「八重山地区健康おきなわ21推進会議」(議長・国吉秀樹八重山保健所長、会員22人)の本年度第1回会議が4日午後、八重山合同庁舎2階大会議室で開かれ、同保健所が独自に調査した八重山地域の飲酒の実態などが報告された。調査結果で、男女とも1回の飲酒量が全国平均よりも多く、男性の約14%が「アルコール依存症が疑われる」、約40%が「問題飲酒」とされる実態が示され、参加者が今後の対応などを考えた。
調査は、県の計画「健康おきなわ21」が重点的に取り組むこととしているアルコール対策の一環として、14年6月16日から9月30日の期間で、県警察安全運転学校八重山分校で運転免許証を更新する人を対象に実施。問題飲酒を早期発見する目的で世界保健機関(WHO)が作成したオーディット(アルコール使用障害同定テスト)調査を行い、20代から60代まで1461件の回答を得た。
1日あたりの適正飲酒量は、男性でビール500㍉㍑などの「2ドリンク」が目安で、女性はその半分とされている。八重山の調査に関し、1回の飲酒量を尋ねる項目では、最も飲酒量が少ない0〜2ドリンクの男性が約35%で、全国平均の約55%を下回った。女性も全国平均約86%を下回る約73%だった。
オーディットは、各質問項目に与えられた点数の合計で「問題飲酒ではない」など三つの判断区分があり、男性全体でみると、約14%が「依存症が疑われる」、約40%が「問題飲酒」となった。女性は、全体で約90%が「問題飲酒ではない」となったが、20代に限っては、約25%が「問題飲酒」となる特徴があった。
会議参加者からは「男性と比べて肝機能や体質に違いがある女性の飲酒量も問題。適正な摂取量を超えないよう啓発が必要だ」「『休肝日』をつくる取り組みも大切だ」などの意見があった。
他にも会議では、健康長寿を目指すロードマップの取り組み状況などが報告された。
同会議は「健康・長寿おきなわ」などを目標に県が推進する計画「健康おきなわ21」に伴うもの。八重山3市町や関係機関団体、企業の代表で構成し、地域住民の継続的な健康管理を行おうと定期的に協議している。