市内の大型スーパーの広い駐車場に大型バスが並び、タクシーが列をなす。店内外では中国語が飛び交う。海外からの大型クルーズ船寄港日の風景だ▼石垣港にはスタークルーズ社の大型クルーズ船が定期的に寄港、大勢の乗客が観光や買い物のため島内に繰り出している▼7日は、寄港した外航クルーズ船の中で最大となるプリンセスクルーズ社の「ゴールデンプリンセス」が初寄港、乗客約2800人が大挙して街に繰り出した▼全長290㍍、総㌧数10万8865㌧の巨体のため、船体は竹富島と石垣島間で沖泊まりし、乗客の上陸には船に備え付けられたテンダーボートが使用され、全員が石垣港離島ターミナルに上陸するまでに3時間を要したという▼午前中に入港し、当日夕方から夜に出港するのが通常のクルーズ船のスケジュールで、乗客の島内での滞在時間は約半日。上・離陸に時間がとられ、限られた滞在時間が削られるようでは、観光地としては大きなマイナス。10万㌧級の船が接岸できる岸壁整備が急がれるところだ▼ゴ号は10月22日までに28回の寄港が予定され、19日にはス社の大型クルーズ船との同日寄港となり、4000人余の上陸が見込まれる。上陸客の満足度を高め、次の寄港につなげるためにも、通訳の増員など、受け皿整備が急務だ。(下野宏一)
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