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「与那国牛」をブランド化 与那国

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与那国島で育てられている和牛。町は将来的に「与那国牛」(どなん和牛)としてブランド化したい考えだ=10日午後、真嘉牧場(田頭政英与那国通信員撮影)

 【与那国】地方創生法に基づき、ことし3月にまとめた「まち・ひと・しごと創生総合戦略」で町は、雇用創出策の一つとして、島内で肥育されている「与那国牛」(どなん和牛)のブランド化を盛り込んだ。現在、肥育に取り組んでいる牧場は1カ所しかなく、ほとんどが子牛を生産・出荷する繁殖経営。町は、激減している母牛の数を増やしながら肥育農家の拡大に努め、ブランド化につなげていく考えだ。

 戦略は「与那国牛のブランド化に戦略的に取り組み、島内での肥育生産やアンテナショップでの情報発信等、高付加価値化を図る」としており、町産業振興課農林水産班は「与那国町の需要はある」とみている。町は加工・出荷ができると畜場を有しており、施設面での対応も可能だ。

 同班によると、与那国和牛生産部会の会員は現在36人。母牛の飼養頭数は約650頭。以前は60人余、1000頭余いたが、牛海綿状脳症(BSE)による子牛価格の暴落で小規模農家が離農を余儀なくされたほか、経営破綻した安愚楽(あぐら)牧場の影響が飼養頭数の減少を招いたという。

 このため町は、一括交付金を活用して母牛を増頭する更新事業を実施、2013年度から15年度まで55頭増やした。本年度も約15頭を予定する。

 同班は「将来的に与那国牛を安定的に供給するためにも、まず母牛を1000頭台まで回復しなければならない」としている。

 戦略はこのほか、自衛隊配備に伴う人口増について「生活基盤の確保や利便性の向上を図り、島の産業振興やにぎわいの創出につなげる。町民としてのコミュニティーの醸成に努める」としている。

 また、駐屯施設整備工事にも触れ、「工事終了後にいかに観光客を呼び込み(来島者の)落ち込みを防ぐことができるかが重要な課題」と指摘している。

 戦略は、今後5年間の基本目標として▽与那国町らしい、小さい仕事と小さな雇用を創出する▽与那国町への新しいひとの流れに対応できる環境づくり▽若い世代が夢を持ち、人生の希望をかなえることができる島をつくる▽人口減少に歯止めをかけ、島のくらしを守るとともに、地理的特性を生かして地域と地域を連携する—を掲げている。


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