石垣市北部の伊土名集落の入植60周年と伊土名公民館の落成を祝う式典・祝賀会が7日午後、同公民館で開かれ、地域住民が節目を喜びながら今後の発展を願った。
伊土名は1956年、琉球政府の計画移民で本島や宮古から入植した人たちが築いた集落。54年に北部に入植したが、住む土地がなかかっため、開墾を続けながら現在の地に移り住んだ。22世帯65人が暮らす。
集落独自で新築した公民館は3代目。昨年12月に着工し、ことし7月に完成した。約115平方㍍の敷地に鉄筋コンクリート造り1階建て。総工費は約3000万円で、寄付金などをあてた。
式典と祝賀会で大城英満館長(52)は「これまで60年間、伊土名のために尽力してきた先輩方に感謝したい。公民館は青少年の健全育成や住民の憩いの場として活用していきたい」、入植60周年記念事業・同公民館建設事業期成会の川田有二会長(61)は「活性化がみられる伊土名地域の拠点として、住民一同まい進していきたい」とあいさつした。
伊土名子ども会の大城瑛生君(伊原間中学校3年)は、開拓者から聞いた入植当時の話に触れながら「すごい人たちがいる伊土名の子どもとして、僕たちも勉強やスポーツすべてで頑張っていけるよう努力していきたい」と決意を新たにした。
中山義隆市長や砂川利勝県議会議員も祝辞を述べた。建設に携わった企業に感謝状が贈られた。