石垣島への自衛隊配備をめぐり、石垣市議会総務財政委員会(平良秀之委員長、委員8人)は17日、議員協議会室で推進派と反対派の双方が提出していた請願1件ずつと平得大俣地区への配備に反対する陳情1件を審議し、反対派の請願と陳情を委員長を除く7人の挙手で採決し、賛成少数(賛成3)で不採択とした。推進派の請願は賛成多数(賛成4)で継続審議となった。討論はなかった。18日の最終本会議では今回の結果が報告され、採決する。
反対派の請願・陳情には宮良操、福島英光、石垣涼子の3氏が賛成。推進派の請願の継続審議には石垣亨、我喜屋隆次、東内原とも子、長山家康の4氏が賛成した。
審議では石垣涼子氏が「これから求める情報開示のなかに、地域住民の不安要素を払拭(ふっしょく)する内容があるのならば、説明を聞いたうえで審議してはどうか」と発言。
石垣亨氏は「反対派は説明があろうが、なかろうが聞く耳を持たないという態度を明らかにしている。説明を聞いたうえで審議するというものとは大きな違いがある」と述べた。
推進派の請願は、自衛隊配備を求める石垣島自衛隊配備推進協議会(三木巌会長)が昨年11月に提出。12月定例会の総務財政委で継続審議となっていた。三木会長は「市民に広く理解してもらうため、丁寧に説明していくだけ。まずは対話をしてほしい」と述べた。
石垣島への自衛隊配備を止める住民の会(共同代表・上原秀政、下野栄信、仲座初枝)はことし2月26日に配備の中止を求める請願を提出した。下野共同代表は「とても残念。もっと慎重に審議してもらいたかった。配備が決まるわけではない。これからも反対を訴え続けていきたい」とした。
開南(川平重治館長)と嵩田(金城哲浩館長)、於茂登(嶺井善館長)の3公民館は今月4日に同地区への配備中止を求める陳情書を提出した。嶺井館長は「説明会が開かれれば、自衛隊配備を受け入れる準備としての既成事実をつくってしまいかねない。どれぐらいの面積でどんな配備なのか肝心なところが説明されないものを受け入れるのは理解できない」と話した。