八重山地区学力向上推進委員会(委員長・黒島一哉八重山教育事務所長)は22日午後、八重山合同庁舎で第27回八重山地区学力向上推進実践報告会を開き、2012年度から県教育委員会が推進している学力向上主要施策「夢・にぬふぁ星プランⅢ」に基づき取り組んできた成果や課題などを報告した。
児童生徒の基礎学力に関する実態調査では「毎日朝食を食べている」と答えた児童生徒の割合が高い一方、早起きをしている児童生徒の割合は減少していることなどが報告された。
同プランでは、「幼児、児童生徒一人一人の『確かな学力』を向上させ、『生きる力』を育む」をテーマに、▽キャリア教育の視点を踏まえた確かな学力の向上▽わかる授業の構築による確かな学力の向上▽学力向上マネジメントによる目標管理型評価システム―の推進を柱とし、学校と家庭、地域が連携しながら取り組んできた。
報告会では、同委員会の棚原広幸事務局長が実践内容、真玉橋真由美調査研究部長が基礎学力実態調査の結果と分析を発表。石垣第二中学校の実践報告も行われた。
このうち、基礎学力実態調査の朝食については、毎日食べていると答えた児童生徒は共に85%を超え、全国平均を上回っていることが示される一方、午前7時までに起床する児童生徒の割合が全体的に減少している実態が明らかになった。真玉橋調査研究部長は「短い時間でどのような朝食を食べているのか気になるところ。家庭と連携した食育指導の充実が求められる」と述べた。
家庭学習時間については、小学4年生の19・4%が「勉強の仕方がよく分からない」と答えており、授業と連動した家庭学習の在り方や、個に応じた宿題の出し方などについて検討する必要があることを課題とした。