八重山署(前田達史署長)がまとめたことし上半期(1〜6月)の少年補導件数が449件と前年同期より23件増えているという。一昨年の699件を大幅に下回るが、かなりの件数だ。市民ボランティアなども街頭指導に当たっているが、なかなか減らないのが現状のようだ▼内訳は深夜はいかい213件(全体の47・4%)、喫煙200件(同44・5%)、飲酒29件(6・5%)など。深夜はいかいと喫煙で全体の92%を占めている▼ことしの特徴は学校に通う児童生徒を、中学卒業後、仕事に就いた有職少年が上回ったこと。仕事に就くことで、自身が「大人」になったと勘違いするのだろうか。周りの大人がたしなめることが必要だ▼深夜はいかい防止には親の「在宅確認」が不可欠。わが子が夜、家に居るのか、しっかり確認する必要があろう▼未成年者は店舗や自動販売機でたばこを購入することはできない。それでも喫煙で200件もの補導者が出ていることを考えると、自宅もしくは大人から入手していることが考えられる。いずれにしろ大人の管理責任は大きい▼7月中旬から児童生徒は夏休みに入っている。休みの解放感から気が緩むことが心配だ。残り20日間、子どもたちが非行に走らないよう、周囲の大人たち、地域の厳しい目が必要だ。(下野宏一)
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