石垣市役所の新庁舎建設基本構想策定委員会(委員長・清水肇琉大教授、委員13人)の清水委員長は14日、市長室で中山義隆市長に構想案を答申した。「みんなが集う石垣市ランドマーク」を基本理念に▽開かれた市役所▽市民の誇り▽安心と信頼▽複合施設ーを基本方針とした。建設位置や事業手法について市は2014年度で検討する。
市役所庁舎の建設予定地は、まちづくりに大きな影響を与えるため市民の最大の関心事。周辺の事業者や住民からは現地での建て替え、明和大津波や東日本大震災の教訓を懸念する市民からは高台への移転を望む声がそれぞれ上がっており、14年度から議論がスタートする。
中山市長は「市役所はまちの中心になるので、どこに造るかは市民の意見や地域の意見を聞きながら慎重に議論したい。防災の専門家の見解も参考にしたい」と述べた。
今後、具体的にどういう方法で建設地を決めていくか検討する。
清水委員長は「建設地は大きな問題。基本構想には市民が議論するための方向性や理念を入れた。良い庁舎になるようにしてもらいたい」と要望した。
構想案は現地で建て替える場合は中高層、高台への移転の場合は低層として概算事業費を算出、いずれも600億円台となっている。
順調にいけば2017年度の着工、19年度の完成・供用開始を見込んでいる。現庁舎は1970年に建設され、老朽化と狭隘が課題となっている。