県営バンナ公園へ行くとウオーキングで汗を流す人々に出会う。体力づくりやダイエット、美容などそれぞれ目的は違うと思うが、毎日決まった時間に訪れる人も少なくない▼日課になっているのだろう。日差しの強い夏場は、朝夕の時間帯がピーク。夫婦や親子、友人同士で懸命に歩いているし、ジョギングを楽しむランナーも目につく。これほど街から近く、景観に恵まれた自然公園は県内ではバンナ公園だけ▼沖縄県民は、なかなか歩かない。他府県のように通勤で電車に乗り、駅の階段を上り下りする機会は少ないし、どこへ行くにも、移動手段は車やバイクだ。このような生活だと、運動不足で肥満が増えてくる▼連動して生活習慣病も増加し、病院に通う人も増える。街を歩けば、食欲をかきたてる看板が目立つ。悪循環が止まらず、全国長寿ランキングで、沖縄県は大幅に後退した。特に男性の落ち込みは激しい▼家族が指摘しても「だからよー」とかわす。医師に言われてはじめて、運動を始めるという人もかなりいるだろう▼この状況を改善するため、市健康福祉センターからバンナ公園南入口まで、ウオーキングルートが整備される。足に優しい舗装で市民の利用を促す。大勢が活用し、体力づくりを心がけてほしい。(黒島安隆)
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