14日に発生した熊本地震の被災地を支援しようと、石垣市浜崎町の王滝将史さん(30)と妻の陽子さん(35)、弟の将弘さん(25)、知人の仲地彩翔(あやか)さん(26)の4人は17日、「熊本へ救援物資を送り隊」を結成し、新栄町の木田商会隣を拠点に救援物資を送る活動を始めた。テレビやフェイスブックなどで被災地の状況を見た将史さんが「何かできることはないか」と熊本の御船町役場に電話し、生の声を聞いたのがきっかけ。陽子さんの祖母や叔父、叔母、いとこが熊本にいることも行動に移す動機になった。
将史さんは16日に救援物資を送ることを思い立ち、同日中に同役場に電話。特に水を必要としていることが分かり、早速同日午後、自身のフェイスブックなどで水の提供を呼びかけたという。
翌17日、石垣市新栄町の木田商会隣に構えた指定場所には大勢の市民からたくさんの水が届けられた。今後、宅配業者を通して同役場に送られる。
郵送費がかかるため、将史さんは行政や市内の企業などにも協力を仰ぎたい考え。「思いつきで動きだした活動だが、預かった物を責任を持って現地に届けたい。今回うまくいけば、次回以降も被災地が必要としているものを送っていきたいと思っている、皆さんの協力をお願いしたい」、陽子さんは「ちょっとの支援があるだけで大きく変わる。意識を持って支援してもらえたら」と呼びかけている。
17日午前、娘の璃乃(りの)ちゃん(1)と一緒に水を持ってきた腰山治美さん(43)=浜崎町=は「東京にいたころ、仕事で福島の方と関わる機会があった。当時は(東日本大震災による)精神的なダメージが大きくてあまり支援ができなかったが、今回はと思い、協力させていただいた」と話した。
陽子さんの知り合いの宮城真奈美さん(34)は「テレビで被災地の小さな子どもやお年寄りの様子を見ていると、親として胸が痛い。少しでも力になれれば」と語った。