接続可能な循環型社会の形成と地球環境保全に寄与するバイオマス燃料の利活用を推進する石垣島バイオマス推進協議会(下地義次会長)の第2回会議が4日午後、市役所第2会議室で開かれた。会議では、2017年度に計画されているメタン発酵施設導入に向け、14年度のテストプラント導入や、畜産農家から堆肥センターへ家畜ふん尿の収集運搬を指定管理者から市の直営で実施することなどを確認した。下地会長の異動に伴う役員改選では、会長に元市農林水産部長の黒島直茂氏を選任した。
廃棄物の資源化に向けたバイオマスエネルギーへの取り組みでは、次年度にメタン発酵テストプラントを導入。ごみからメタンガスを発生させ、発電や熱に利用。残ったメタン発酵消化液を液肥として再利用する考えで、燃料には家畜ふん尿や生ごみ等を利用したウエット系と剪定(せんてい)枝等のドライ系の両方を利用する。
委員からは「燃料となるごみや汚泥の安定した回収量の確保ができるのか」などの質問があり、市農林水産部の岩下幸司部長は「現状の収集可能量で算定し、今後どのぐらい集められるかを関係課と調整したい。将来予測はしっかりと行いたい」と説明した。
協議会では、堆肥の原料となる家畜ふん尿不足が課題となっている市の堆肥センターについて、畜産農家の家畜排せつ物の適正な処理ができていない要因を指摘、今後は農家に対して市と県が適切な処理を求めていく方針を確認した。
また、市が直営で家畜ふん尿の収集を行い、同センターには堆肥製造業務に集中させることで堆肥製造工程を見直し、安価な堆肥提供に力を入れ、再生を図ることにしている。