郡内のタクシー運賃改定に向け、県ハイヤー・タクシー協会(湖城秀實会長)と沖縄総合事務局運輸部は14日午後、市健康福祉センター2階会議室で地元関係者を招いて公聴会を開き、八重山地区の小型車と中型車を統合する普通車タクシーの初乗り料金の上限額を510円とする方針を明らかにした。郡内の運賃改定は8年ぶり。同運輸部は8月下旬に新運賃の認定を行い、9月初旬に施行する考えだ。
同運輸部によると、現行の初乗り運賃(1.167㌔㍍)は小型で430円、中型で460円となっており、510円の引き上げで最大80円アップとなる。距離の加算額と待ち料金についても改定される。
改定されると、石垣空港から石垣市役所までの運賃は、現行の小型で2770円から4270円、同空港から川平湾までは4450円から6990円となる。料金改定で10.93%の増収率が見込まれている。
同運輸部は現在、下限額の調整を行っている。
懇談会には市内のタクシー事業者や地域住民代表、市観光交流協会や市商工会、石垣市の担当者が参加。「市民が乗れる範囲内の料金が望ましい」「高齢者に対する割引制度の導入」、「乗務員のマナー改善」などを求める声があった。
県ハイヤー・タクシー協会八重山支部の請盛真実支部長は「レンタカー車両の増加や社会的需要の変化、不安定な燃料価格などの要因が運賃改定に直結。これを機に乗務員の教育徹底を行い、苦情を解決したい」と運賃改定に理解を求めた。
湖城会長は「今回のご意見を八重山支部と協議しながら(運賃改定に)取り入れたい。公共交通機関として利用者の増加につなげたい」と述べた。