フランスの最大手レンズメーカー、エシロール社がイタリアの取引先経営者ら65人を日本旅行に招待するインセンティブツアー(報奨旅行)が9日から石垣島で始まっている。石垣市観光交流協会によると、欧州の大型インセンティブツアーは初めて。イタリアでインセンティブ旅行を専門に手がけるトップチーム(レナト・ファリーナ社長)が「日本にこんな素晴らしいところがあるんだというインパクトを与えたい」と石垣島を出発地点に選択、地元業者などと連携して全行程9泊10日のうち4泊5日を石垣島で組んだ。ファリーナ社長は「素晴らしい」と評価しており、今後につながりそうだ。
石垣島ツアーのプロデュースなど地元での受け入れは、平田観光(株)(奥平崇史代表取締役)がJTBイタリアミラノ支店(ビアンカ・バランドーニ支店長)と連携して担っている。
今年2月、ファリーナ社長がバランドーニ支店長と視察のため来島、奥平代表らと調整して実現。ファリーナ社長は「そのときは天気が悪かったが、素晴らしい海や景色をイメージできた。今回来てイメージ通り。小さな島だが、いろんなオファーをしてくれる。素晴らしい」と絶賛した。
平田観光は、日本政府観光局(JNTO)から認定された日本最南端の外国人観光案内所。外国人スタッフや英語を話せる社員を確保するなどして、欧州からの観光客誘致に力を入れている。
奥平代表は「今回のツアーでは細かいリクエストが多く、自分たちのレベルやスキルを上げることができる。八重山全体がクオリティーの高いグローバルスタンダードな観光地になるよう取り組みたい」と話している。
バランドーニ支店長は「ファリーナ社長は今回初めて日本でのインセンティブツアーを提案した。今後も提案すると思うので、これからもツアーが来るだろう」と期待する。
一行は11日、島内をバス観光した後、川平底地で昼食。高級感あふれるビュッフェ形式のバーベキューに大喜びだった。12日は宿泊先のクラブメット・カビラで空手の演武を楽しむほか、空手道場の子どもたちと交流する。
石垣市観光交流協会の高倉大事務局長は「昨年7月にパリで行われたジャパンエキスポにも参加しており、ことしも引き続きヨーロッパで誘客に努めたい」と話している。