石垣島への自衛隊配備計画をめぐり、防衛省沖縄防衛局の森浩久企画部長が11日午後、石垣市役所に中山義隆市長を訪ね、市民を対象にした説明会を22日午後6時半から市民会館中ホールで開催すると伝えた。説明会は中山市長も要望してきたもの。配備計画の受け入れの是非を判断する材料にするかどうかについて中山市長は「そのこと自体はならない」との認識を報道陣に示す一方、「市議会でも住民間でも議論が深まると思う」と期待した。
説明会は、若宮健嗣防衛副大臣が昨年11月26日に中山市長に平得大俣東の市有地などを候補地として配備する方針を打診して以降初めて。同省は2月15日夜、候補地に隣接する開南地区の一部有志の求めに応じ、石垣合同庁舎で説明会を開いたが、非公開の上、取材にも応じなかった経緯がある。
一方、開南地区など候補地に近い3公民館は地区内での説明会については「既成事実化される」として拒否している。
今回の説明会は市議会や中山市長らの要請などを受けて開催。防衛省、沖縄防衛局、陸上幕僚監部の担当者が出席する。
同省は事前に質問を受けて回答することにしており、市とともに17日までホームページなどで受け付ける。
森部長によると、配備計画の概要を説明した後、「市民の疑問や懸念に対してしっかりと説明したい」として事前に受け付けた質問事項に答え、フロアからの質疑も受け付ける見通し。
森部長は「項目ごとに分類し、できるだけすべてに回答できるようにしたい。配備後のイメージができるような説明に努めたい」と報道陣に述べた。
中山市長は面談で「内容を十分に知ってもらういい機会。質問事項についてはしっかりと対応してもらいたい」と要望した。
ただ、開催時間が2時間と限られているため、消化不良になる可能性も。こうした場合の対応について中山市長は「説明会後に判断したい」と述べた。