保育園の年長さんから小学校低学年までぐらいか、石垣市内の子どもたちに信じられている話がある。「三ツ星タクシー見たらいいことあるってよ」。同社は幸せである▼都市伝説かも知れない。「友達の友達」という、実際には誰の体験かわからない話。全国的にはやった話なら「口裂け女」や「人面犬」。「東京ディズニーランド巨大地下空間カジノ説」などもある。比べれば石垣の子たちは、ほのぼのだ▼一転して大人社会。「中国の脅威」や「尖閣危機」を言い募り、「標的の島」化に突き進む石垣市である。一方で好調なクルーズ観光を追い風に、ことしも過去最高の入域客を目指し「グレードの高いリゾートを推進する」と▼沖縄でやりたい放題を続ける米軍オスプレイ。飛行訓練の高度が問題視されている。航空法違反の地上60mを低空飛行しながら、県への説明は150m以上と。わが政府による都市伝説▼米空軍横田基地に配備予定の特殊作戦用オスプレイには、関東甲信越5県53市町村に及ぶ訓練区域「エリアH」が設定され、日本を代表するリゾート地・長野県軽井沢も含まれる。当然、軽井沢町は国に対し訓練区域からの除外を要求している▼これが常識だ。「グレードの高いリゾート」と軍事は並立しない。並立を信じるなら、もはや都市伝説である。(慶田盛伸)
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