【東京】石垣市教育委員会(高木健委員長)の「石垣市中学生体験学習」が、20~23日の日程で東京都内で行われた。市内の中学生30人が東京大学や早稲田大学を訪れ最高峰の学問に触れたほか、スカイツリーや国会議事堂、江戸東京博物館、日本科学未来館など東京を象徴する箇所を周遊見学した。
20日に東京到着後、浅草やスカイツリーを視察した中学生らは21日、東京大学を訪問。同大大学院の大月敏雄准教授の案内で研究室や図書館などを見学。伝統的な半円形コロシアム型の講堂で院生に混じり講義を受け、院生と交流した。また、学内にある㈱ユーグレナを訪問。同社のミドリムシ研究や事業について説明を受けた。
交流会では、中学生らが石垣島を紹介し「まみどーま」を披露。「赤瓦屋根の景観を壊さないための赤いソーラーパネルは可能か?」など、石垣島の自然や歴史、文化、また新石垣空港ができて活気づく八重山の観光に付随する問題点を示し、克服するためのアイデアや質問を院生らに投げかけた。
22日は早稲田大学を訪れ、鎌田薫総長を表敬訪問。鎌田総長は石垣市出身で同大総長を務めた故・大浜信泉氏に触れ「私たちにとっても石垣は特別。皆さんも頑張って早稲田に入学してほしい」とエールを送った。
表敬後は現役学生らが授業やサークル活動など、実際の「大学生の1日」を紹介しながら学内を案内。午後は国会議事堂の伝統ある参議院本会議場や、江戸東京博物館を見学。最終日の23日午前は日本科学未来館を見学した。
市教委の玉津博克教育長は「大学が島にない八重山の子どもたちにとって貴重な時間。最先端の場に少しでも触れさせたい。人的ネットワークを生かして来年も実施できれば」と継続の可能性も語った。
中学生らは「大学は勉強ばかりしているイメージだったけど、サークルとかもあり受けてみたいと思った」「江戸東京博物館と科学未来館がおもしろかった」などと感想を話していた。(黒島安央東京通信員)