを改めて検証し、町政に反映すべきものは積極的に取り入れたいと考えている」と述べ、町民や議員に理解と協力を求めた。