任期満了に伴う石垣市長選は23日、告示され、2期目を目指す中山義隆氏(46)=自民・公明推薦=と返り咲きを狙う国頭村東部へき地診療所長の大浜長照氏(66)が立候補を届け出、現職と前職の一騎打ちとなる見通しだ。中山陣営は午前8時から、大浜陣営は午前8時半から、それぞれ出陣式、出発式を選対事務所で行い、3月2日の投開票まで7日間の選挙戦に突入する。
今選挙は具体的な対立軸がなく、中山市政4年間の評価が争点。併せて向こう4年間のビジョンを示す政策や両氏の市政運営に対する姿勢も問われることになる。
中山氏は実績をPRしながら「誰がリーダーシップにふさわしいか」と問い、「私は若さ、実績、行動力で、全力で頑張る」と主張。大浜氏は「4期16年の経験があるので自信がある。この4年間で私は生まれ変わった」として「ニュー大浜」をPRする。
政策では、大浜氏が150項目を公約に盛り込み、「経済」を優先。中山氏は96項目を盛り込み、「平和へのアプローチ」を第一の柱に掲げた。
今後浮上する可能性のある自衛隊配備問題では、大浜氏がまちづくりや市民生活などの観点から「好ましくない」との見解を示しつつ、「最終的には住民投票を実施しなければならないような重要な問題」とする。
中山氏は「私自身が誘致することはないが、話があればテーブルに着く」との考えを示し、「話があった場合、条件などを聞き、それをオープンにして議論すべきだ」とする。
選挙戦は事実上、終盤戦に入っており、両陣営は21日夜に総決起大会を開き、戦闘態勢を築いた。
中山氏は22日、「2期目に向けて支援の輪が広がってきていることを実感した」、大浜氏も「まちを変えようという市民の熱意を感じた」と話し、大勢の支持者とともに23日以降、フル回転するつもりだ。
後援会関係者は「総決起大会をみると、横一線だ。あと1週間が勝負だ」と気を引き締めている。
選挙戦で両陣営は、すでに支持を取り付けた有権者を告示翌日から始まる期日前投票に促す取り組みを強化しながら、票の掘り起こしに全力を挙げる。
一方、市議補選には中山陣営から保育士の東内原とも子氏(57)、大浜陣営から市農業委員会会長の崎枝純夫氏(58)が立候補し、市長選とセットで選挙戦を展開する予定だ。